[過去ログ] アニメキャラ・バトルロワイアル2nd 作品投下スレ2 (594レス)
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482: 魔法少年ラディカルエリオHeaven's feel ◇2kGkudiwr6 2007/09/28(金)15:10 ID:aP2K+aKF(5/6) AAS
思わず、その表情を見上げていた。
ランサーさんの口調がどこかおかしい。呆れているような、驚いているような、そんな感じ。
僕の視線に気付いたのか、答えるようにランサーさんは口を開いた。
軽い様子なんて欠片も無い――本物の戦士の重みが乗っている口調だった。
「覚えておけ坊主。
こうなったら絶対にあれをしない、とか絶対あれをする、って類の誓いは大抵難しくなる。
絶対殺したくないという覚悟を決めるか、それとも場合に応じて殺すのか。早い所決めた方が身のためだぜ。
例えそのデバイスって奴がすぐに手に入ったとしても、だ」
「え……?」
「普通に戦うだけなのに殺すか殺さないか簡単に決められる……確かに便利な道具だ。
だけどな、殺し合いの場ってのは戦場だ。ましてやここでお前を支援してやる奴がどれだけいるかはまだわからねえ。
冷静に人を殺す覚悟ってのは慣れてなきゃ身に付くもんじゃねえが……
だからって道具頼りの中途半端な考えで敵を気遣ってたら、死ぬぞ」
そう言っている彼の目は、まるで豹のように鋭い。
僕がランサーさんの敵だったとしたら、この人は子供だからなんて理由で手を抜かないんだろう。
視線だけでその事実が予想できるくらい、本当にその目は鋭かった。
もしキャロが敵だったとしても、絶対に僕は殺す気になんてなれない。ルーテシアの時だってそうだ。
なのはさんも同じだ。小さい時、フェイトさんと戦った時のことを僕はよく聞いてる。
――もし二人がこの場にいたとしたら、どうするんだろうか?僕には分からない。
黙り込んだ僕を見かねたのか、ランサーさんはさっぱりした明るい声で話題を切り替えた。
「――ま、その前に身の安全だ。俺たち二人分の槍を探さねえとな。
ちょうどいいのが見つかったら少し手合わせでもしてみるか?」
「あ……は、はい」
ほとんど反射的に声を上げた僕に、にやりと笑みを浮かべてランサーさんは駅の中へ入っていく。
ともかく、今はこの人についていくしかない。悪い人じゃないみたいだから。
……この人の言った事を認めるか、自分達が今までやってきたやり方を信じるかは、まだ決まっていない。
けれど……多分いつか決めなくちゃいけない時が来るっていうのは、分かった。
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