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【防衛】要塞を守りきれ!ファンタジーTRPGスレ4 [無断転載禁止]©2ch.net (343レス)
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リリス
◆ELFzN7l8oo
2017/01/17(火)05:31
ID:Ep4Qg/GP(1/4)
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181: リリス ◆ELFzN7l8oo [] 2017/01/17(火) 05:31:58.32 ID:Ep4Qg/GP 「フェルディナンド・ドゥガーチって……うそ!?」 その名はあまりに有名すぎた。娼館育ちの自分でも知っている。 ドゥガーチ家は以前ルーンの帝王に仕えていた大陸屈指の大貴族、名門中の名門だ。 もと帝国領土に割拠する領主達を「連合国」としてまとめ上げたのはベルクだが、それを陰ながら支持したのはドゥガーチ家とか。 そのドゥガーチ家が離散する羽目に陥ったのは二……いや三年前だったか。 「『悪魔』との契約……」 シオが漏らした言葉に、娼館を訪れた男達が口々に囁いていた言葉を思い出す。 『ドゥガーチ家の奴ら‘悪魔’との契約が発覚してお家断絶だとよ!』 『マジかよ! 悪魔なんてホントに居んのかよ!?』 『ここだけの話、俺ぁこの目で見たことあんだぜ。帝国の要塞攻めにバッタリ出くわしてなぁ……』 『あ? 何見たってんだ?』 『あん時の指揮官……当主の息子の……ワーデルロー……だったか。壊滅寸前って時に……でっけぇ化け物になりやがってよ』 『ほんとかよ……!? まさか密告した奴っておめぇ……』 『冗談じゃねぇ。王侯貴族の間じゃぁ……暗黙の了解だったって話だ』 『他の貴族のやっかみさね。当主フェルディナンドがおっ死んだのを幸いに、潰しにかかった。違ぇねぇ』 死んだ。客の男は確かにそう言った。 「そうよ! 当主フェルディナンドは確か……」 老人がニヤリと笑った。 「……じゃな。わしは死んだことになっとるの」 言いながらミアが用意してくれたテーブルにつき、皆にも座るように促す。椅子を勧める仕草が流石に堂に行っている。 「そろそろに隠遁生活もいいかと思っての。息子どもの居らぬ隙に死んでみたのじゃ。無論見せかけだがの」 突拍子もない話に一瞬目が点になる。 「どうして? 普通に『引退します』じゃダメなの?」 「わしら程の当主ともなると、身を引く事も許されん。こうでもせねば息子どもが『大人』になれんからのう」 「……はあ……」 納得が行くような行かないような。大貴族様の考えることは良く解らない。 「如何せん、それが裏目に出たのじゃな。今更ながらに契約の事を持ち出され、お家断絶の憂き目に遭うとは思いもせなんだ」 ゴトリ、とミアがテーブルの真ん中に果物の乗った大皿を置いた。 「おあがりなされ。腹が減っては倒せる敵も倒せぬからのう」 眼の前に置かれたパンとスープ。その横にまたもや新たな皿が置かれる。さっきのウサギを焼いたもの、らしい。 「どうしたのリリスちゃん。食べないの? 遠慮なんか要らないのよ?」 にっこり笑ったミアに、パタパタと手を振って見せる。 「あ……はいっ! いただきますっ!」 もう一度、出された品に眼を向ける。ごく普通の薄焼パンの隣に置かれた……スープ皿。 その皿になみなみと盛られた、乱雑に切り刻まれた野菜や肉らしきものが浮かぶ、灰色のドロリとした……物体。 これ、ほんとに食べられるんだろうか? シオを見ると、さも美味しそうに飲んでいる。ミアさんもニコニコしながらスープの具を頬張っている。 仕方なくスプーンを口に運び……そして……盛大に噴いた。 「大丈夫かリリス!?」 「お腹が空いてたのね? 慌てて飲み込んじゃダメよ?」 二人とも「味」のせいで噴き出したなどと微塵も疑っていないらしい。 ――もしかしてこの二人、オーク並の味オンチ……!? 