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【この檻を抜けろ】能力者スレ【明日を掴むために】 (1002レス)
【この檻を抜けろ】能力者スレ【明日を掴むために】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1550412867/
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228: ◆rZ1XhuyZ7I [ saga] 2019/03/03(日) 19:50:14.23 ID:a2sGG3K20 【昼の国―――首都グランツ近郊の街=z 【呼ばれたのは特にこれといった特徴もない、普通の街であった。】 【唯一上げるとすればグランツやヴェントラーに比べて些か治安が良いと言うぐらいだろうか。】 【至る所に日に焼け、タトゥーの入った屈強な身体の男たちがたむろしており市場では食べ物が大した防腐処理もされずにおかれている。】 【照りつける日差し、乾いた空気―――常に太陽のあるリゾート地としても有名な国とは思えない場所だった。】 【その一角にある古ぼけた建物、かろうじて窓などは残っているがとても人が住んでいるとは思えない場所。】 【エーリカ=ファーレンハイトが氷の国の特務機関から呼ばれたのはそこだった。】 【それも、先日行動を共にした気の知れた相手ではなくシルヴィオ≠ニいう初めてコンタクトの取る男からだった。】 【何故か不必要に分厚い鉄の扉、呼び鈴などはなく扉自体を叩いて声をかけるしかないだろう。】 【―――あるいはそこは地獄≠ヨの入り口なのかもしれないが。】 【――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――】 【「状況が動いた」】 【そう簡素なメールが棕櫚へと届く、そして同じメールに添付されるMAPの地点へと向かえば】 【フルーソ郊外にある廃ビルの屋上にて】 【ミディアムバイオレッドの長髪をハーフアップにして、全身を黒いロングスカートタイプのスーツで包み込んだ】 【身長170cm程の金色の輪が幾つも重なった異様な瞳≠持つ長身の女性が待っている】 【イーサリアムは訪れた相手へと一瞥をすると直ぐに視線を眼下に広がる煌びやかな街へと下ろす。】 厄介な事になったよ、知っていると思うが氷≠ニ円卓≠フ繋がりはより強固なものとなった ―――何故それが厄介かって? ジョージ・トラロック≠ェ天獄物質≠渡そうとしている相手は氷の国≠フ特務機関だからだ。 先日のフルーソ5番ポート爆破事件も知っているだろう、真贋はともかくこの特務機関はアレの首謀者とも言われている。 【イーサリアムは淡々と状況を口にする。】 【だがその語られる内容は非常に大きな波乱を感じさせるものであった。】 奴らは私達のマークを振り切るために国内が腐敗し通関もザルな昼≠経由して物を運ぼうとしている。 氷≠ヨと渡れば立場上もはや手は出せない、かつ水の国でも大きな動きは目につきやすい。 ―――ならば、逆に利用すべきだろう? 【それだけ言うと、来訪者に向けてもう一度視線を流した。】 【つまりはそういう事だ、そしてその状況下で5課に声をかけたのは面倒事の匂いしかしないだろう。】 //エーリカさんお願いします! http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1550412867/228
230: ◆rZ1XhuyZ7I [ saga] 2019/03/03(日) 20:48:56.82 ID:a2sGG3K20 >>229 【少し間があった後、扉の奥で人の気配】 【そして鉄の扉の裏でガチャン、ガチャン、ガチャンと三度に渡って施錠の外れる音が響いてくる。】 【さらに間があった後扉は開く―――。】 付けられたりはしてねぇな?外務八課のお嬢さんよ。 シルヴィオ≠セ、宜しく頼むぜ。ガム食うか―――? 【扉の奥から出てきたのは金髪をオールバックにした碧の瞳の無精髭の男。年齢は若くも見えるし中年にも見える。】 【格好は素肌の上にアロハシャツ、短パン、サンダルとどうにもラフな格好の男だった。思えばコニーも初対面時はこんな格好だったが。】 【シルヴィオは胸のポケットからふにゃふにゃになった板ガムを取り出して一つ差し出しながら挨拶をする。】 【エーリカが受け取る、受け取らないに関わらず室内へと招き入れ再び三重の施錠を行う。】 【そして「こっちだ」と言うと建物の中心地点辺りへと歩き出す。】 エーリカさんよ、アンタはこの国の情勢をどこまで知っている? 状況によってはそこから離さなきゃならねーだろ? 【中心地点に行く途中、シルヴィオはタオル数枚とウォーターサーバーのボトルを手に取る。】 【まるでホテルマンのようだがそのまま歩き中心地点へと到着する。】 【そこには床に取り付けられた鉄の扉と地下への階段があった、シルヴィオは先導してその中へと入っていく。】 