堀裕子「福井で人気のさいきっくサキュバスです!?」モバP「えっ」 (33レス)
上下前次1-新
18: ◆FreegeF7ndth [saga] 2020/06/07(日)23:09 ID:l/v3zoKYo(18/30) AAS
「さ、さっ、プロデューサー、早く入ってください」
ユッコがディンプルシリンダーのキーを引き抜いてドアを開き、俺を引っ張り込んでくる。
テンキーとかセンサーとか電子式じゃなくって、物理式でよかった。
電子式だと入退場の履歴でバレバレだから。それでは困る。
(プロデューサーと、二人きり……ここなら、誰も邪魔が入らない……)
つまり俺は、ここでユッコとバレバレでは困ることをする……
きっとただの悩み相談では終わらない……という予感をすでに抱いていた。
「プロデューサーがこの部屋にいるって……なんだか、現実感がないですねっ」
夢にしては現実感があるけどな、と思う。
入り口すぐそばのパネルで空調をつけると、もわもわと籠もった暑気が徐々に退いていく。
部屋の真ん中を見れば、会議用の机とパイプ椅子。壁際には小さめの古びた薄型モニター。
同じく壁際を占領する横棚には、月刊モノリスなどの雑誌、ほかに箱入りのダウザー、ペンデュラム、
未開封のトランプが何束か。知恵の輪、砂時計、水晶玉……シガーボックス、フープ、ディアボロ……
「超能力同好会って、ジャグリングやマジックも入ってるんだ」
「レナさんを見習って、テクニックも頑張って磨いてますのでっ!」
(そこ含めないと、専用の部屋をぶんどれるほどの人数、集まらなくって……)
寄り合い世帯か。いやに世知辛い夢だった。
電気を着けないと、廊下側・入口付近はさすがに薄暗い。
俺とユッコは、肌にじりじり来るほど強い日差しが差し込む窓際に、どちらともなく歩み寄った。
夏休みだからか、昼間なのにグラウンドから遠吠えのような長く尾を引く叫びが聞こえてくる。
学校の運動部が、汗みずくの泥だらけで練習しているんだろう。耳に入るだけで体感温度が上がりそうだ。
野太い音声の主には、ユッコの学友も混じっているかも知れない。
が、ユッコはこの部屋の外など、太陽以外はどこ吹く風のようだった。
(だ、誰もいない教室の、窓際で、好きな人と……少女漫画とか、写真集の撮影みたい)
リアルJKでもそう都合よく遭遇するシチュエーションではないらしかった。
夏休み中で、ユッコのように工作でもしない限りは。
窓からの太陽光線は、耐震補強の筋交いか、窓枠の造作かなにかで、いくつかに断ち割られて、
ユッコと俺を横から半身に照らしていた。照らされていない部分を見て気づいたが、
こっちを見上げてくるユッコは、ぽわぽわと頬や首筋を紅潮させていた。
「い、今からのことは、その……夢、ですから、ね……?」
まだ夢じゃなかったのか?
それとも「悩み事を言うけど夢の中だと思ってくれ」という意味か。
よくある「これは独り言なんだけど」とか「友達の話なんだけど」って言い回しと同じに扱えばいいのか。
「急がなくてもいいんだぞ。俺が言うのも何だが、まぁ、座ってからだって……。
言ったとおり、時間はそこそこ取ってるから」
「い、いや、座るの……待ってください」
(……ただのおしゃべりだけだったら、時間はじゅうぶんだったんですけど、ね)
前後のユッコが、それぞれ意味深な響きで俺を取り巻いたかと思うと、それが一気に迫ってくる。
「私……プロデューサーと、えっちなこと、したいなぁって……」
(前みたいに、キスして、いっぱいして、それからおっぱいきゅうってしてもらいたいしっ、
プロデューサーにも気持ちよくなってもらいたいしっ、あと……ちゃんと、私のはじめて、もらって――)
言うが早いか、ユッコは俺の肩と首に腕を引っ掛けて、背伸びして、くちびるを奪ってきた。
歯がカチカチって鳴ってしまってユッコが動揺する気配がしたので、軽く身をかがめて、
ユッコの肩を抱き返し支えてやった。
上下前次1-新書関写板覧索設栞歴
あと 15 レスあります
スレ情報 赤レス抽出 画像レス抽出 歴の未読スレ AAサムネイル
ぬこの手 ぬこTOP 0.209s*