ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」 (698レス)
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200: ◆b0M46H9tf98h [saga] 2018/10/24(水)02:02 ID:sSRp1DY20(1/3) AAS
ドロシー「ああ。だけど細工をするにしてもすぐばれるようじゃ駄目だし、何より外務省を出てすぐに停まってもらっちゃ困る……できれば目的地のすぐそばで、混みあっている街中がいい」

アンジェ「そうね」

ベアトリス「うーん…だとしたらどうすれば……」

ドロシー「事故に見せかけて護衛車を止めるか?」クローテッドクリームのたっぷりついたスコーンを、サンドウィッチの間に割り込ませた…

アンジェ「いいえ、衝突させるのはなしよ……あ、ちょっと待って」

ドロシー「どうした?」

アンジェ「…そのクローテッドクリーム」

ドロシー「クリームがどうした?」

アンジェ「それよ、その手を使いましょう」

ドロシー「おいおい。一人で納得してないで、なんのことだか説明してくれよ」

アンジェ「分かっているわ…ドロシー、外務省の出先機関があるのはどんな所?」

ドロシー「そうだな…ドーバーにカンタベリー、ポーツマス……どこも港町だ」

アンジェ「そう、外務省の出先機関があるのはどこも港町…これはいいわね?」

ドロシー「ああ」

アンジェ「そうした港町に多く住んでいるのは?」

ドロシー「あー、たいていは地元の漁師か市場の競り人、行商の連中…船絡みの日雇い労働者に、魚の切れっぱしでどうにか食いつないでいる貧乏人、あるいはそんなのを相手にしている安っぽいパブ(居酒屋)の連中…近頃じゃあ中国人の苦力なんかもいるよな」

(※苦力(クーリー)…たいてい中国人の「荷運び人」を意味するが現在は差別的用語…が、舞台が十九世紀末なので当時の表現として用いる)

アンジェ「結構。それじゃあいま言った漁師や労働者…共通点は?」

ドロシー「そりゃあ、誰もかれも教会のネズミみたいに貧乏ってことさ…なんだ、金でも撒いて車列を襲わせるか?」

アンジェ「惜しいわね…お金を使うところまでは同じよ」

ドロシー「ほう?」

アンジェ「ドロシー、昨日のイワシ相場は?」

ドロシー「ロンドンで一ポンドあたり三ペンスってところだ、浜値ならもっと安い…なんだ、魚屋に商売替えか?」

アンジェ「そうなるかもしれないわ」

ベアトリス「あの…話が見えてこないんですが」

ドロシー「いや、待てよ…アンジェ、お前まさか」

アンジェ「ええ」

ドロシー「なるほどなぁ……いやはや、そいつは冴えてるぜ♪」

ベアトリス「あ、あの…だからどういう……?」

ドロシー「おいおい、せっかくなんだから頭を使って考えてみろよ…な、アンジェ?」

アンジェ「ええ…思考能力の訓練になるわ」

ドロシー「あと十秒で分からなかったら、スコーンは私がいただくからな♪」

ベアトリス「えー!?」

プリンセス「あ、分かったわ…♪」小声で耳元にささやきかける…

アンジェ「…そう、正解よ」

ちせ「ふむ……ではあるまいか?」

ドロシー「おっ、その通りさ…さて、十秒たったな」

ベアトリス「ち、ちょっと待って下さいよぉ!」

アンジェ「まぁいいわ…とにかく思いついたことを言ってみなさい?」

ベアトリス「え、えーと……私たちの誰かが魚を運んでいる馬車を転覆させて、護衛車を足止めする…でしょうか///」

ドロシー「……ふぅ」

ベアトリス「や、やっぱり違いますよね…」
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