マルチジャンルバトルロワイアルpart20 (683レス)
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375: これより先怪物領域 ◆OQO8oJA5SE 2012/12/16(日)23:42 ID:5xC48d2K(6/10) AAS
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「ク……ハァ……」
クレアは苦しげに息を吐く。
連続して時間を止めたせいか疲労が激しい。
あの回復薬には頼れない以上、どこかで一旦休憩をとらなければいけないだろう。
それに銃弾も一気に使った。できれば補充しておきたいところだが……
「……まぁ、無いモノねだりをしてもしょうがないか」
周囲にあるのは破壊された森だったものしかない。
さっきの場所まで戻ればあの飛び散ったガラクタの中に何かあるかもしれないが、そこまでしてなかったら飛んだ無駄骨だ。
だがそのとき、周囲を見回していたクレアの鼻は異常を嗅ぎ取った。
(……焦げ臭い?)
今はまだ僅かではある……、が確かに火の臭いがする。
恐らくは先ほど爆発したロケット弾が森に着火したのだ。
何時になるかはクレアにもわからない。だが少なくともここは火に包まれるだろう。
ならばこの森に長居する意味は無いと判断し、踵を返す。
「ま……て……!」
だがそんな彼を引き止める声があった。
振り向けばそこには小さい獣人が、地面に這いつくばったままこちらを睨んでいた。
「まだ生きていたか。本当に面白いな、お前」
体内に直接弾丸を叩き込んだのだ。
普通なら即死だというのにまだ動いている。本当に驚くべき生命力だ。
……だが、自分が手を下すまでも無くもうすぐその命も尽きる。
凄腕の殺し屋"葡萄酒(ヴィーノ)"にはそれが感覚で理解できた。
戦いはまだ続く。銃弾を消費する必要も無い。
「動くと辛いだけだぞ。お前はもう――」
「そんなの、医者である俺が一番わかってる!」
叫ぶごとに血を吐き出す。血と一緒に命まで吐き出されていくようだ。
だがチョッパーにとってそれは些事でしかない。
問いたださねばならないことがあるのだ。
「なんでだ! なんでなんだよ!
レッドは……俺たちの仲間は! フィーロって奴に助けられたんだ!
そのフィーロが言ったんだ! クレアって奴は信用できるって! なのに……なのにお前は!」
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