風太郎「ニ乃と別れたい」 (34レス)
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1: ◆PCseyR20JA [saga] 2019/11/10(日)18:14 ID:8JKDuDbL0(1/27) AAS
五月「!」

風太郎「はぁ……」

五月「上杉君、今すごい事口走りませんでしたか?」

風太郎「ん?もう過去問1年分解けたか?採点と解説するか」

五月「まだですが……」
省5
2: ◆PCseyR20JA [saga] 2019/11/10(日)18:20 ID:8JKDuDbL0(2/27) AAS
風太郎「そんな事お前の前で言っていたのか、俺……はぁ……疲れてるなぁ」

五月「最近ため息多いですけど、二乃と喧嘩でもしました?」

風太郎「喧嘩ってわけじゃないが……すまん、お前も大事な時期だよな。気にすんな、勉強するぞ」

五月「愚痴くらい聞きますよ、いつも大したお礼も出来てませんので、それくらいは……ほら、今日はもう3時間も家庭教師して貰っていますし!」

風太郎「はぁ……聞いてくれるか、五月」
省5
3: ◆PCseyR20JA [saga] 2019/11/10(日)18:27 ID:8JKDuDbL0(3/27) AAS
五月「ですが、女の子なら憧れちゃいますね、花嫁衣装」

風太郎「しかし俺達まだ21かそこらだぞ。俺に至ってはまだ就職も決まってないし、学生の内から結婚とか無理だろ」

風太郎「大学の勉強の傍ら、バイトして家に金入れなきゃならんし、これから就職活動や卒業研究とかも始まって忙しくなるのに」

風太郎「はぁ……」

五月「はっきり言えばいいじゃないですか。結婚はもうちょっと待ってって」
省4
4: ◆PCseyR20JA [saga] 2019/11/10(日)18:37 ID:8JKDuDbL0(4/27) AAS
五月「お父さんと……うわぁ、それは大変ですね」

風太郎「他人事のように言いやがって。お前のお父さんでもあるだろ。食事の時どんな会話すればいいんだ?」

五月「私も二人で食事は……高校生の時、1回だけで……。みんなで食べるときは二乃が会話盛り上げてくれますけど、基本的に二乃以外とは距離ありますから」

風太郎「高校生の時かなりイキった発言しちまったからなぁ……会うの恥ずかしいし。で、のらりくらりとかわしている訳だけど」

風太郎「そしたら今度、あいつ俺の親に会いたいって。はぁ……」
省2
5: ◆PCseyR20JA [saga] 2019/11/10(日)18:40 ID:8JKDuDbL0(5/27) AAS
五月「で、別れたい、と。結婚迫られただけで二乃の事嫌いになっちゃったんですか?小さい男……」ヒキッ

風太郎「……はぁ」

五月「ご、ごめんなさい!そんな落ち込むとは思わなくって!」

風太郎「まだある。これは付き合ってしばらくしてわかったんだが、あいつの本性って、出会った時の意地悪い性格なんだなーって思うんだ」

風太郎「最初の1年くらいは二乃は俺の事色々立ててくれるし、料理はうまいし、いじらしいし、最高の彼女だぜ!って思ってたけど」
省5
6: ◆PCseyR20JA [saga] 2019/11/10(日)18:44 ID:8JKDuDbL0(6/27) AAS
風太郎「会うたび会う度に『フーくんは絶対金髪似合うから、髪染めて!』って。うるさくて」

風太郎「それにあいつメチャクチャ御洒落だろ。俺は金ないからズボラな格好していたら、そこもネチネチ言われてよ」

風太郎「『私と付き合うんだからもっと御洒落に気をつけて』って。金ないって言ったら金出すって言われて、それでまた大喧嘩」

風太郎「彼女に金出して貰ってまで着飾りたくないわボケ!俺はお前のペットじゃないっつーのって感じ。
省5
7: ◆PCseyR20JA [saga] 2019/11/10(日)18:50 ID:8JKDuDbL0(7/27) AAS
風太郎「とまあこんな感じだったけど、なんとか仲良くやっていたんだが」

風太郎「半年前くらいかなぁ。俺も高校の頃は尖っていたが、お前たちに出会ってから徐々に他人とのつながりを大切にするように心がけていてだな、いろいろな人付き合いもあるわけ」

