マルチジャンルバトルロワイアルpart20 (683レス)
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253: desire ◆Wott.eaRjU 2012/12/08(土)22:47 ID:x3t4VzTe(6/25) AAS
「え……?」

しかし、美琴の予想を覆すように白煙の中から飛び出す影があった。
一直線に美琴の元へ詰めより、己の得物を左へ薙ぎ払う。
大柄な見かけに似合わぬ俊敏な動きを、美琴は両の目でしっかりと捉えた。
脳裏に浮かぶ危険信号に従い美琴は両腕を交差するように構え、やがて衝撃を知覚した。

「余を止めるには、まだ足りんなぁ!」

ライダーの怒号と共に繰り出された斬撃は美琴の身体を捉え、彼女の華奢な身体を容赦なく吹き飛ばす。
離れていく美琴を追撃せずに、ライダーは地に足を降ろして、体勢を整えた。

「ちぃ……まあ、無傷とはいかんか」

不機嫌そうに愚痴るライダーの身体には生傷が至るところに見えた。
美琴の感覚には狂いはなく、確かにライダーに傷を負わせていた。
しかし、ファングリードの剣を盾として使い、放電に対して突っ切ってみせたライダーの決断が功を奏していた。
致命傷には程遠く、ライダーが反撃の一手を繰り出すには十分であった。

「さぁ、時間を喰ってしまったが突破させてもらうぞ!」

やや遅れて、姿勢を崩しながらも着地した美琴を見やりながらライダーは宣言する。
言うや否やライダーは再び愛馬、ブケファラスを召喚し、軽やかに飛び乗った。
ブケファラス召喚には魔力を消費する必要があったが、ライダーには時間が惜しい。
アルルゥを連れ去ったミュウツーが飛び立った方角へ、ブケファラスを向ける。

「ま、待ちなさい!」
「貴様とはまた後で勝負をつけてやろう。貴様の力はなかなか面白い」

ファングリードの剣による斬撃の瞬間、美琴は両腕に砂鉄を纏わせて衝撃を殺していた。
それでも衝撃を完全に殺せていたわけではない。
両腕には強烈な痺れが今も残っており、能力の行使に向けて意識を集中するのも難しい。
そんな美琴を尻目に、ライダーはブケファラスの手綱に手を掛けた。

「おう、おっさん。そいつは調子が良すぎるんじゃねぇか?」
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