イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」 (982レス)
イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/
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2: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga] 2018/01/01(月) 18:08:45.76 ID:VY6wd8DWo 前スレ イタリア百合提督「着任しました」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1482850820/ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/2
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage] 2018/01/06(土) 12:20:13.76 ID:rNzt0xDuo 提督かわいい >>1 前スレ1000は1のために取らないんだ。取ってこいよ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/14
214: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/05/05(土) 00:36:44.76 ID:wV+taHey0 ライモン「で、結局あれは「媚薬」によるものだったんでしょうか?」 ダ・ヴィンチ「うーん、私には思い当たるようなものがないわ……しいて言えば「媚薬」とはちょっと違うけど、頭を空っぽにしてすっきり出来るような薬を作ったことはあるわ。以前のは上手く行かなかったから適当な瓶に入れて放りだしちゃったけど」 提督「…すっきり出来るような薬?」 ガリレイ「はい。えーと、確かこの空き瓶に…」 提督「瓶には「バニラエッセンス」って書いてあるわね?」 ガリレイ「あぁ…できた薬はたいていディアナとエリトレアに頼んで、空いた香辛料やお酒の瓶に入れてあるから……」 トリチェリ「ねぇ先生?…まさかとは思うけど、誰か間違えてそれを使っちゃったんじゃないでしょうか?」 ガリレイ「まさか、そんなマヌケな娘がここにいるかしら?……だいたいこのアトリエをひっかきまわすようなふらちな…あ」 提督「何か思い出した?」 ガリレイ「いえ…実は今日の昼頃、暑かったからロモロとレモに錬金術の実演も兼ねて「試験管アイス」なんかを作ってみせたんだけど…もしかしてその時……」 …数時間前… ガリレイ「…というわけで、氷水に塩を混ぜると氷点が下がってこれが凍りつくわけね……ま、とりあえず手順は書いてあるからやってみて?その間に私は追加の氷を取って来るから……」 ロモロ「わざわざありがとう、急なお願いだったのに」 ガリレイ「いいのいいの…暑いなと思ってたし、出来上がったら私にも一本ちょうだいよ?」ガチャ… ロモロ「了解……おー、もう固まってきた♪」 レモ「……ねぇお姉ちゃん、アイスには香りがないとダメだと思うな♪」 ロモロ「そうは言っても……ここにあるのは…胡椒、オールスパイス…クミン、ナツメグ……うーん」 レモ「ねぇ、それは?」 ロモロ「あっ、バニラエッセンス…それじゃあひとたらし♪」ごぼごぼ…ごぼ…… レモ「…できたぁ♪」 ロモロ「うんうん、なかなか上出来……おいひぃ♪」ちゅぅ…ちゅぱ♪ レモ「おいひいねぇ…♪」ぺろっ…しゃくっ……♪ ガリレイ「戻ったわよ…って、全部食べちゃったの……」 ロモロ「あっ……ごめんね、ガリレイ」 ガリレイ「ふぅ、まぁいいわ…私は錬金術の実験があるからどうぞ帰ってちょうだい」 ……… ライモン「…それじゃないですか?」 ガリレイ「うーん、かもしれない…途中で抜けたのはその時だけだし、食べ物を持ちこんだような事があったのはその時くらいだから……」 提督「それで、効果はいつ切れるの?」 ガリレイ「うーん……ダ・ヴィンチなら分かる?」 ダ・ヴィンチ「そうね…失敗した試作品だし、バニラエッセンスと間違えたのなら入れても数滴だと思うから…ごく短い時間で済むはずよ。そんなに被害は出ないと思うわ」 ライモン「それが結構な被害が…///」 ダ・ヴィンチ「え?」 ライモン「いえ、何でもありません…っ///」 提督「いずれにしても、今度からは「劇物」とでも書いたラベルを貼っておくこと…基地祭のときにそんな騒ぎを起こされたら困るもの」 ガリレイ「了解」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/214
