【グラスリップ】透子「かけるくん?」 (171レス)
上下前次1-新
抽出解除 必死チェッカー(簡易版) レス栞 あぼーん
19: [sage saga] 2019/04/04(木)00:00 ID:dmglIwuH0(1/7) AAS
*
クーラーの効いた室内から外に出た瞬間、痛いほどの日差しが肌を焦がした。
「暑い……」
自ら進んで外に出たはずの透子だが、早くも後悔しているようだった。
どこまでも飾らないというか、感情がそのまま表に出るというか、少し抜けてるというか。
省13
20: [sage saga] 2019/04/04(木)00:08 ID:dmglIwuH0(2/7) AAS
言いながら、俺は透子の反応を伺う。
すると、彼女はどういうわけか瑣末なことをぶつぶつと呟き始めた。
「……謝るってことは、誰にも聞かれてないと思ってお風呂場で歌を歌ってたり、いや、そんなことより、まさかテストの点、呟いてないよね……」
「どっちでもない」
「よかったぁ」
省14
21: [sage saga] 2019/04/04(木)00:14 ID:dmglIwuH0(3/7) AAS
「……こないだの祭りの日」
彼女を不安にさせないよう、俺はなるべく穏やかな口調で、そう話を続けた。
「俺は初めて《映像》と《声》――両方の合わさった《欠片》を見た」
「かけら……?」
透子は俺の言い回しに首を傾げたが、心当たりがあったのだろう、これまでで一番それらしい反応を見せる。
省9
22: [sage saga] 2019/04/04(木)00:27 ID:dmglIwuH0(4/7) AAS
「幻覚のようなものが見えるとき、何かきっかけがあるだろう?」
「……うん」
「それがあると、たぶん見えやすい」
すると、透子は首から下げたネックレスの飾り玉に触れた。
「ガラス、でいいの?」
省27
23: [sage saga] 2019/04/04(木)00:35 ID:dmglIwuH0(5/7) AAS
どうする――?
素朴な質問に、俺は虚を衝かれた。
俺にとって《未来の欠片》は、それ自体が目的であって、何かを為すための手段ではない。
俺が完全な形になるのに、《未来の欠片》を拾い集めることが必要だというだけ。
そして透子といれば、よりはっきりとした《未来の欠片》を手に入れることができる。
省9
24: [sage saga] 2019/04/04(木)00:38 ID:dmglIwuH0(6/7) AAS
*
家に帰ってからも、透子の問いに対する明確な答えは出なかった。
考え過ぎで疲れた頭をすっきりさせようと、俺は海沿いを走ることにした。
その途中、俺は透子の友人の一人に会った。
イミ、ユキナリ。
省5
25: [sage saga] 2019/04/04(木)00:41 ID:dmglIwuH0(7/7) AAS
*
次の日の夕方、家の電話が鳴った。
「はい、沖倉です」
『あの! あ、えっと、深水ですけど、同じ学校の』
「ああ、俺だよ」
省6
上下前次1-新書関写板覧索設栞歴
スレ情報 赤レス抽出 画像レス抽出 歴の未読スレ AAサムネイル
ぬこの手 ぬこTOP 0.187s*