風太郎「バイトの先の後輩の女の子が病んじゃってさ。一応俺、バイトリーダーとして色々責任感じたんだ」

風太郎「それまで上杉先輩に何でも頼れーって感じのノリでやってたからな。で、その病んだ後輩によく連絡して、時々一緒に飯行ったりしてたの」

風太郎「もちろん、体の関係はないぞ。そこはしっかり一線引いたから、変な目で見ないでくれ」
省2
8: ◆PCseyR20JA [saga] 2019/11/10(日)18:59 ID:8JKDuDbL0(8/27) AAS
風太郎「その子とはそれっきりで。二乃の奴が終始怖い目で睨んでたからな」

風太郎「という本怖エピソードがある」

五月「姉妹としてはなんというか、ノーコメントで……お願いします」

五月「で、ですが……彼女として、彼氏の浮気を心配するのは自然な事じゃないでしょうか……上杉君はイケメンだから二乃が心配する気持ちも……わかります」

風太郎「俺イケメン?」
省1
9: ◆PCseyR20JA [saga] 2019/11/10(日)19:06 ID:8JKDuDbL0(9/27) AAS
風太郎「と、これまでの話でわかったと思うが、二乃の奴、嫉妬深いしかなり縛ってくるんだよ」

風太郎「で、そんな二乃と結婚したらこの先マジで大変なんじゃないかなーって、最近常々思っているわけ」

風太郎「どうしたらいいと思う?」

五月「ど、どうと私に言われましても……お幸せに、としか」

風太郎「はぁ……別れたいってあいつに言ったらどうなることやら……はぁ……」
省5
10: ◆PCseyR20JA [saga] 2019/11/10(日)19:09 ID:8JKDuDbL0(10/27) AAS
風太郎「そのA。料理に関しても嫉妬深い。だいぶ前の話だけど、二乃と一緒に三玖が働いているレストラン行ったんだ」

風太郎「ほら、俺たち高校の頃は色々あっただろ……でも、それを乗り越えて仲良くやってるんだけど」

風太郎「三玖、料理本当に上手になってるんだぜ、知ってるか?」

五月「そりゃ、飯屋ブロガーMAYとしては三玖の働いている店は外せませんよ。私の評価は星3つ。家庭的なフランス料理屋さんですよね、私も何度も行きました。プロ顔負けですよね、三玖の料理」

風太郎「で、三玖の飯をもちろん俺も褒めたわけ」
省5
11: ◆PCseyR20JA [saga] 2019/11/10(日)19:13 ID:8JKDuDbL0(11/27) AAS
五月「思ったより問題は根深いようですね」

風太郎「お前に話したら少し楽になったわ、サンキュ。やっぱり付き合って結婚するなら肩肘張らなくていい相手がいいよなぁ……はぁ……」

五月「でも二乃を最終的に選んだのはあなたの選択でしょ?私達みんなでそれを認めたんですから。まさに大恋愛って感じですよね」

五月「それなのに二乃と別れたいだなんて、他の上杉君好きだった子達に言ったら怒られちゃいますよ」

風太郎「いや、一花には相談した」
省7
12: ◆PCseyR20JA [saga] 2019/11/10(日)19:49 ID:8JKDuDbL0(12/27) AAS
五月「はわわっ、ど、どうしましょう……四葉は……お、怒ると思います!」

風太郎「はぁ……だよなー……じゃあこのままニ乃と付き合うしかないのか……」

五月「贅沢ですよ、上杉君。ニ乃もいいところいっぱいあるじゃないですか」

風太郎「いいところいっぱい……おっぱい」

五月「もうっ、下品なのはなしで!」
省5
13: ◆PCseyR20JA [saga] 2019/11/10(日)20:23 ID:8JKDuDbL0(13/27) AAS
風太郎「そいつは二乃と違って垢抜けてないし、要領は悪いし、ちょっとだらしない奴だ」

風太郎「分不相応な夢を追っかけて、苦手なことをずっと頑張っている不器用な馬鹿だ」

風太郎「俺は高校生の頃、5人の進路が決まるまで責任もって家庭教師をやるって宣言したよな」

風太郎「みんなそれぞれの進路を見つけてこのマンションから巣立っていった。でもまだ一人取り残された奴がいる」

風太郎「それでもそいつは諦めずにずっと勉強と向き合っていた」
省7
14: ◆PCseyR20JA [saga] 2019/11/10(日)20:31 ID:8JKDuDbL0(14/27) AAS
風太郎「実は二乃に頼まれたんだよ。お前の夢、諦めるように諭して来いって。それで、俺、二乃と別れようって決心したんだ」