260: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/06/04(月) 02:02:11.76 ID:kGuf3bgl0 …数日後・提督執務室… 提督「さてと…飲み物はコーヒーに紅茶、ミルクにレモン水……どれにする?」鎮守府の暮らしに何かと戸惑うこともあるだろうと、提督は「アルゴ」級の二人を執務室に呼んで、世間話をしながら悩みを聞いていた…… アルゴ「ならカフェラテを…ミルクたっぷりで甘いのを♪」 ヴェレラ「あ、私も甘くして下さい……」 提督「ふふっ、分かってます……お菓子は何がいいかしら?」棚からお菓子の入っている蓋つきのお皿を持ってきた… アルゴ「えぇと…それじゃ……どれにしようかなー…っと」神話のアルゴー号が船出する際に女神ユーノーから贈られたという「未来を予知する柏の枝」…の飾り物を手に考え込み、それからおもむろに顔をあげた…… 提督「どう、決まった?…別に一つじゃなくてもいいわよ♪」 アルゴ「ふふ、そう言ってくれると思った……カステーラにクッキー…あ、あとこの美味しそうなチョコレートをもらうわね♪」 提督「ええ、どうぞ…ヴェレラも欲しかったら好きなだけ取っていいわよ?」 ヴェレラ「わ…そうですか……それでは…ビスコッティにケーキを…あ、カンノーロも美味しそうですね……」 提督「はい、どうぞ♪」 ヴェレラ「わぁ…うれしいです……あむっ……♪」 提督「…美味しい?」 アルゴ「とっても美味しいわ…砂糖をいっぱい使ったお菓子が自由に食べられるなんて、いい時代になったものね♪」 ヴェレラ「そうですね……ここに来られてよかったです……んむ…っ…♪」口の端にクリームをつけて、幸せそうにケーキを味わっている…… 提督「ふふ…クリームがついているわよ?」小ぶりな応接用のテーブルに両肘をつき、手をあごに当てて目を細めている… ヴェレラ「ん……どっちですか…?」 提督「もうちょっと端っこに……もう、ふふっ♪」指を伸ばしてつぅ…っとクリームをすくい取り、そのまま口に含んで舐めとる提督… ヴェレラ「……ん♪」 提督「はい、取れたわ」 ヴェレラ「ふぁ…ありがとうございます……///」 提督「どういたしまして…それじゃあ鎮守府暮らしはまぁまぁって所ね?」 アルゴ「まぁまぁどころか……こんな楽な暮らしをしてて「バチが当たらないか心配」ってくらい♪」 提督「ふふ…っ♪」 ヴェレラ「…それにしても……提督の執務室は立派ですねぇ……んー…と?」甘いものをたっぷりお腹に収めて、とろとろと眠そうな表情のヴェレラ……左右の壁をゆっくり見回して額に入っている数枚の感状に気が付くと、トコトコと歩み寄って書いてある文章を眺めた…… アルゴ「なに…って、提督への感状?」 ヴェレラ「うん……「カンピオーニ少尉の卓抜せる勇敢さと功績をたたえて、ここに『海軍青銅勲章』を授けるものである」…ですって…ぇ……♪」 提督「あぁ、それね…せっかく立派な額縁もあるし、ファイルにしまうのも何となくもったいないような気がして……べ、別に見栄っぱりだから飾っているわけじゃないのよ…///」 アルゴ「ふふ、そんなこと言ってないでしょ……ね、せっかくだから聞かせてちょうだい?」 提督「そうねぇ…まぁライモンやカヴールも知っていることだから……」 アルゴ「やったぁ…私、英雄豪傑とか勇敢なお話は大好きよ♪」 ヴェレラ「それじゃあ…せっかくなのでお話、聞きたいです……♪」 提督「…ふぅ、分かったわ」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/260
261: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/06/05(火) 02:10:32.76 ID:JFQuf9Xe0 ……… …十年ほど前・ナポリ… 提督(少尉時代)「ふふ、どうかしら?…お母さま、シルヴィアおばさま♪」制服を見せびらかすように、軽くくるりと回ってみせる… シルヴィア「とっても似合ってるわ」ちゅっ…♪ クラウディア「ええ、フランカは色白だから黒がよく似合うけど……白い夏服も爽やかでいいわね♪」んちゅっ…ちゅぅっ♪ …狭いベッドに、女性士官専用どうしとはいえプライバシーのほとんどない艦内生活……そうした部分にはいくらか閉口したものの、船酔いになることもなく、無事にフリゲート艦「インパヴィド」級での遠洋航海任務を終えた提督…シルヴィアとクラウディアはそんな提督を出迎えるために、わざわざナポリのホテルに部屋を取ってまで来てくれていた……白い制服も初々しい提督を抱きしめ、熱いキスを交わすシルヴィアとクラウディア…… 提督「ふふっ、来てくれてありがと…♪」 シルヴィア「いいのよ、たまには出かけた方が頭の体操になるわ」 クラウディア「それに初めての洋上勤務だもの、ちゃんとお出迎えしてあげたかったの……さ、行きましょう♪」 提督「ええ、ホテルに着いたら制服を脱いで…うんと美味しいものを食べたいわ」 クラウディア「ふふ、そうね♪」 ……… …しばらくして… 提督「お母さま、シルヴィアおばさまとちょっと出かけて来るわね?」 