[過去ログ] アニメキャラ・バトルロワイアル2nd 作品投下スレ3 (397レス)
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334: この呼び方では迷惑ですか? ◆lbhhgwAtQE 2007/10/02(火)23:49 ID:aDTDtLj/(3/9) AAS


一方、所変わって市街地外縁部にある中華料理店内部。
そこには二人の女性がいた。

「まーったく! 飯出す場所だってのにシケてんねぇ、この店はぁ!」

一人は恰幅のいい中年女性。
彼女は、厨房の奥にあった冷蔵庫を漁りながら、文句を垂れていた。

「これじゃ、うちの船の厨房の方がマシだよ」

そう言いつつ、中年女性は冷蔵庫から肉や野菜などの食材を回収してゆく。
そして、そんな女性の傍で何もすることなく立っている華奢な少女が一人。

「あ、あのドーラさん。何をしていらっしゃるんですか?」
「何って、食べるモンを探してるに決まってるじゃないか!」
「でも、食べるものでしたら、元々カバンの中に……」
「あんな味も素っ気も無いモンだけなんかやってられるかい。――ったく、爆弾と刀渡すくらいなら、飯もいいのをよこせってんだよ、あの螺旋王とやらも」

ドーラと呼ばれた女性は、ブツクサと文句を言いながらも冷蔵庫漁りを続ける。
どうやら、彼女には腰に差す刀の他に、見慣れた爆発物を支給されたようだ。
『ドイツの滑空王も愛用の逸品』と書かれていたが、別にそのようなことはどうでもいいことだった。

「ほらよ、受け取りな!」

そして、ドーラはその冷蔵庫の中から何かを掴むと少女に投げて渡す。

「え? あわわ!!」

少女が受け取ったそれは、チャーシューとレタス(生)であった。

「ニア、女の子だったらね、ちゃんと栄養あるもん食べないとダメなんだよ」
「どうしてですか?」
「どうしてって……そりゃあ、ちゃんとしたもの食べないと肌にも悪いしねぇ、それになによりイザって時に力が出ないだろう」
「なるほど! 確かにそうですね!」

ニアと呼ばれた少女は無邪気な笑みを浮かべる。
それを見たドーラは、やや苦笑気味だ。

「まぁ、そういうことだよ。分かったら少しはかじっておきな。そろそろ腹も空いただろう?」
「そうですね。それでは頂きます!」

笑顔のままニアは手にしたチャーシューをかじり、咀嚼する。
続けて、レタスを一枚ちぎると、それも口に。

「おいひいです!」
「あぁ、分かったから、一々感動したように言わんでおくれ」
「らっへ、おいひいんですもの」
「あのねぇ、女の子だったら食べながら喋るんじゃないよ。そんなんだと男に逃げられちまうよ」

その言葉にニアは口を閉じると、食事を中断する。

「……ん、どうしたんだい? もう腹一杯になっちまったのかい?」
「いえ……。ただ、シモン達も今頃おなかをすかせていないかと思ってしまいまして……」
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