ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」 (699レス)
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126: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/06/16(土)03:33 ID:xaeY1CgR0(3/3) AAS
…尋問室からの廊下…

中堅「…」指と手のハンドサインだけで指示を出し、慎重に廊下を進むエージェント…前の二人が廊下の端を歩いてお互いをカバーし、後ろの一人が数歩遅れて援護射撃できるように歩いている……角からはす向かいの場所を撃ちやすいよう、左側を歩くエージェントは右手に、右側を歩くエージェントは左手にピストルを持っている…

中堅B「…」(こっちだ)

中堅「…」(分かった…お前は援護しろ)

中堅C「…」(了解)

中堅B「……あっ!」さっと6インチ銃身の「モーゼル・ピストル」を構えて廊下に飛び出す中堅…

ちせ「…ふんっ!」たたたっ…と駆け込むと、抜き打ちで腰から肩にかけて切り上げる…鮮血がほとばしり、刃の表面を球になって流れる……

中堅B「ぐぅぅ…っ!」

ちせ「…!」そのまま身体を屈めて相手の下を潜り、続く一太刀で援護役を袈裟懸け(けさがけ)に切り倒す…

中堅C「がは…っ!」

中堅「ぐっ…!」バンッ!…素早く身体を回して一発撃ったが、それまでの訓練や任務では見たこともない小柄なちせに照準が狂い、ウェブリーの弾は頭上にそれた…

ちせ「ふん…っ!」真っ向から竹割りで叩き斬るちせ……刀を拭うとまた鞘に納め、走りやすいように収めた太刀を手に持った…

…通信室前…

ベテラン「どうなんだ、マイルス…通信機はまだ温まらないのか?」…通信室は印刷機が並んでいる大部屋の脇にある事務所風の小部屋で、ベテランと中堅のエージェントがドアの陰から様子をうかがっている……大部屋は暗く、印刷機やインクの缶、紙の束や木箱が雑然と並んでいて見通しが悪い…

中堅D「…はい、もう少し……」

ベテラン「…夜じゃ鳥目になるから伝書鳩も飛ばせんしな……ヘンリー、ジャックたちは?」

中堅E「いえ、戻って来ません」

ベテラン「なるほど…共和国の連中、最初からそのつもりであの東洋人娘を送り込んできたな……抜かるなよ」

中堅E「はい」

ちせ「…」

ベテラン「…ヘンリー、援護を頼む!」3インチ銃身のウェブリーを抜き、一発ずつ冷静に撃ちこむ…

ちせ「…っ!」壁沿いに積まれた印刷用インクが入った亜鉛張りの缶に身体を寄せ、再装填のタイミングを待つが、二人が交互に射撃を続けているので好機が得られない…

…反対側の隅…

アンジェ「……ちせが足止めされているわね」

ドロシー「…ああ、なら助けてやろうぜ」…にやりと不敵な笑みを浮かべるドロシー

アンジェ「そうね……出るわ!」バンッ、バンッ!

ベテラン「…っ、左だ!」

中堅E「ぐうっ!」

ベテラン「そこだ…っ!」

アンジェ「…ふ」アンジェが盾にした木箱へ、立て続けに銃弾が撃ちこまれる…と、かすかに微笑したアンジェ

ちせ「…はぁぁっ…っ!」一瞬の隙をついて飛び出し、渾身の一撃を見舞う…

ベテラン「……ごふ…っ!」

中堅D「あっ…!」

ドロシー「…」バン、バンッ!

アンジェ「…どうやら通信は発信されていないようね……」

ドロシー「ああ…ちせ、無事か?」

ちせ「うむ…この男は出来る相手じゃったな」

ドロシー「……私たちほどじゃないけどな」

アンジェ「そうかもしれないわね……あとはこちらの処理班と入れ替わりに撤収すればいいわ」

ドロシー「だな…ま、これで「フリート街の吸血鬼騒動」は一件落着……と」

ちせ「うむ…」

ドロシー「それと…あとで風呂に入れよ、ちせ?インクと返り血でエライことになってるぞ?」

ちせ「…そうじゃろうな」
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