クラウディア「ええ、いいわよ…どこに行くの?」 提督「ふふ、ちょっとね……大丈夫、レストランの予約時間までには戻ってくるから」 クラウディア「そう、それなら大丈夫ね♪」 シルヴィア「一人にさせて悪いわね」 クラウディア「ううん、気にしないで…早く戻って来てね?」ちゅ…♪ シルヴィア「ええ」ちゅぅ…♪ …街中… 提督「ねぇシルヴィアおばさま……お母さまは喜んでくれるかしら?」…初めての遠洋航海手当で何かプレゼントを贈って驚かせようと考えている提督…クラウディアの好みが良く分かっているシルヴィアについてきてもらい、あれこれと遠洋航海の話をしながら連れだって歩いている…… シルヴィア「ふふ、喜ぶに決まっているわ……でも、それにはまずお金をおろさないとね…?」 提督「分かってるわ♪…大丈夫、艦内の酒保(売店)で買えるものはあんまりなかったし、お給料はいっぱい貯まっているの」 シルヴィア「…それでも足りないようなら私も出してあげるから……何よりクラウディアの好きなものを選んであげましょうね」 提督「ええ……あ、あったわ♪」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/261
264: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/06/07(木) 01:16:39.76 ID:B/LDve8w0 …夕食後・バーカウンター… ライモン「…あー、やっぱりあの感状のことを聞かれたんですね」 提督「ええ……みんな私の部屋に来るたびに聞いてくるし、本当にしまっちゃおうかしら」 グレイ提督「そういえば確かに立派な感状が二枚、お部屋の壁に飾ってありましたわね」 提督「えっ……前に来た時はそんなに室内を見渡しているようには見えませんでしたけれど…?」 グレイ提督「ふふ、わたくしったらいけませんわ…相手の能力が気になって、ついあれこれ調べようとしてしまう……これも軍人のサガですわね、きっと」 ライモン「…提督、もしかしてグレイ提督は非常に記憶力の優れた方なのでは……」ひそひそと提督に耳打ちするライモン 提督「あー、だとしたら……メアリ、私の執務室にある椅子のクッションは何色でした?」 グレイ提督「まぁ、フランチェスカは急に面白い事をおたずねになるのね。クイズかしら?」 提督「まぁそう言ったものでしょうね…どうですか?」 グレイ提督「ふむ…クッションでしたらクリーム色に淡いセージグリーンの線と、ピンクのバラですわ」 提督「…未決書類の箱は私から見て……」 グレイ提督「左でしたわね」 提督「…」 ライモン「…」 グレイ提督「……ちなみにカンピオーニ少将は本当によがっているとき、右脚より左脚の方がピンと伸び…」 提督「わ、わわわ…っ///」 グレイ提督「…それと「愉快な小道具」の数々はクローゼットの下から数えて……」 提督「メ、メアリ…!」 ライモン「提督、あとでお話しをする必要がありそうですね…♪」 グレイ提督「あら……わたくしはてっきり、ここにいる全員が知っているものと思ってお話していたのですが…違いましたの?」 提督「そ、そんなわけ……」 グレイ提督「…ありませんか?」 提督「いえ、まぁ…それはきっと……多分…知らない娘もいるだろう……と、こう思っているしだいでありまして…///」 グレイ提督「つまりほぼ全員が知っているのですね……でしたら別段お隠しになることもないでしょうに…ふふ♪」 提督「も、もう…メアリのいじわる///」 グレイ提督「ふふふ……わたくしはいじわる?」十数年もののグレンリベットを舐めながら首を傾げるグレイ提督…その見下すような表情が混じった微笑に、提督の下腹部が「きゅん」とうずいた…… 提督「ええ、いじわるです…♪」 グレイ提督「まぁ…わたくし、面と向かって「いじわる」と言われたのは初めてですわ♪」 提督「……ふふっ」 グレイ提督「ふふふ…♪」 ライモン「…はぁ、提督の選り好みのなさにはついて行けません……すみません、ポーラ…もう一杯下さい」 ポーラ「はぁ〜い…少し強めにしておきますねぇ〜?」 ライモン「ええ…まったく、提督は隠す気があるのかないのかはっきりして下さいよ……」 提督「ふふ、メアリはもう「隠さなくていい相手」だから隠さないの……ね♪」 グレイ提督「あら、一体何の事でしょう?」 提督「あー、メアリったらそう言う風に自分だけ……ふふーん、「あの時」の事を話してもいいのかしら?」にやにやと小悪魔的な笑みを浮かべてグレイ提督のふとももに手を置く… グレイ提督「ええ、構いませんわ…そうすればわたくしも、あの時「お庭で何があったか」をお話できますものね♪」 提督「…っ///」 グレイ提督「……ふふ、イギリスに勝つにはまだまだ修行が必要ですわね?」耳元でいたずらっぽくささやいた… 提督「むぅぅ…」 ライモン「?」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/264
