【ミリマスR-18】舞浜歩の抱えたトラウマを上書きする話 (24レス)
上
下
前
次
1-
新
4
:
オーバーライト 3/19
[sage saga] 2021/03/14(日)00:21
ID:Xw+hWuzl0(4/21)
AA×
[240|
320
|
480
|
600
|
100%
|
JPG
|
べ
|
レス栞
|
レス消
]
4: オーバーライト 3/19 [sage saga] 2021/03/14(日) 00:21:57.99 ID:Xw+hWuzl0 あまり深く考えずにソファーの背もたれに手を突き、脚をまたいで右膝をその根元へ沈める。ギチギチ、と皮革が悲鳴をあげた気がした。 「……!」 「……歩?」 「う……ぁ……っっ……!」 色よい健康的な顔から、さあっと血の気が引いていく。数秒もしない内に首筋まで真っ青になってしまった。上半身がカタカタと震えている。瞼から涙がどっと溢れるのと、右手が口元を覆うのはほぼ同時だった。 「歩っ!」 「うぷ……!」 考えるよりも先に、目についたライトブルーのバケツをひったくった。ソファーの足元にあった清掃用具の一切が床に散らばり、からんからんと乾いた音が反響した。そして、差し出したバケツに歩が顔を突っ込んだ瞬間、聞くに堪えない音がした。 「おい、大丈夫か、おいっ」 「おえっ……! ごほ……げほっ……!」 具合が悪いのか、という問いかけは無意味だった。そんなものは明白だ。歩は力無く、幽霊みたいに真っ白な首を横に振った。他の人がいない状況だったのは、どちらにとっても幸いだった。 それから何度かの嘔吐を経て、「口をゆすいでくる」と消え入りそうな声で言い残し、歩はヨロヨロと事務室の出口へ歩いていった。バケツの中身はこちらで処理しておくことにした。熱中症や過労で倒れてしまうアイドルは何度か見かけたが、こんなケースは初めてだ。風花を呼ぼうとスマートフォンを取り出したが、彼女は別の仕事に行っている最中だ。 なるべく直視しないように残滓の始末を終え、ポリ袋の口を閉じる頃になると、事務室の扉がそっと開いた。 「歩、平気か?」 「う、うん……大丈夫。ごめん、突然酷いところ見せちゃって」 戻ってきた歩の顔にはまだ生気がなかった。ほんの数分前までのエネルギーを全て吐き出してしまったかのようだ。ソファーに深く腰掛けると、歩は深呼吸した。 「ねえプロデューサー。少し、時間もらえる? あっ、でも仕事があるか……」 「事務仕事はあるけど、そんなのは後でもできる。目の前のアイドルの方が大事だよ」 「……そ、そっか……へへへ……」 気の抜けた、ちょっとだらしない笑みを零しながら、歩は俺が手渡した水を啜った。隣に座るように促されたが、ついさっきの異変が胃の底から突き上げてきた。 できるだけゆっくりと腰を下ろす。今度は……何とも無かったようだ。 「じゃあ、話すね。あんまりハッピーな話じゃないんだけど……」 糸を紡ぐように、歩は話し始めた。 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1615648678/4
あまり深く考えずにソファーの背もたれに手を突き脚をまたいで右膝をその根元へ沈めるギチギチと皮革が悲鳴をあげた気がした ! 歩? うぁっっ! 色よい健康的な顔からさあっと血の気が引いていく数秒もしない内に首筋まで真っ青になってしまった上半身がカタカタと震えているから涙がどっと溢れるのと右手が口元を覆うのはほぼ同時だった 歩っ! うぷ! 考えるよりも先に目についたライトブルーのバケツをひったくったソファーの足元にあった清掃用具の一切が床に散らばりからんからんと乾いた音が反響したそして差し出したバケツに歩が顔を突っ込んだ瞬間聞くに堪えない音がした おい大丈夫かおいっ おえっ! ごほげほっ! 具合が悪いのかという問いかけは無意味だったそんなものは明白だ歩は力無く幽霊みたいに真っ白な首を横に振った他の人がいない状況だったのはどちらにとっても幸いだった それから何度かの吐を経て口をゆすいでくると消え入りそうな声で言い残し歩はヨロヨロと事務室の出口へ歩いていったバケツの中身はこちらで処理しておくことにした熱中症や過労で倒れてしまうアイドルは何度か見かけたがこんなケースは初めてだ風花を呼ぼうとスマートフォンを取り出したが彼女は別の仕事に行っている最中だ なるべく直視しないように残の始末を終えポリ袋の口を閉じる頃になると事務室の扉がそっと開いた 歩平気か? ううん大丈夫ごめん突然酷いところ見せちゃって 戻ってきた歩の顔にはまだ生気がなかったほんの数分前までのエネルギーを全て吐き出してしまったかのようだソファーに深く腰掛けると歩は深呼吸した ねえプロデューサー少し時間もらえる? あっでも仕事があるか 事務仕事はあるけどそんなのは後でもできる目の前のアイドルの方が大事だよ そそっかへへへ 気の抜けたちょっとだらしない笑みを零しながら歩は俺が手渡した水をった隣に座るように促されたがついさっきの異変が胃の底から突き上げてきた できるだけゆっくりと腰を下ろす今度は何とも無かったようだ じゃあ話すねあんまりハッピーな話じゃないんだけど 糸を紡ぐように歩は話し始めた
上
下
前
次
1-
新
書
関
写
板
覧
索
設
栞
歴
あと 20 レスあります
スレ情報
赤レス抽出
画像レス抽出
歴の未読スレ
AAサムネイル
ぬこの手
ぬこTOP
0.055s