【モバマス】LiPPS「虹光の花束」 2スレ目 (371レス)
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抽出解除 必死チェッカー(簡易版) 自ID レス栞 あぼーん

5: ◆FuHrdA/9sY [saga] 2019/04/10(水)21:28 ID:H0VH1/Ch0(1/47) AAS
あかりんご初手で笑わせてくるのずるいやろ....

前スレの続き、Chapter18から投下していきます
6: ◆FuHrdA/9sY [saga] 2019/04/10(水)21:32 ID:H0VH1/Ch0(2/47) AAS
俺が自分の秘密を打ち明けた翌日
歌姫楽園明けでの疲れを予測していた俺は、この日を全員オフになるように調整していた

...はずなのだが

P「なんで全員事務所来てんだ?」

『なんとなく!』

P「さいですか...」
省6
7: ◆FuHrdA/9sY [saga] 2019/04/10(水)21:34 ID:H0VH1/Ch0(3/47) AAS
美嘉「今日の議題は...まあいっぱいあるよね。議長、どれからいく?」

奏「そうね...とりあえず、これから私達が出場する大会、『IG』についての確認から始めましょう」

P「...なんかお前ら手慣れてないか?結構何度もこうやって会議してたのか?」

周子「そうだよー、いっつも奏ちゃんが議長でね」

P(社長なのに一度も参加してないんだが...)
省10
8: ◆FuHrdA/9sY [saga] 2019/04/10(水)21:37 ID:H0VH1/Ch0(4/47) AAS
P「んで、本戦に進出したユニット4組でトーナメント組んでそれぞれ1対1でライブバトル、勝ち抜いたユニットが晴れてSランクアイドルってわけだ」
 
P「ただし...」

周子「ただし?」

P「予選にしろ本戦にしろ審査の基準が普通と違う。審査の基準は星ではなく、投票で決まるんだ」

美嘉「投票?」

P「IGっつーのはアイドルにとってはSランクを掴むためのオーディションという側面があるが、世間にとっては違う。トップアイドルがわんさか集まってライブする、いわばお祭りなんだ」
省8
9: ◆FuHrdA/9sY [saga] 2019/04/10(水)21:37 ID:H0VH1/Ch0(5/47) AAS
P「そうだ、結局のところやることはいつもと変わらねぇ」

奏「今まで通り、ファンも対戦相手も、自分自身さえ巻き込んで、全力で楽しむだけね!」

P「その通りだ!お前ら、どんなことがあろうと本番は全力で楽しんでいけよ!!」

LiPPS『はーい!!』
10: ◆FuHrdA/9sY [saga] 2019/04/10(水)21:40 ID:H0VH1/Ch0(6/47) AAS
奏「じゃあIGについての確認が済んだところで、次の議題に行きましょう」
 
奏「...iMB事件について」

周子「iMB事件...」

奏「IGに参加する事が発表されている事務所には、iMBにも参加した事務所がほとんどよ」

志希「まぁiMBがそもそも勢いのある事務所を集めた企画だったし、IGの参加者も自然とそうなるだろうねー」
  
志希「...だからこそ、嫌でもIGとiMB事件の繋がりを勘ぐらなきゃいけなくなる」

奏「それに阿苦都苦出版があのパーティー会場に入れたのは,間違いなくあのパーティーの参加者の誰かが手配したから」
 
省8
11: ◆FuHrdA/9sY [saga] 2019/04/10(水)21:41 ID:H0VH1/Ch0(7/47) AAS
P「えっ?」

志希「確かに010プロはiMB参加事務所の中で唯一出版社による被害を受けてない。でも、そのせいで世間ではiMB事件を起こした犯人としての疑惑も上がって、最近かなりバッシング受けてるよね?」
  
志希「それってむしろ、この事件で一番被害を受けてるって事じゃないかにゃ?」

P「それは...確かにそうだけど...」

フレデリカ「つまり、010プロは犯人じゃないって事だね!」

志希「『黒幕も自分の首を絞めることを想定していなかった』とかじゃなければだけどね」
省1
12: ◆FuHrdA/9sY [saga] 2019/04/10(水)21:43 ID:H0VH1/Ch0(8/47) AAS
奏「手掛かりはまだあるわ。プロデューサーさんが歌手を辞めることになった、あの事件」