298: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2018/07/12(木) 02:12:45.76 ID:2IfS9SG70 グレイ提督「…あら、カンピオーニ提督。こんな時間にどうなさいました?」純白のシルクで出来たナイトガウンをまとい、ふわりと髪を下ろしているグレイ提督… 提督「いえ…その、ちょっとガスの元栓を閉めたかどうか気になったので……」 グレイ提督「あぁ、そうでしたか……ところで、口もとに食べ物のかけらがついておりますけれど」 提督「…っ!」 グレイ提督「ふふ、やはり夜食をお召し上がりになったのですね…♪」 提督「あっ…それじゃあもしかして今のは……///」 グレイ提督「ええ、少々フェイントをかけてみたのですが…図星だったようですわね?」 提督「……はい…どうか口外しないで下さいね…言えば間違いなくライモンに「寝る直前に食べちゃだめです」と怒られてしまうので……ところで、メアリはどうして食堂に?」 グレイ提督「ええ…実はわたくし、少々のどが乾いたのですが、部屋の冷蔵庫にあるミネラルウォーターを飲んでしまったのを失念しておりまして……こうして食堂まで人目を忍んできた…という訳ですわ」 提督「あー…ごめんなさい、たいていは艦娘たちが気を利かせてペットボトルや水差しのレモン水を補充しておいてくれるのですが……」 グレイ提督「構いませんわ。こうして薄暗い夜更けの食堂で何かを飲んだり食べたりするのも、童心に帰ったようで愉快ですもの…♪」ぼんやりとした間接照明のような常夜灯と、ろうそくの揺らめく灯りを頼りに厨房へ向かうグレイ提督…… 提督「…灯りをつけましょうか?」 グレイ提督「ふふ、いけません……母親に見つかったのでない限り、灯りは消したままにしておかないと…そうでしょう?」 提督「ふふっ、メアリったら意外とお茶目ですね♪」 グレイ提督「わたくしも時にはそうした「お遊び」に興じてみたくなるのですわ……まぁ、危ない所でした」食堂の椅子に脚を引っかけ、少しバランスを崩した… 提督「……やっぱり灯りをつけないで歩くのは、ちょっと危ないかもしれませんね…あ♪」 グレイ提督「何か名案がございまして?」 提督「これで照らすなら問題ないと思いますが…どうでしょうか?」…テーブルの上に置かれた燭台を取り上げ、グレイ提督の足もとを照らした…… グレイ提督「ええ、これならよろしいですわ…♪」 提督「それでは、私が道を照らしますから」 グレイ提督「ふふ……フランチェスカがわたくしの灯台…という訳ですわね」 提督「そういう事ですね…さ、厨房につきましたよ♪」 グレイ提督「助かりましたわ……それと、勝手にいただいてしまってよろしいでしょうか?」 提督「ええ、好きなだけどうぞ?ミネラルウォーターの数本で傾くほど、鎮守府のお財布はさみしくありませんから♪」 グレイ提督「ふふ、それではなみなみと頂戴することといたしましょう……ふぅ、美味しゅうございました」 提督「それはよかったです…それじゃあ、艦娘の娘たちに見つからないよう戻りましょうか」 グレイ提督「そうすることにいたしましょう…」 提督「…ふふ、それじゃあ後は燭台をテーブルの上に戻して……っ!」三本がけの燭台をテーブルの上に戻そうとして傾けてしまい、冷めかけているとはいえまだ熱い蝋がぽたりと垂れた… グレイ提督「あぁ、いけませんね…大丈夫ですか?」 提督「え、ええ…幸いそこまで熱くもありませんでした……ふー、ふーっ…」手の甲に垂れた蝋を剥がすと手を口もとに当て、それから息を吹きかけて冷やした… グレイ提督「熱くなかったのなら幸いでした…火傷にはなりませんでしたか?」 提督「ええ。おかげさまで何ともなっていません……」 グレイ提督「そうですか……もしよろしければ、その燭台をお貸しいただけませんでしょうか」 提督「ええ、どうぞ……?」 グレイ提督「ふふ、ありがとうございます。ところでフランチェスカ……わたくし、一つ刺激的な考えを思いついたのですけれど…よろしければ左手を出していただけますか?」 提督「……あー、一応うかがっておきますが…ろうそくを使って私に何かするおつもり……ではないですよ…ね?」 グレイ提督「ふふっ…はて、何の事でしょう?」しらじらしくとぼけてみせるグレイ提督…が、口元には意地悪な笑みが浮かんでいる…… 提督「…はぁ、分かりました……そのかわり私が夜食を食べたなんて言わないで下さいね?」 グレイ提督「もちろん、承知いたしておりますわ♪」 提督「…」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/298