【――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――】 すまないが時間がなくてね。 氷の国の特務機関イヴァン≠ヘあらゆるものを利用するようだ、それがギャングだろうとね。 だが表面上はそれを出さない、我々がトラロックを追っている中で逆の順番≠ナようやくたどり着いた程にね。 【イーサリアムは棕櫚の不敵な態度に気を留めず話を続ける。】 【些か早口なのはこの女にとっても緊急事態だからなのだろうか、表情は読めない。】 【続く棕櫚の言葉に小さく頷いて応じる。】 ―――話が早くて助かるよ、すぐにでも≠セ。 トラロックは氷からの合図を待って昼へと入るつもりだろうが、そうはさせない。 昼に入るしかない状況を作り出してこの国から追い出す。 方法は言うまでもないが、君なら得意だろう?殺すまで追い詰めなくていい水国内で面倒はご免だからね。 【「奴のセーフハウスはここだ」】 【そう言ってイーサリアムは棕櫚の端末へと座標と衛星写真を送る。】 【オーダーはすぐにでも≠セが、棕櫚はどう動くか―――】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1550412867/230
232: ◆rZ1XhuyZ7I [ saga] 2019/03/03(日) 21:54:49.88 ID:a2sGG3K20 >>231 【受け取られなかったガムを自分の口に入れながらシルヴィオは口角を釣り上げる。】 そう警戒しなさんな、仕事仲間を信用しねぇとこの国では生き残れねぇぜ? ―――まぁ腕は立つようで何よりだ、前はオブライエンが世話になったみてぇだしな………。 オーケイ、人を殺すのに慣れているのも良い。それじゃあ勉強のお時間だ。 この国でスクラップズ≠チて連中が暫く暴れまわってたのは知ってるよな? そいつらが撤退した後、入れ替わる形で水の国の公安の圧力から逃れてきたD.R.U.G.S.≠フ残党が現れた 主に麻薬を扱っていたカルテル≠ニ呼ばれる連中だ、この国は麻薬と相性が良いからな元から眼はつけてたんだろう。 複数のカルテル£Bは各々のテリトリーを築いて麻薬の密売を始めた。 そこから数年、麻薬は爆発的にこの国全土へと広まった。同時にカルテルの力も日々増大の一途を辿った。 当初は国軍や警察も麻薬ビジネスの取り締まりに力を入れていたが、既に遅かった。 役人、軍人、警察………既にカルテルの先兵達が国家機関へと潜入をしていて、その中でも勢力を拡大させていたんだ。 カルテルのスパイから買収、もしくは家族を人質に取られた連中は麻薬ビジネスを黙認しその腐敗は徐々に広まっていった。 今では取り返しのつかない状況だ、警察や軍も誰が敵で誰が味方かも分からない。 勿論正義感に溢れる連中もいるにはいるが、そういう奴らは対外二、三日もすればサイコロステーキになって街角に転がっているよ。 【シルヴィオはポケットからスマホを取り出してエーリカへと投げつける。】 【その中には警察官とその家族と思われる子供が生きたまま解体され、焼かれる姿が映し出されている。】 【あまりにも残虐、だがこれを配信することによってカルテルは国民へ示すことになる】 【カルテルに逆らえばどうなるのか、と】 【暗い階段を登り切れば、開けたコンクリートの空間に出る。】 【いくつもの扉があるがシルヴィオは迷わずその中の一つを開けてエーリカに中へ入るように促す。】 【―――中には椅子に手足を拘束された浅黒い肌をした男がおり、二人が入室すれば鋭い目つきで睨みつける。】 【シルヴィオはボトルを担いだまま口笛を吹いて部屋の鍵を閉めた。】 【――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――】 ああ助かるよ。 ―――いや、前も言った通り私はそれほど荒事向きではなくてね。あくまで調整役のバックアップだ。 公安の捜査官や兵器が必要であれば私に言ってくれればいい、できうる限りは調達するよ。 嗚呼、現場に出ないという話だが、もし君が私の願った通りに行動しなかった場合はその限りではないがね、よろしく頼むよ。 【棕櫚の思惑に到達してか、それとも知らずか、イーサリアムは後方待機という意思を示した。】 【であれば棕櫚を含めた公安五課は自由に動ける事に他ならない。】 【イーサリアムは要件を済ますと呼び出しておいてさっさと立ち去っていく、何かあれば端末に連絡を寄こすそうだ。】 【―――さらに場面は転換する】 【ジョージ・トラロックのセーフハウス、ミール・シュタイン郊外にあるコンクリートの建物だが】 【周囲に人気はなく、虫の音色だけが響く。二階にある一室からはカーテン越しに光が見える】 【既にイーサリアムからのGOは出ている、好きに暴れていい状況ではあるだろう。】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1550412867/232