美嘉「それって確かプロデューサーの仲良かったアイドルが枕営業したってバッシングされて、それで心を痛めて...」

P「...ビルから飛び降りて、自殺した。夢だったアイドルに絶望してな。だからこそ俺はアイドル業界にあの子を貶めた犯人がいると推測して、この事務所を立てたんだ」

周子「...ちょっと嫌なこと聞くようで申し訳ないけど、枕したってのは本当なの?もしかしたら濡れ衣着せられたって可能性も...」

P「分からない...俺には何も、話してくれなかった...出来れば濡れ衣であってほしいが...」
省5
13: ◆FuHrdA/9sY [saga] 2019/04/10(水)21:44 ID:H0VH1/Ch0(9/47) AAS
奏「思い出してみて。プロデューサーさんがそのアイドルの自殺に裏があると思った理由を」

美嘉「確か違う出版社の記事なのに使ってる写真が全く同じだから......あれっ?」

美嘉「それってあたしの時と一緒じゃん!?」

周子「ついでに、大しておいしくないネタなのに皆でこぞって叩いたってとこも似てるね」

P「ああ....だから俺は美嘉の記事を見た時、あの子の事件とiMB事件が繋がってることを確信したんだ」
省5
14: ◆FuHrdA/9sY [saga] 2019/04/10(水)21:46 ID:H0VH1/Ch0(10/47) AAS
志希「相手の男の顔も写ってるけど、心当たりある?」

P「無い......当時もかなりこの写真を手がかりに探しはしたんだが、ダメだった。この男の情報は、マジで砂の一粒も集まらなかったんだ」

奏「なら、当時所属してた事務所に話を聞きたいところだけど...」

P「倒産しちまったからな...当時の社長も、彼女を担当していたプロデューサーも、今となっては生きているかすらわからない...」

美嘉「それじゃあ、結局手掛かりなしってこと...?」
省3
15: ◆FuHrdA/9sY [saga] 2019/04/10(水)21:49 ID:H0VH1/Ch0(11/47) AAS
P「おかしいって、何が?」

フレデリカ「だって、マクラエイギョー....ってよくわかんないけど、兎に角普通は嫌なことだよね?」

P「そりゃまぁ、好きでもないやつに無理やり抱かれるんだから、誰だって嫌だろうな」

フレデリカ「でもこの記事の写真に写ってるこの子、全然嫌な顔してないよ?」

フレデリカ「アタシわかるよ!この子が写真を撮られたとき、絶対この子は幸せな気持ちだったはず!どう見たって、自分で嫌だって思ってることする時の顔じゃないよ!」
省11
16: ◆FuHrdA/9sY [saga] 2019/04/10(水)21:51 ID:H0VH1/Ch0(12/47) AAS
奏「プロデューサーとのレッスンの写真ということは...」

周子「映ってる相手は実はPさんだったって事!?」

美嘉「でも、どう見たって違う人間だよ?」

P「間違いない、この公園はいつもの......ならこの写真には、俺も一緒に写っていたはずだ!なのに一体何故!?」

志希「合成だろうね、プロデューサーのとこだけ全然違う人間に置き換えたんだ」
 
志希「相手の人、顔は全然違うけど肩幅とか足の長さ、体格はプロデューサーに似てる。今の技術なら、元々写ってたプロデューサーを体格の似た別の人間の様に編集するくらい、ワケないよ」
省7
17: ◆FuHrdA/9sY [saga] 2019/04/10(水)21:52 ID:H0VH1/Ch0(13/47) AAS
P「えっ?」

フレデリカ「犯人は実はプロデューサーのことが大好きで、そんなプロデューサーがスキャンダルになりかけてたから、守ったって事じゃない?」
     
フレデリカ「......なんとなく、そんな気がするんだ。この記事を書かせた人は、どうしてもプロデューサーを守りたかったんだろうなって」

美嘉「じゃあ黒幕は....いろんな出版社を動かせる力があって、iMBに参加した事務所の関係者で、当時スキャンダルになりかけてたプロデューサーを守りたかった人間?」

P「いやぁ、そんな都合のいい人間がいるはずは....」

奏「.............!!」
18: ◆FuHrdA/9sY [saga] 2019/04/10(水)21:53 ID:H0VH1/Ch0(14/47) AAS
カチリ、と頭の中で音がした
欠けていたパズルの、最後のピースを見つけた様な感覚

脳が急速に回転し、あのパーティーであった事を思い起こさせる

そうだ、私は一度会っている!

多くの出版社に働きかけれるほどの資金と権力を持っていて、MBに参加した事務所の関係者で
そして、当時プロデューサーを守る動機があった人物.....