340: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage] 2018/08/22(水) 09:49:13.76 ID:jdvFftc3o シレーナかわいい http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/340
659: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2020/07/28(火) 10:46:46.76 ID:owupA7270 …翌朝・0800時… 国連職員「……今回は支援物資を迅速に輸送していただき、本当に助かりました。リビア政府からも感謝するとのことです」 …埠頭に整列した提督たちに対し、見送りに来た青いベレーの国連職員やリビア海軍の士官、政府のお偉方がそれぞれ感謝のメッセージを伝える……埠頭には「さぁっ…」と陸軟風が吹き、潮も引き始めて海に出るにはちょうどいい具合になりつつある… 提督「いえ、任務ですから……それに、この作戦がなければ貴女にも出会えなかったでしょうし…ね♪」握手を交わす瞬間を見計らって、そっとささやいた… 国連職員「そ、それは…///」 ライモン「……こほん!」 提督「まぁ、その…とにかく無事に物資が届けられて良かったです。我々はこれよりタラントに帰投します」 国連職員「はい……どうか無事な航海を」 提督「ふふ、ありがとうございます」 ……… … 提督「両舷前進微速!」 ガリバルディ「了解」 提督「…針路そのまま、港外に出たら単横陣を組みます」 ガリバルディ「了解……で、どうだったの?」 提督「何が?」 ガリバルディ「ふふっ、しらばっくれても無駄よ…あの国連のお嬢さん、提督の事を見て頬を紅くしていたじゃない」 提督「ノーコメント」 ガリバルディ「知らないわよ……そうやってつまみ食いばっかりしていると、いつかライモンドに刺されるから…♪」 提督「ライモンはそんなことしませんー…それに、ライモンとは特別だもの♪」 ガリバルディ「まったくお熱いことで……」 提督「そんなことを言ったらガリバルディこそ……あの短い時間で一体どのくらいのお姉さんを口説いたの?」 ガリバルディ「ご想像にお任せするわ♪」 提督「ふふっ♪」 ガリバルディ「ふふふふっ…♪」 … デジエ「…ようやく二人きりになれたわ……ね、アクスム♪」 アクスム「うん、そうね…デジエ♪」 …全速の水上航行でも14ノットそこそこと、戦隊の速度には到底ついて行けない潜水艦「デジエ」と「アクスム」は別行動で、静かな海面を二隻だけで滑るように進んでいく…髪にはトリポリで買ったお揃いの金のアクセサリーがついている… デジエ「提督たちも好きだケレど、やっぱりアクスムと二人きりの方がいいの…」 アクスム「私も…///」 ……… … http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/659
802: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2021/10/09(土) 03:27:46.76 ID:G/+QNg6x0 提督「説明されても納得しないかもしれないわよ♪」 フェリーチェ大尉「それならそれで仕方ないわ……でも、フランカなら分かってくれると思っているから」 …考えを見通せない瞳と、情報部らしいどことなく冷めた無表情の「仮面」の下から、少しだけ微笑がのぞいた… 提督「いいわ、それじゃあ聞いてあげる」 フェリーチェ大尉「ありがとう…今回の会議にはスカンジナビア三国、デンマーク、ポーランド、ロシアが参加する予定になっているの」 提督「司令官もそう言っていたわね」 フェリーチェ大尉「ええ、何しろ私がそう説明したから……ともかく、各国も深海棲艦対策を担当する提督たちや佐官級を送り込んでくる。その中で折衝やもめ事の仲裁に入る事を考えると肩章に「二つ星」くらい付いていればニラミもきくでしょうし、箔が付くっていうのは分かるでしょう」 提督「ええ、でもそれだったら私じゃなくてもいいわよね」 フェリーチェ大尉「そこで二つ目の理由よ……」 提督「…それで、その二つ目の理由っていうのは何かしら?」 