[過去ログ] 【剣も魔法も】ヘヴィファンタジーTRPGスレ【重厚】 [転載禁止]©2ch.net (273レス)
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218: リタリン ◆77DMiRtfME 2016/01/21(木)05:07 0 AAS
屋敷は混乱の渦中にあった。昨日からちょっかいかけてきている魔女狩りがついに屋敷に火を放った。
そこまでは想定内であり、鎮火もスムーズに行ったのだが……のっぴきならない事態が起きた。
突如屋敷の中央に出現した化物が、周囲を破壊し冒険者達を捕食し始めたのだ。
どれだけ攻撃を加えても即時に再生し、反撃は瞬く間に敵対者の命を奪った。

「報告!例の化物は止まらず、屋敷を南方向に食い荒らしながら移動しています!!」

オメルタ子飼いの乙種冒険者・鋭鋒は詰め所に飛び込んできた丙種の報告を脂汗混じりに聞いた。
彼はオメルタより冒険者達の実質的な指揮官を任じられており、指示の必要があった。

「クソ、何人殺られた?」

「死体が確認できてるだけで6名、いずれも冒険者です」

「やっぱあの化物かよ。あいつはダメだ、丙種じゃ何人いたってかないっこねえよ、乙種を回せ」

「いえ、それが……殺された6人の中には乙種の『明鏡』様も含まれていまして」

「なにィ!?あいつ殺られたのかよ、何やってんだ乙種!」

明鏡は乙種の中でも手練の水魔法使いだった。
それが丙種と連携しても手も足も出ずに殺されたとなると、いよいよ拙い事態である。

「報告!屋敷正門に戦闘用の軍用召喚獣と思しき一団が出現、正門警備隊と交戦しています!
 敵の数は5体ですが戦闘力が高く、増援の要請が届いています」

「次から次へと……!屋敷内の警備用員に通達、『喝破』と『焔月』を増援に回せ。
 軍用召喚獣で丙種と拮抗してるってことは、突破目的じゃなく何らかの時間稼ぎの可能性がある。
 誘いに乗るな、こっちの戦力を一気に引き上げてカタをつけろ」

「隊長!化物は!」

「俺が出る」

鋭鋒は傍に立てかけていた槍を手にした。
指揮官が動くわけにはいかないのは定石であるが、あまりにもたくさんの攻撃に晒され続けている。
件の化物は鋭鋒であれば戦闘経験もあるし、あの触手にもそう簡単には捕まらない。
直接戦闘であれば彼こそが適任と言えた。傍の女性冒険者が止めようとするが、彼の意志が固かった。

「指揮は『紅雀』、お前が引き継げ。あと姐さん――『地走』を探して居場所を俺に遠話しろ」

地走は、火を放たれた時点で部屋を飛び出してどこかへ行ってしまった。
屋敷内ではお目付けの任が解かれているとは言え、彼女も有事の際には鋭鋒の指揮下にいるべき戦闘員だ。
居所を把握し、必要であれば移動を命じなければならない……あとでどんな仕返しが待っているとしても。

「行くぞお前ら、オメルタファミリーに売られた喧嘩だ、高く買ってやろうじゃねえか」

応、と配下の冒険者たちが応答して散開し、鋭鋒もまた詰め所を出た。
疾風の如く廊下を疾走し、化物の進路へと回りこむ形で立ちはだかる。

「一日ぶりだなクソ化物。俺が遊んでやるよ」

瞬間、鋭鋒の腕から先が消えた。槍の輝きだけが尾を引く鋼の嵐となり、化物の触手を片っ端から粉微塵にしていく。
再生するからどうしたと言わんばかりの圧倒的な攻撃力の飽和によって、化物を押し返し始めた。

【リタリン:召喚獣『バントライン』で正門を攻撃、隙間を縫って屋敷内への潜入に成功。
      ラウテに索敵を頼みながら屋敷の地下倉庫を目指す。甲種への切り札として秘策アリ】

【オメルタ:鋭鋒が指揮をとって魔女狩りの攻撃及びショゴスに対処。ショゴスと鋭鋒が対決中
      地走は指揮を抜けてどこかを護りに行ってしまった】
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