237: ◆rZ1XhuyZ7I [ saga] 2019/03/03(日) 22:55:50.39 ID:a2sGG3K20 >>234 まぁ全土が全土この有様じゃねぇがな、未だに観光地は平和そのものだ 何故かって?カルテル共もバカじゃない、国全体をめちゃくちゃにすればどうなるか分かってるからな。 あとは文字通り聖域たるゼン=カイマ=Bあそこはカルテル共も手を出せねぇ怪物/騎士≠ェいるからな。 昼の国全土から逃げ込む民衆も多くいるようだ、あそこだけが今のこの国の救いだな。 ―――こいつはカルテルの中でも強い力を持つ一つテスカポリトカン≠フ構成員、ボスの運転手をしてたらしい。 「地獄に落ちろ、氷の犬が………!」 【拘束された男はナイフを投げつけられても尚、二人を睨みつけ口汚い言葉を放つ。】 【シルヴィオは口笛を吹いたまま男の眼前に仁王立ちすると、胸倉を掴んで椅子ごと後ろに傾ける。】 【「ありきたりなセリフをありがとう」と言いながら噛んでいたガムを吐きつける。】 そんじゃ最初の仕事だエーリカ、こいつをこのまま抑えといてくれないか? 【男に天井を向けさせるような状態でシルヴィオはエーリカにその役を変わるように依頼する。】 【成人男性なのでそれなりに重いが、壮絶な訓練を積んできたエーリカであれば難なく可能だろう。】 >>236 【音がなくなった後も、目視で何か騒いでいる様子はない。】 【棕櫚が突入し、駆け抜ける間も警備が出てくる要素もない】 【棕櫚は難なくリビングと思われる空間に到達するだろう、灯はいつの間にか消えていた。】 【ふと、背後から気配がする―――。】 《よぉ、また会ったなクソ野郎。》 【棕櫚の背後の壁に腕を組み背を預けて立っている赤毛の青年ジョージ・トラロック=z 【だが雰囲気は前回の邂逅とは全く違っていた、異常なまでの赤いオーラが全身を包み込んでいた。】 【音は聞こえない空間で唇だけが不敵に動く。】 【そしてドンッと勢いよく壁から背を離すと棕櫚の胴体に向けて鋭く重い蹴りを放ち吹き飛ばそうとするだろう。】 【パワーも、スピードも前回とは明らかに違う。だが棕櫚はその原因は既に知っている筈だった。】 【天獄物質=\――それを長期間保持していたのだ、厳重に保管していても影響は間違いなく出ている。】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1550412867/237
241: ◆rZ1XhuyZ7I [ saga] 2019/03/03(日) 23:59:28.32 ID:a2sGG3K20 >>239 どうやらボディーガードも兼ねてたみたいだからな、こいつ一人捕まえるのも苦労したぜ なんせ警察連中も敵である可能性があるからなァ完全に個人で動かないといけないわけだ。 悪ィな恋するお嬢さん、まぁ直ぐにおとなしくはなるだろうからよ。お前もやり方知っておいて損はねぇと思うからな、見てろって。 ―――水責めって奴だよ。 【そう言うとシルヴィオは持ってきたタオルを暴れる男の顔面に巻いて】 【先程持ってきたウォーターサーバーの大きなボトルのキャプを外して、それを男の頭上に構える。】 【―――水は一気に流れ込む、逆さまの状態で布越しに送られる水は容易に気管の咽頭反射を引き起こし体内の空気は排出される。】 「………ウヴぉぉェッ!ガバッ!ヴォゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!」 おーい暴れんなよ、ちゃんと抑えとけよエーリカ。ボトルはまだまだたくさん持ってきてるんだからよ。 【即自的な溺水状態、それにより溺れ死ぬ感覚を錯覚させる。】 【男は絶叫ともならない声を上げて痙攣するがシルヴィオは一切手を緩めず、ついにボトルの一つは空になった。】 【ついでに言うと男が暴れた事による飛び散った水は全てエーリカにかかっている。】 よぉ、ボスについて話す気になったか? 「………ゲぇ、ハァ………ガ………じ、地獄に落ちろクソ犬が。」 ―――なんだこいつタフだな。 【そう言うとシルヴィオは空になったボトルを投げ捨てて新たなボトルのキャップを開けて、繰り返す。】 【絶叫、痙攣、水しぶき―――それは数時間続く事となった。】 【――――――――――――】 【伸びた脚は掴まれ、床へと叩きつけられマウントポジションを取られる。】 【背中を強打し、一瞬顔が鈍痛に歪むが】 【ジョージの顔にあの時のような焦りはない、冷徹な瞳で相手を見ると腰に手を回す。】 【そして瞬時に右手に握られるのは大型ナイフである。】 《何言ってるかわからねーが、とりあえずここでお前とは終わりにしてやるよ》 【そして右手の大型ナイフで棕櫚の脚を切りつけようとするだろう、切断まではいかなくてもかなりの切れ味であり】 【まともに受けてしまえば大ダメージを追う可能性があるので注意が必要だ。そしてナイフを振る動きすら異常に早い。】 【判断力、戦闘力、それらが全て底上げされている―――だが意識自体はまだしっかりとあるようだが?】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1550412867/241
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