フェリーチェ大尉「それは簡単…貴女がビアンで女たらしだから」 提督「けほっ…!」 …コーヒーカップを手にさらりと言ってのけるフェリーチェと、唐突な一言に思わずむせる提督… フェリーチェ大尉「大丈夫…?」 提督「ええ、どうにか……いきなり面と向かってそんなことを言われるとは思わなかったけれど」 フェリーチェ大尉「そうね、少し言葉が足らなかったわ…正確に言うと、私が知っている海軍士官の中でも貴女はかなり相手の感情や機微を推し量ることができるタイプなの……そういった能力はビアンに多いらしいけれど、私が知っている限り貴女にはその能力がある」 提督「それで?」 フェリーチェ大尉「簡単よ…私が影のようについて回るから貴女は各国の士官と会話をして、どんな時に表情が変化したか後で教えてくれればいい」 提督「まるで操り人形ね…他には?」 フェリーチェ大尉「……早めのクリスマス旅行のつもりで、一緒に北欧旅行なんてどうかしら」 提督「もう…やっぱり個人的理由じゃない♪」 フェリーチェ大尉「ふふ……情報部にいて便利なことはね、一介の大尉風情でも驚くほど融通が利かせられることにあるのよ…例えば、鎮守府の将官を出張を兼ねた旅行に誘ったりね」 提督「まったく……それにしても確かに久しぶりね。ローマ以来?」 フェリーチェ大尉「ええ…それにその時の事もあって、貴女を選ぼうと思っていたの」 提督「もう、はた迷惑な話ね…」 フェリーチェ大尉「貴女が誰とでも仲良くするからいけないのよ、フランカ」 提督「そのことに関しては反省しているわよ」 フェリーチェ大尉「どうかしらね……それで、行くかどうかは決まった?」 提督「そうね、少し考えさせてもらえるかしら……」 フェリーチェ大尉「もちろん構わないわ、あくまでも今回の出張に関しては情報部からの「要請」であって、参加するかしないかはフランカ次第だから……考えを決めるまでに三十秒待ってあげる」 提督「え、ちょっと…いくら何でも三十秒は……」 フェリーチェ大尉「貴女は提督でしょう、三十秒も悩んでいたら艦が座礁するわよ?」 提督「ああもう、分かったわよ…行くわ」 フェリーチェ大尉「そう、分かった……それではカンピオーニ少将、ご協力に感謝いたします」 提督「むぅ…」 フェリーチェ大尉「…それじゃあこの資料を渡しておくから、当日までに良く読み込んでおいて」大きい茶封筒を手渡してきた… 提督「ええ」 フェリーチェ大尉「あとは管区司令官にお礼を言って…その後でお昼でも食べに行きましょう」 提督「はぁ……まったくミカエラにはかなわないわ」 フェリーチェ大尉「女たらしのフランカに言われるなんて光栄ね…♪」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/802
804: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2021/10/17(日) 01:31:41.76 ID:lAUtn1Dz0 提督「…はい、これで綺麗に拭き取れましたよ」 黒髪「ありがとう、お嬢さん…それじゃあ今度お茶でもご馳走するわ」 提督「いえ、そんな…」 黒髪「あんまり遠慮しないで? 別に高い店に誘おうっていうのでもないの。ちょっと街角のカフェでコーヒーでも一緒に…ってだけよ」 提督「ええ、それでしたら……///」数日後に道端のカフェでコーヒーを飲むことにした二人… 黒髪「良かった。それじゃあまた……っと、まだ名前も聞いてなかったわね」 提督「あ、そう言えばそうでした…フランチェスカです、フランチェスカ・カンピオーニ」 黒髪「フランチェスカね……私はマリア・ヴィットーリア・ステファネッリ」 提督「初めまして、マリア」 マリア「ええ、初めまして…フランチェスカ」さばさばした都会人らしく、左右の頬にキスをするときも形ばかり軽く頬を当てるだけで済ませたマリア……羽織っている黒い毛皮のコートの裾をさっとひるがえすと、足音も軽やかに出て行った… ……… エウジェニオ「…それじゃあまずはお茶の約束をしたわけね……それで?」 提督「ええ、それで数日後に……」 ……… … マリア「待たせたわね、フランチェスカ…行きましょうか」提督の下宿先の前まで迎えに来たマリアは毛皮のコートにブラウス、ひざ丈のタイトスカート、黒ストッキングにハイヒールの姿で、手にはハンドバッグを提げている… 提督「はい」勤務終わりの提督も制服ではなく私服姿で、クリーム色のコートにふわっとしたカシミアセーター、秋らしい色合いのフレアースカートとニーハイブーツでまとめている… …道端のカフェ… マリア「…フランチェスカは何にする? 