【安価でのわゆ】久遠陽乃は勇者である【7頁目】 (783レス)
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716: ◆QhFDI08WfRWv [saga] 2022/10/09(日)23:10 ID:TYxW3c520(2/3) AAS
血だまりと言っても少量のため、そこまで傷が深いわけではないだろう。
だが、怪我を負ったことに変わりはない。
本当に千景だという確証はないものの、ほんのりと千景らしい感じが残っているし、
相対したのは誰が何と言おうと確実に九尾だ。

陽乃「……何をやってるのよ」

ひなたに危害が加えられそうになったならともかく、そうでもなさそうな状況での流血沙汰は完全にアウトだ。
もしかしたら陽乃の部屋に向かっているのだと判断してのものだったのかもしれないが。

だとしても、これはやりすぎだと陽乃は思う。
ひなたが殺されかけ、庇った陽乃が左手を負傷したし、その仕返しとしての行為だとしても、千景は勇者だ。
それも、ただでさえ人手が足りない中での無敵とも言える力を使える貴重な勇者。

なにより、今の千景は刺激すればするほど危うくなる。
それが分からない九尾ではないだろうに。

割れた窓に近づき、破片で手を傷つけないようにと気を付けながら外を覗いてみる。
真っ暗で人影は見えず、当然ながら血の匂いが感じ取れるわけもなく、
諦めて身を引くと、足音が近づいてきたのを耳にして動こうとタイヤを掴む。

べちゃりと音がした手を見れば、タイヤの赤い線が手のひらにべったりと付いていて、
逃げてもタイヤの跡を追われて見つかるのは時間の問題だと陽乃は目を細めて――ため息をつく。

陽乃「はぁ……」

逃げたり隠れたりしたって、意味がない。
むしろ疑われるだけだろうとその場に留まっていると、当直らしき看護師が2人、駆け寄ってきた。
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