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【防衛】要塞を守りきれ!ファンタジーTRPGスレ4 [無断転載禁止]©2ch.net (343レス)
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ワイズマン
◆YXzbg2XOTI
2017/01/14(土)08:07
ID:uyEU9OCK(2/2)
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156: ワイズマン ◆YXzbg2XOTI [sage] 2017/01/14(土) 08:07:15.86 ID:uyEU9OCK ガッ! 痩せ枯れた灰色の手指が少女の喉にかけられようとした刹那、ワイズマンの手がそれを制した。 魔将の手首をがっしと掴み、すんでのところで押しとどめる。 「……失せろ」 頭をすっぽりと覆い隠した頭陀袋から覗く炯々と輝く両眼が、一層強い光を放つ。 その途端、黒衣の魔将の姿は急速にその形を崩してゆき、ただの水へと戻った。 「小賢しい真似をしてくれる……。結界に阻まれる本体の代わりに、魔力で作った分身をここまで差し向けてくるとは」 「しかし……ミアプラキドス、強い精神力で魔王の支配を跳ね除けてくれるものと思ったが」 それは不可能であったか、と内心でほぞを噛む。 清廉かつ高潔なるエルフの長、ミアプラキドス。光に属するその魂も、魔王の――そしてベアル・ゼブルの支配には抗えなかったか。 げに恐るべきは堕天使どもの力、と言うべきであろう。 「こちらに近付いている……ならば、出迎えてやらねばなるまいね」 隠された地下研究棟に到達するには、五層の多重結界を抜けなければならない。 かつてシャドウはこの場所を漂う亡霊たちを従えて結界を破ったが、もうその手は使えない。 また、結界そのものの組成も組み替えてある。これを独力で破れる者がいるとすれば、それは魔王以外にはいない。 ミアプラキドスがいくらこの場を侵食したいと思ったところで、出来るのは精々今のように分身を差し向ける程度であろう。 ただ、だからといって放置するつもりはない。 ワイズマンは傍らに置いてあった身の丈ほどもある杖を手に取ると、軽く安楽椅子の方に目を向けた。そして、 「イルマ。少しだけ君の傍を離れることを許しておくれ。……なに、すぐに戻るよ」 そう言った。研究棟を出る用事があったときには、必ず告げる言葉だ。 軽く杖で床を叩くと、同時に複雑な魔術紋様の転移魔法陣が出現する。 音もなく研究棟から消えると、その姿は次の瞬間には広大な地下回廊に移動していた。 「――わたしもリヒトも、君の高潔な魂の輝きに期待していたのだが――」 地下回廊の高い天井に、ワイズマンの朗々たる声が響く。 「それは。見込み違いだったかな」 全身に万物を糜爛させる瘴気を纏いながら、ワイズマンは前方を見た。 回廊の中ほどに佇む、ローブを纏ったかつてのエルフの長老。魔王とベアル・ゼブルの痩躯となり果てた無影将軍の姿を。 「君を喪うのは、世界にとっても……そしてわたし個人にとっても大きな痛手だ。できるならば、君には支配からの脱却を望みたいが」 ゆらゆらと瘴気をたゆたわせ、賢者は告げる。 「それが成らぬというのなら。昔馴染みのよしみだ、わたしが――引導を渡すことにしよう」 ブアッ!! 迸る瘴気の奔流によって、周囲の空気が澱む。低級霊の魂魄が無数に飛翔する。 喪われた技術によって死を超越した、死霊術師の極致。 最上級アンデッドモンスター。死の顕形“リッチ”――。 その手が、ゆっくりと虚空に新たな魔術紋様を描いた。 http://hayabusa6.5ch.net/test/read.cgi/mitemite/1476232273/156
ガッ! 痩せ枯れた灰色の手指が少女の喉にかけられようとした那ワイズマンの手がそれを制した 魔将の手首をがっしと掴みすんでのところで押しとどめる 失せろ 頭をすっぽりと覆い隠した頭陀袋から覗くと輝く両眼が一層強い光を放つ その途端黒衣の魔将の姿は急速にその形を崩してゆきただの水へと戻った 小賢しい真似をしてくれる結界に阻まれる本体の代わりに魔力で作った分身をここまで差し向けてくるとは しかしミアプラキドス強い精神力で魔王の支配を跳ね除けてくれるものと思ったが それは不可能であったかと内心でほぞを噛む 清廉かつ高潔なるエルフの長ミアプラキドス光に属するその魂も魔王のそしてベアルゼブルの支配には抗えなかったか げに恐るべきは堕天使どもの力と言うべきであろう こちらに近付いているならば出迎えてやらねばなるまいね 隠された地下研究棟に到達するには五層の多重結界を抜けなければならない かつてシャドウはこの場所を漂う亡霊たちを従えて結界を破ったがもうその手は使えない また結界そのものの組成も組み替えてあるこれを独力で破れる者がいるとすればそれは魔王以外にはいない ミアプラキドスがいくらこの場を侵食したいと思ったところで出来るのは精今のように分身を差し向ける程度であろう ただだからといって放置するつもりはない ワイズマンは傍らに置いてあった身の丈ほどもある杖を手に取ると軽く安楽椅子の方に目を向けたそして イルマ少しだけ君の傍を離れることを許しておくれなにすぐに戻るよ そう言った研究棟を出る用事があったときには必ず告げる言葉だ 軽く杖で床を叩くと同時に複雑な魔術紋様の転移魔法陣が出現する 音もなく研究棟から消えるとその姿は次の瞬間には広大な地下回廊に移動していた わたしもリヒトも君の高潔な魂の輝きに期待していたのだが 地下回廊の高い天井にワイズマンの朗たる声が響く それは見込み違いだったかな 全身に万物をさせる気を纏いながらワイズマンは前方を見た 回廊の中ほどにむローブを纏ったかつてのエルフの長老魔王とベアルゼブルの痩躯となり果てた無影将軍の姿を 君を喪うのは世界にとってもそしてわたし個人にとっても大きな痛手だできるならば君には支配からの脱却を望みたいが ゆらゆらと気をたゆたわせ賢者は告げる それが成らぬというのなら昔馴染みのよしみだわたしが引導を渡すことにしよう ブアッ!! る気の奔流によって周囲の空気が澱む低級霊の魂が無数に飛する 喪われた技術によって死を超越した死霊術師の極致 最上級アンデッドモンスター死の顕形リッチ その手がゆっくりと虚空に新たな魔術紋様を描いた
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