[過去ログ] アニメキャラ・バトルロワイアル2nd 作品投下スレ10 (447レス)
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305: ギルガメッシュ先生の黄金授業 ◆DNdG5hiFT6 2007/12/24(月)08:48 ID:OZNsTbYk(1/8) AAS
『それまでの間、思う存分に闘争を続けるが良い』
2回目の放送がスピーカーから流れた時、あたし達は放送開始と同時に到着したモノレールの中にいた。
静かに発車時刻を待つ箱の中で、あたしは放送のことを思い返していた。
2回目にしてついに呼ばれた知り合いの名前を。
――玖我なつき
その名前を聞いた瞬間思ったのは、『ああ、やっぱりね』ということだった。
個人的に言えば鴇羽の方が先かとも思ったが、どちらともこんな場所で長生きは出来ないだろうと思っていた。
騙されでもしたか、厄介なやつに出会ったか……甘ちゃんな彼女達ならそんな感じの最後だったに違いない。
いつか豆鉄砲に撃たれた目がアイパッチの下で疼いた様な気がして、軽く手を当てる。
かつては殺し合いもした仲だが、今となっては――まぁ友人と言ってもいい間柄かもしれなかった。
「――まぁ、何だかんだで楽しかったわ」
あたしだって死んでしまった相手に悪態つくほど性格は悪くない。
そう、死んでしまったものは戻らないのだ。もう、二度とは。
……さて、気持ちを切り替えよう。
何てったってあたしはまだ生きているのだし、これから死ぬ気もサラサラないのだから。
まず放送を聴いて真っ先に頭に浮かんだのは同様にこの放送を聴いたであろう藤乃のことだ。
あのぶぶ付け女は玖我を生き返らせるため、これまでの方針がどうであれ、優勝を狙って動き出すだろう。
あの女の玖我に対する執着と、行動を起こした際の蛇のような執拗さは身をもって知っている。
恐らく出会えば見敵必殺……いや、背後から忍び寄られていつの間にか首を飛ばされる可能性だってある。
あの女なら笑いながらそれをやりかねない。
元からあまり会いたくない相手だったが、色々な意味で会いたくない相手にクラスチェンジしてしまった。
んで、あたしが新たな問題に頭を抱えている時に隣の全身黄金男はというと、
我関せずといった顔持ちで引き続き、読書にいそしんでいたのだった。
……わかっちゃいたけどマジ空気読め。
そんなアタシの視線を感じ取ったか、わずかにその赤い瞳をこっちに向ける。
「蜘蛛女、地図に禁止エリアは書き込んだな? 見せよ」
金ぴかに言われるまま書き込んでいた自分が恨めしい。
かつては男を使う側だったというのに今の状況は何なのだろう。
そんなこっちの思惑などまったく無視して、金ぴかは強引に地図を奪っていく。
「ほほう、これはまた……」
金ぴかは何がおかしいのか愉快そうに地図を見て笑っている。
はっきり言ってかなり不気味なのだが、それが似合っているのだから始末が悪い。
「……って、何か気付いたの金ぴか?」
「フン、つまらんことだ。
それよりも気付いたか? あの男が抜かしていたことを」
質問を質問で返すな、……と言いたくなったが我慢して放送の内容を思い返す。
えーと、確かあのハゲ親父が言うには……
「――“命と引き換えに螺旋の力に目覚めた”とかいうやつ?」
「そうだ。これで先程言ったことが決定的になったな。
二度余計なことを口にするなど偶然ではありえん。
まず間違いなく螺旋王の目的は“螺旋の力”――
そしてそれは戦いに――恐らくは命に関連するものだということだ」
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