すべての条件を満たすパズルの答えを、私は知っている!!
19: ◆FuHrdA/9sY [saga] 2019/04/10(水)21:53 ID:H0VH1/Ch0(15/47) AAS
AA省
20: ◆FuHrdA/9sY [saga] 2019/04/10(水)21:54 ID:H0VH1/Ch0(16/47) AAS
志希「...誰だっけその人?」

奏(ズコッ)

志希「聞いた覚えはある...けど多分キョーミなかったんだろうね、忘れちゃった♪」

フレデリカ「アタシも忘れてるー♪」

美嘉「えぇ...でも屋久井社長の名前はともかく、891プロのことは分かるでしょ?」
省2
21: ◆FuHrdA/9sY [saga] 2019/04/10(水)21:55 ID:H0VH1/Ch0(17/47) AAS
奏「...この国で最も大規模な芸能事務所よ。アイドルはもちろん、歌手や芸人、役者や声優...この世界で芸能と呼ばれるジャンルに属するもの全てでトップクラスの力を持っているわ」
 
奏「アイドル以外の部分も含めれば、010プロをも軽く凌ぐ規模でしょうね」

周子「ほら、前に番組でレイジレイジ―の二人と共演した人気の俳優と芸人がいたでしょ?あの二人も891プロ所属の人達だよ」

奏「そして、プロデューサーさんがかつて所属していた事務所でもあるわ」

志希「........あー思い出した、そう言えばそんなこと言ってたね」

フレデリカ「確か、プロデューサーは891プロの社長さんにスカウトされて歌手になったんだよね!」
省6
22: ◆FuHrdA/9sY [saga] 2019/04/10(水)21:57 ID:H0VH1/Ch0(18/47) AAS
P「だが!891プロだってiMB事件の被害を受けただろ!?おっちゃんは自爆する程馬鹿じゃねぇぞ!?」

奏「...本当にそうかしら?」

P「えっ?」

奏「確かに891プロにもゴシップ記者が侵入したわ。でも、それだけよ。他の事務所はみんな何かしら不祥事を暴露されたのに、891プロの不祥事を書いた記事は無かった」
 
奏「私達の時だってあんなにしつこく付きまとってたじゃない。なのに、891プロだけはただ侵入されただけで済んでる」

P「そりゃあ891プロはでかい事務所だし、警備が優秀だから...」
省2
23: ◆FuHrdA/9sY [saga] 2019/04/10(水)21:57 ID:H0VH1/Ch0(19/47) AAS
奏「それに、黒幕が屋久井社長だとすれば色々とつじつまが合うのよ」

美嘉「どういう事?」

奏「志希とフレデリカの初仕事よ、あの時フレデリカと共演するはずだった芸人さんも891プロ所属だったわよね?」

P「あ、ああ...」

奏「あの時は急病で来られなくなったって言ってたけど、本当はそうじゃなかったのかもしれない。もしかしたら屋久井社長が芸人さんが現場に行かないよう手を回したのかもしれないわ」
 
奏「それに...なんであの時二人が狙われたのか、ずっとその理由が分かってなかったでしょ?」
省6
24: ◆FuHrdA/9sY [saga] 2019/04/10(水)22:00 ID:H0VH1/Ch0(20/47) AAS
P「狙われていたのは...俺?」

周子「でも、Pさんにだって狙われる理由なくない?むしろPさんは屋久井社長の仕事仲間だったんでしょ?」

奏「だからこそよ。屋久井社長にとって、プロデューサーさんは事務所の総力を挙げて支援していた稼ぎ頭だった。そんなプロデューサーさんにある日急に事務所を辞められれば、相当な痛手を負ったはずよ」
 
奏「稼ぎも減るし、事務所にとって大きな存在が急に抜けたことで、社内も混乱に陥ったはずだわ」

フレデリカ「アタシだって、急に811プロの誰かが辞めるっていいだしたら大混乱する自信あるし、屋久井社長もきっと焦っただろうね」

奏「動機は『復讐』、愛しさ余って憎さ100倍ってところね。自分を裏切ったプロデューサーさんへ復讐するため、それと、プロデューサーが真相にたどり着くのを防ぐ目的もあったのかもしれない。だから、プロデューサーさんが同伴しているタイミングでアクシデントを起こさせて、プロデューサーさんの信用を失墜させようとした」
 
奏「きっと、志希というイレギュラーとフレデリカの機転がなければ、次の日にはプロデューサーさんはメディアで大きく叩かれたでしょうね」
省1
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