風太郎「お前が夢に向かってどれだけ頑張ったか、その積み重ねを全部無駄にしろってのはちと許せんよな……」

五月「ですが、ニ乃も……私の事考えてくれていて」

風太郎「五月、お前もう3浪だろ。次失敗したら4浪……もう後に引けないところまで来ているってのは自覚あるか?」

五月「ううっ……はい……周りの同級生はみんなそろそろ就職したり、結婚したりしているのに、私だけ……」
省3
15: ◆PCseyR20JA [saga] 2019/11/10(日)20:43 ID:8JKDuDbL0(15/27) AAS
五月「上杉君はいいですよね。成績優秀で有名大学に現役合格して、素敵な彼女もいて、大学では友達もいるんでしょ?理想的なキャンパスライフじゃないですか」

五月「あの頃友達ゼロのガリ勉君で似たもの同士と勝手に親近感抱いていたんですが」

五月「いつの間にか、私だけ取り残されて。何が高校生活エンジョイですかっ。思えば高校3年生の夏休み、家庭教師もろくにせず、宿題だけ出して放置して……!」

風太郎「うっ、あのときはホントすまなかった」

五月「はぁ……いいんですよ。日の出祭のときも私は一人で勉強していて、あなたは二乃や三玖とよろしくやっていたみたいですし」
省3
16: ◆PCseyR20JA [saga] 2019/11/10(日)20:48 ID:8JKDuDbL0(16/27) AAS
五月「ですが、感謝しています。浪人して、一人ぼっちになって自暴自棄な私を……家庭教師を続けるという形で支えてくれたあなたには……」

五月「こうして3年間も、毎週、家で勉強をマンツーマンで教えてくれて……あなたも忙しいでしょうに」

五月「ごめんなさい、愚痴ばかりですね。あなたは何も悪くないのに。もういいですよ、私の家庭教師の仕事は……私も、今年で諦めますから。今年ダメだったら受験は諦めて、お父さんにお願いして就職先探そうと思います」

五月「それで、いいでしょ?」
省4
17: ◆PCseyR20JA [saga] 2019/11/10(日)20:59 ID:8JKDuDbL0(17/27) AAS
風太郎「夢諦めちゃったらお前きっと駄目になると思う。現役の時、不合格の後の事思い出せよ。本当にみんな心配したんだぞ」

風太郎「一花も上京やめるって言うし、四葉もお前と一緒に浪人するって言って聞かなくてなぁ」

風太郎「それでも、全員前に進むために、お前は浪人という道を選んで夢に向かうことに決めたんだろうが。それで駄目だったら、また前と同じだろ。そうはさせない。それが俺の責任だ」

五月「ですが、あなたに何ができるって言うんですか?」

風太郎「二乃と別れるから。俺と付き合ってくれ、五月」
省4
18: ◆PCseyR20JA [saga] 2019/11/10(日)21:07 ID:8JKDuDbL0(18/27) AAS
風太郎「恥ずかしくて言えなかった。俺たち、相性最悪だったから。でも、色々あって、四葉や二乃と付き合って改めてわかったんだよ」

風太郎「俺がリラックスして俺らしく……上杉風太郎らしくいられるのは、お前と一緒の時間だけだって」

風太郎「受験前にこんな話、びっくりするよな。でも、お前、最近ストレスで眠れてなかっただろ。受験失敗したらどうなるのかという先の見えない不安で……」

風太郎「最後の受験くらい、リラックスして受けてほしい。もし失敗しても、その後の人生、俺が責任持ってお前の面倒みるからさ」

五月「ちょっと、上杉君……突然過ぎて……あと、ちょっと距離が近いですっ……手、握るのもやめて……」
省6
19: ◆PCseyR20JA [saga] 2019/11/10(日)21:10 ID:8JKDuDbL0(19/27) AAS
五月「駄目っ……」

五月は俺の腕から逃げようと身を捩ってきた。しかし、その力は弱々しかった。

風太郎「いいだろ?受験前にリラックス……大事だから」

五月「はううぅ……」
省9
20: ◆PCseyR20JA [saga] 2019/11/10(日)21:17 ID:8JKDuDbL0(20/27) AAS
五月「ひゃっ」

服の上から胸を揉む。五月はいつも肩を出して胸元の開いた服を着ていた。上杉は高校時代からずっと目のやり場に困っていた。

五月「このおっぱい星人……あっ」

力強く五月の胸をもみながら、男は五月の汗の滲んだ首筋にキスした。自分だけの証をつけるように強いキスだった。
省4
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