私は「カフェ・コレット・アッラ・サンブーカ」にしようかと思ってるけど」 (※カフェ・コレット・アッラ・サンブーカ…エスプレッソにリキュールの「サンブーカ」をたらしたもの) 提督「そうですね、それじゃあ私もそれで」 マリア「そう…カフェ・コレット・アッラ・サンブーカを二つ」 …カフェ・コレットの甘くて苦い一杯をお供に、しばしたわいのない話をした提督とマリア…日が落ちるにつれて周囲の街灯が点き、せわしないローマなりに夕食へ出かける人の姿や食前酒をかたむけつつ人たちの笑いさざめく声が増えてきた…一見すると都会風の素っ気ない感じのするマリアではあったが、話してみると意外と話しやすい女性である事が分かり、気付けば色々な事を話していた提督……少ししゃべり過ぎてしまったかと、慌ててあたりさわりのない話題に転じようとした… 提督「……ところでマリア」 マリア「私の事なら「ミミ」でいいわよ、フランチェスカ」(※ミミ…イタリア語圏で「マリア」に付けられるあだ名) 提督「それなら私も「フランカ」って呼んで下さい」 ミミ「いいわよ、フランカ」 提督「えーと、その…もうそろそろ夕食の時間ですけれど、どうします?」 ミミ「そうね、私は家に帰って食べるつもりだけれど……帰りに出来合いのラザニアでも買っていくわ」 提督「…お料理はしないんですか?」 ミミ「ええ、料理って面倒だし苦手なのよ…」肩をすくめてみせるミミ… 提督「あの…それじゃあ一緒にどこかで食べて行きませんか?」 ミミ「そうね、たまにはそれも悪くないわね……フランカ、どこかお勧めの店はある?」 提督「ええ、この近くにいいトラットリア(軽食屋)があります」 ミミ「それならそこにしようかしら…」 提督「はい…♪」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/804
844: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2022/08/21(日) 01:41:30.76 ID:a8IKP+rY0 …翌日… 提督「どう、大丈夫かしら?」 フェリーチェ「ええ。金モールもよじれてはいないし、略綬もきちんとしているわ」 提督「なら大丈夫ね」 …紺色のきちんとした軍装に肩章の仰々しい金モールと、一列ごとの幅はまだ短いものの何だかんだで三列にわたっている略綬、ピシッとしたタイトスカートと黒ストッキングに、磨きあげておいた革靴……腰には礼装用の短剣を吊るし、髪は結い上げ、タイをきちんと締めた… フェリーチェ「ええ、なかなか凜々しく見えるわ」 提督「ありがと♪」ちゅっと音をさせて、軽く唇にキスをする…… フェリーチェ「やめて、口紅の色が移るから……」 提督「分かったわ♪ ……さ、気合いを入れていかないとね」姿見の前でもう一度格好を見直すと部屋のロックをかけ、フェリーチェとロビーへ降りた…… …午前・会議場… ニッカネン「お早うございます、カンピオーニ少将。フェリーチェ大尉も」 提督「ええ。 おはようございます、少佐」 フェリーチェ「おはようございます」 ニッカネン「各国の将校もおおかたやって来ましたし、会場も開いていますから……席におかけになってはいかがでしょう?」 提督「ありがとう、そうさせてもらいます」 …会議場はフィンランド国防省が用意した施設の一室で、かなり広々とした室内のスクリーンを取り囲んで「コ」の字型にテーブルと椅子が並べられ、席にはそれぞれの名前を記したネームプレートが英語と出身国の母語で併記されている……席には控え目な花とミネラルウォーターのボトル二本とグラスが置いてあり、提督とフェリーチェは自分の場所を確認すると、それからあちこち立ち歩いて各国の士官たちと顔を合わせ、軽く挨拶をかわした… フィンランド軍士官「……それでは、そろそろ時間となりましたので……皆様、どうぞお席の方へ」ガヤガヤとざわめきが聞こえ、椅子を引く音や咳払いが一通り収まると、司会を務めるフィンランド軍参謀本部の士官が開式の辞を述べる…… フィンランド士官「……では早速ですが、近年のバルト海における「深海棲艦」の動静について、ニッカネン少佐から」 ニッカネン「各国の将官、また士官の方々……紹介にあずかりました、クリスティーナ・ニッカネン少佐です……」 提督「……」 フェリーチェ「……」提督はペンを持ってメモ帳を広げ、フェリーチェはラップトップのコンピュータを開いている…… ニッカネン「……冬季になりますとバルト海の結氷により、いわゆる深海棲艦の活動は低調となることは周知の事実かと思われます。しかしながら、フィンランド湾およびバルト海東部では深海側による機雷の敷設により、艦艇の行動に不自由を生じており……」 提督「……なるほどね」 ニッカネン「……これにより、ポーランド、バルト三国(エストニア、ラトヴィア、リトアニア)、ロシア、ドイツの一部で海運や漁業に影響が生じております。