[過去ログ] 【この檻を抜けろ】能力者スレ【明日を掴むために】 (1002レス)
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(1): [sage saga] 2019/03/16(土)15:41 ID:u0ZqMEwU0(2/2) AAS
>>392

【ほんの少しだってブレない平常の呼吸を彼女は繰り返していた。舞い降りる啓示の天使だってもう少しだけ吐息の端っこに緊張を表すのに違いなかった】
【だからやっぱり彼女は天使に非ず。かといって聖女であろうはずもなかった。白銀の毛先を海風に揺らして、碧眼を甘やかに蕩かす。指先まで覆う白のドレスグローブと】
【戦闘服と呼ぶには少し可愛らしすぎる、――フィッシュテールのワンピース。足元ばかりはかろうじてきっちりとしたブーツであった。けれど】

【「あの、」なんて、慎ましい声がライガへ向けられた、ちょうど二組に分かれる寸前の出来事、ふとした用事に差し込まれる栞みたいに、細やかなる吐息、】

――――――――――――――、アリアさんのこと、お願いします。ね?

【――にっこり笑った目が地獄の底より笑ってないように見えたなら、気のせいとして判断しておいた方が良さそうだった。だのに狡いんだ、吐息一つの間、転瞬に等しい刹那、】

アリアさん、――、また後でね。

【彼女はごく大人びた微笑にてアリアにも投げかけていたから、――――それで二組分かれることになる、エーリカと同じ道、それでも二人、やがて分かれることになるのなら】

それじゃあ、エーリカさん、"なんか"あったら――蛇念で。

【――――だなんて告げていく。お互いに扱い方を"知って"さえいれば、距離も関係ないしリアルタイムの通信法。音声も映像もやりようによっては直截に扱えるのなら】
【二人この役割であるのも納得できるのかもしれなかった、――し、彼女自身納得していた。ちゃんとやったら褒めてもらえるっていい子のワンちゃんは知っているのだから、】
【また後でって手を振る、簡素たるお別れ。――だってこれが最後じゃないって信じているから、その程度で済ましてしまえて】

>>393

【――ごつり、と、いくらも重たげすぎる足音が重なって、それから、止まるのだろう。二人の距離は大きくて、けれど、会話できるほどには遠くなく】
【まして彼女の声音は武骨なる通路に反響するには十分なほどに甘やかであった、――紛れ込んでしまったみたいに/そうして事実紛れ込んでいた/けれど迷子じゃないの/意図的な迷子】
【分かっていて道を外れる悪い赤ずきん。生来の赤色はすでに青色に塗り替えられてしまったから、浮かべる表情、わずかに首を傾げるなら、毛先がするり流れる刹那】

――え? ごめんなさい、よく聞いてなかったです。可愛い女の子が来てくれて超嬉しいなーってところまでしか、私、聞いてなくって……。

【白手袋ごしの指先が生娘のように白い頬を撫ぜる、――――、】

――――――――、残念です、私、そこから先に行かなくちゃ、いけないですから。

【――――なれば名乗る気などないらしかった。麗しい礼儀を叩き込まれた淑女でないことは明白だった。礼儀も知らぬ小娘であると、伝えてしまうのだから】
【いくらかの武装は当然すぐに使えるようにしてありながら、――使う気などさらさらないようにも見えた。甘い色どり、空間に滲む紅紫色、水あめより瀞んで、瞬き一つ】
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