[過去ログ] アニメキャラ・バトルロワイアル2nd 作品投下スレ12 (761レス)
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254: ナイトメア・チルドレン ◆tu4bghlMIw 2008/02/22(金)01:41 ID:v907MW6E(2/33) AAS
事実は時間の流れのように淡々とそして残酷なまでに少年の心を変えて行った。
いや、これは本来の結末と何ら変わりのない結果なのかもしれない。
そう、もしもルルーシュがこの《バトルロワイアル》に巻き込まれなかったとして。
結局彼は近い将来、同等の決意を固めることになったからだ。
季節が移り変わるように、当たり前のように、彼は堕ちていった。
加えて、糸色望の死亡によりルルーシュはようやく《ゼロ》としての自分を取り戻したと言える。
だが彼が「教員」として未来ある若者に託した願いはルルーシュに対して何の感慨ももたらさなかった。
たった一つ、
ただ一つだけ、
今確かな事があるとすれば。
ルルーシュ・ランペルージ……いや、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアは彼の死によって、ようやく「王」としてのスタートラインに立った。
今彼の中に潜んでいるのは人間ではない。
修羅道に堕ちた鬼、人の心を失った魔物の方がまだ可愛げがある。
彼は螺旋王ロージェノムを撃滅することに対して、どのような手段を取ることも辞さないだろう。
それがたとえ――幾つもの屍を重ねることになっても、だ。
□
「はぁはぁ……はぁ…ッ…くそっ!!」
疲労で筋肉が引き攣る。荒々しい息が口唇から漏れる。
疾走したりした訳でもなく、ただ歩いているだけなのにこの様だ。
せいぜい一時間と幾許と言った所だ。
足元のコンディションは最悪とはいえ、子供の山登りと変わらない距離と言えよう。
「ゼ――ル、ルルーシュ。本当に、大丈夫なの? 一度休んだ方が……」
「…………問題ないよカレン。まだ……大した距離は進んでいないからね。それより早く移動することの方が大切だ」
「……そう」
隣のカレンが心配そうな目で満身創痍の彼を見やる。
ソレに応えるため、ルルーシュは小さく笑みを浮かべた。
だが学園で自らを偽るために生み出した作り笑いも、この状況では妙に引き攣った笑いになってしまう。
説明するまでもないが、これは強がりである。
慣れない山道の移動によって、ルルーシュは疲労困憊に近かった。
膝はガクガク奮え、足の裏には鈍痛が走る。
日頃身体を全く鍛えていなかったツケが回って来た形だろう。
「ランペルージ。いくらお前がまだ青臭いガキだとはいえ、さすがにこの程度でへばっているようじゃ話にならん。
大体、シュタットフェルトの方がよっぽど元気ってのは男としてどうなんだ」
「……スパイク・スピーゲル。ルルーシュを侮辱することは私が許さない。
それに、名前の方で呼んで――さっき、そう……言ったはずだ」
剣呑な雰囲気が場を包んだ。
二人の数メートル先、先頭を歩くスパイクをカレンが冷ややかな目で睨めつける。
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