[過去ログ] 猫耳少女と召使いの物語 (730レス)
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31: 03/03/02 15:58 ID:J2T75tjB(3/8) AAS
 部屋の中には昨日までなかった簡単な手術台とその横にいろんなメータのついた
大きな機械が鎮座している。おそらくこれが153セパタなのだろう。その横にぼくの
ご主人様がいた、読んでいた説明書から顔を上げて楽しそうに言う。
 「部屋に入るときはノックするにゃ、おまえは時々常識知らずにゃ」
 しゃあしゃあと自分のことを差し置いて言うご主人様。頭上のネコミミが機嫌の
いい時を表すようにピコピコ動いている。
 言い忘れたけれどぼくのご主人様はネコである。体つきはほぼヒトながら切れ長の
瞳に光る瞳孔や大きなネコミミは思いっきりネコを主張している。手首や足首の
一部に生えた柔毛や髪の毛は青っぽい黒色で、実験中の常としてきっちりと
ポニーテールでまとめている。小柄ながら結構ナイスバディで露出の多い部屋着の
上に白衣を羽織っているのでちょっとマニアックな色気がある。
 いや普通はのんべんだらりと人懐こくも怠惰なネコなのだけども・・・
 久しぶりにキリッとしてるご主人様を見たせいかつい『ぽおっ』と見とれて
しまったぼく、本来の用件を思い出し慌てて気を引き締めた。手に持っていた領収書
をご主人様に突きつける。
 「こ、これは何ですか!! こんな高いモノ!先月だって食事を抜いたり、
アルバイトしたり・・・」
 『ふにゃ〜』なんてアクビしてるご主人様。
 「街の人たちにもバカにされて・・・あれ・・・あれ?」
 なぜか感情が激してしまってぽろぽろ涙が出てしまうぼく。ぼくは結構この
生活力のないご主人様が好きなのだ。食事は文句も言わずにぼくが作った同じモノを
食べてくれるし、使用人のぼくに、時々は・・・すごくやさしい。だから他人(猫)が
ご主人様のことを悪く言っているとすごく悲しいし悔しい。
 「な、泣いたらダメにゃ!?」
 ご主人様があたふたと近寄ってぼくの涙を長い爪ですくい取ってくれる。年恰好は
ぼくより年下見えるが、もう30年以上生きてるはずだ。
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