「早速じゃが、『悪魔』の話をしようかの」 フェルディナンドがそっとこちらに水を差し出した。意味ありげなウィンクを一つ。 良く良くみれば、公はまだ皿に手をつけていない。……ず……ずるいっ!! 私が味見するの待ってたの!? 暖炉の向かい側、大きな壁画の間に設えられた柱時計が何某かの時を告げた。 多くの家で用いる水時計ではない、歴とした機械仕掛けの時計の音は、やけに耳に大きく響いた。 http://hayabusa6.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1476232273/181
フェルディナンドドゥガーチってうそ!? その名はあまりに有名すぎた娼館育ちの自分でも知っている ドゥガーチ家は以前ルーンの帝王に仕えていた大陸屈指の大貴族名門中の名門だ もと帝国領土に割拠する領主達を連合国としてまとめ上げたのはベルクだがそれを陰ながら支持したのはドゥガーチ家とか そのドゥガーチ家が離散する羽目に陥ったのは二いや三年前だったか 悪魔との契約 シオが漏らした言葉に娼館を訪れた男達が口にいていた言葉を思い出す ドゥガーチ家の奴ら悪魔との契約が発覚してお家断絶だとよ! マジかよ! 悪魔なんてホントに居んのかよ!? ここだけの話俺ぁこの目で見たことあんだぜ帝国の要塞攻めにバッタリ出くわしてなぁ あ? 何見たってんだ? あん時の指揮官当主の息子のワーデルローだったか壊滅寸前って時にでっけぇ化け物になりやがってよ ほんとかよ!? まさか密告した奴っておめぇ 冗談じゃねぇ王侯貴族の間じゃぁ暗黙の了解だったって話だ 他の貴族のやっかみさね当主フェルディナンドがおっ死んだのを幸いに潰しにかかった違ぇねぇ 死んだ客の男は確かにそう言った そうよ! 当主フェルディナンドは確か 老人がニヤリと笑った じゃなわしは死んだことになっとるの 言いながらミアが用意してくれたテーブルにつき皆にも座るように促す椅子を勧める仕草が流石に堂に行っている そろそろに隠遁生活もいいかと思っての息子どもの居らぬ隙に死んでみたのじゃ無論見せかけだがの 突拍子もない話に一瞬目が点になる どうして? 普通に引退しますじゃダメなの? わしら程の当主ともなると身を引く事も許されんこうでもせねば息子どもが大人になれんからのう はあ 納得が行くような行かないような大貴族様の考えることは良く解らない 如何せんそれが裏目に出たのじゃな今更ながらに契約の事を持ち出されお家断絶の憂き目に遭うとは思いもせなんだ ゴトリとミアがテーブルの真ん中に果物の乗った大皿を置いた おあがりなされ腹が減っては倒せる敵も倒せぬからのう 眼の前に置かれたパンとスープその横にまたもや新たな皿が置かれるさっきのウサギを焼いたものらしい どうしたのリリスちゃん食べないの? 遠慮なんか要らないのよ? にっこり笑ったミアにパタパタと手を振って見せる あはいっ! いただきますっ! もう一度出された品に眼を向けるごく普通の薄焼パンの隣に置かれたスープ皿 その皿になみなみと盛られた乱雑に切り刻まれた野菜や肉らしきものが浮かぶ灰色のドロリとした物体 これほんとに食べられるんだろうか? シオを見るとさも美味しそうに飲んでいるミアさんもニコニコしながらスープの具を頬張っている 仕方なくスプーンを口に運びそして盛大に噴いた 大丈夫かリリス!? お腹が空いてたのね? 慌てて飲み込んじゃダメよ? 二人とも味のせいで噴き出したなどと微塵も疑っていないらしい もしかしてこの二人オーク並の味オンチ!? 早速じゃが悪魔の話をしようかの フェルディナンドがそっとこちらに水を差し出した意味ありげなウィンクを一つ 良く良くみれば公はまだ皿に手をつけていないずずるいっ!! 私が味見するの待ってたの!? 暖炉の向かい側大きな壁画の間に設えられた柱時計が何某かの時を告げた 多くの家で用いる水時計ではない歴とした機械仕掛けの時計の音はやけに耳に大きく響いた
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