[過去ログ] アニメキャラ・バトルロワイアル2nd 作品投下スレ3 (397レス)
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146: 修整 2007/09/30(日)00:07 ID:naRYdLxQ(1/4) AAS
「なるほど、事情はだいたいわかりました。本当にだいたいですが」
 勘違い少女カレンの身の上話をひととおり聞き終え、糸色は腕組みをしたまま大きく頷いた。
 慣れない仮面の重量を勘定に入れ忘れ、そのまま前のめりになる。

「掻い摘むと、貴女はブリタニアにアンチテーゼを唱える、黒の騎士団なるレジスタンスグループの一員。
 そしてゼロは、組織をまとめるリーダー兼斬込隊長的存在、というわけですね」
「はい。ですが……」
 カレンはどうしていいかわからないといった表情で糸色へと詰め寄る。
省23
151: 修整 2007/09/30(日)00:09 ID:naRYdLxQ(2/4) AAS
「カレンさん」 糸色はカレンへ向き直り、姿勢を正す。
「なんでしょう」 カレンもまた、フェンスから手を離して糸色を見遣った。

「ゼロという方について、もう一度確認しておきたいのですが」 「……構いませんが」

 カレンはあからさまに怪訝な表情を見せる。しかし構うことなく、軽く一呼吸を置いて糸色は続けた。

「ゼロは貴女たち黒の騎士団を率いるリーダー、でしたね」
「さっき言ったばかりじゃないですか」
「つまり、ゼロとは智略に長け」
省33
155: 修整 2007/09/30(日)00:11 ID:naRYdLxQ(3/4) AAS
「シッ、シッ! ああ、くそっ!」

 ルルーシュ・ランペルージは、全身各所の僅かな露出部に群がる蚊の大群を払いながら、癇癪を起こしていた。
癇癪の理由には、しつこく付き纏うこれに対する苛立ちも含まれてはいたが、大局的には無論、違う。
 当面の目的地、H-2の学校へ向かうにあたって、雑木林を真っ直ぐ西へ進むのが最短距離かつ安全なのだが、同時に最も労力を要する。
 移動に時間を掛ける場合ではないと考え、林を出て東西をはしる道の南脇を行くことにしたのである。
 しかし、あてが外れてしまった。いま居る南側の低地は一面が雑草で覆われており、その丈が胸の高さにも達するから始末が悪い。
 これを掻き分けて進むとなると、労力は林を縫って歩くのといい勝負だろう。
省10
156: 修整 2007/09/30(日)00:12 ID:naRYdLxQ(4/4) AAS
 水のせせらぎと、そよぐ風の音が鼓膜を優しく刺激し、時折吹く強い風がそれに絶妙なアクセントを添える。
 背中に触れるのは、硬い凹凸。対照的に、胸から下腹部にかけての前面には、温かく柔らかな、どこか懐かしい感触が……。
 ……感触? いや、自分はたしか死んだはずでは……。

「……ん、うぅ……ハッ!」
 目を開くと、そこには紛うことなき現世の風景が映し出された。
 空はいつの間にか薄明るくなっている。つがいの小さな鳥が、視界を横切ってひよひよと囀りながら通り過ぎていった。
省26
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