このことは沿岸各国において大変重大な……」スクリーンにコンピュータの図表データを表示し、簡潔な説明を終えて着席したニッカネン…… フィンランド士官「ありがとうございます、少佐。では続いて……」 …ニッカネンに続いて各国の士官がそれぞれの国の立場から状況の説明を行う……とはいえ、各国ごとにそれぞれの思惑と利害関係があるので、そう簡単には「足並み揃えて」といった具合にはなってくれない……結局、二時間近くかかったそれぞれの状況説明の後、今度は「艦娘」の運用や担当範囲、あるいは各国海軍の連携について、どこで折り合いを付けるかの長い長い話し合いが始まった… ノルウェー軍士官「……バルト海に関しては、分担は各国のEEZ(排他的経済水域)を目安にすべきだと考えますが」 ニッカネン「それではこちらの負担が少し大きすぎるように思います……わが軍がバルト海東部から出現する深海棲艦を抑えているのは事実ですから、ぜひ各国の協力もお願いしたいところですね」 ポーランド海軍士官「同感です。バルト海東部で深海棲艦を跳梁跋扈させることは、ひいてはバルト海全体の制海権を失うことにつながる」 ラーセン「スウェーデン海軍のラーセンです。今のご意見には賛同いたします。 しかし本官は同時に、バルト海東部での活動にもっとも適しているのがフィンランド、ポーランド海軍である事も間違いないと思いますが」 …結局のところ、各国いずれも深海棲艦対策で負担を担ったり割りを食ったりするのは避けたい上、自国の艦娘たちが怪我をしたり、あるいはもっと悪いことが起きたりという事態は避けたい……そういった面で、各国いずれもできるだけ艦娘たちを出撃させたくないのが実情だった……かといって、手の内が読めない……しかもバルト海沿岸に対する領土的野心を捨ててはいないロシア海軍バルチック(バルト海)艦隊の手を借りることもしたくはない… ロシア海軍代表「……」むっつりと黙りこくっているロシア海軍の数人は、黒っぽい制服もあいまって異彩を放っている……その中には女性の将官も一人いて、冷たい目で会議場内を眺めている…… 提督「……」 フェリーチェ「……」しばらくけりは付きそうにないと、会話を黙って聞いている提督とフェリーチェ……少し効き過ぎな暖房のせいで喉は渇き、きちんとした正装のせいでひどく暑苦しい…… 提督「……しばらくは様子見で行くわ。みんな疲れた頃合いになったら折衷案でも出してみるわね」 フェリーチェ「任せるわ」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/844
891: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2023/09/28(木) 01:55:50.76 ID:fWeSDmOH0 …しばらくして・提督執務室… デルフィーノ「はい、こちらタラント第六鎮守府です」 提督「チャオ、デルフィーノ♪ 私だけれど、聞こえる?」 デルフィーノ「提督っ♪ もうイタリアですか?」 …提督の留守中、交代で執務室に詰めていた艦娘たち……電話が鳴った時にいたのは現「秘書艦」の片方である中型潜「デルフィーノ」で、イルカの艦名に似つかわしい濃灰色のピッタリとしたセーターと白いスラックスのツートンで、受話器越しに聞こえる提督の甘い声を聞くと喜びのあまり腰を浮かせた… 提督「ええ、いまフィウミチーノから電話をかけてるの。順調に行けば……そうね、1600時ころにも帰れると思うわ」 デルフィーノ「わぁぁ、嬉しいですっ♪ なにか用意しておきましょうか?」 提督「そうねぇ……とりあえずはふかふかのベッドとたっぷりの夕食、それに温かいお風呂かしらね」 デルフィーノ「はい、全部用意をしているところですよ」 提督「グラツィエ、みんな気が利くわね。それじゃあ……」 デルフィーノ「?」 提督「……早く貴女の可愛い顔が見たいわ♪」 デルフィーノ「あぅ、提督……っ///」 提督「ふふっ♪ それじゃあできるだけ早く帰るようにするから……飛行機の時間が近いから、またね?」 デルフィーノ「はい……っ///」ガチャリと受話器を置くと、赤くなった頬に手を当てた…… アッチアイーオ「……電話が鳴ってたみたいだけど、提督から?」ともに秘書艦を務めている中型潜「アッチアイーオ」が、帰りに備えてベッドを整えていた提督寝室から顔を出す…… デルフィーノ「そう、提督から……///」 アッチアイーオ「それで? 思わずあなたが濡らしちゃうような口説き文句以外に何か言ってた?」 デルフィーノ「は、恥ずかしいからやめてよぉ……///」 アッチアイーオ「周知の事実を今さら隠し立てしたって無駄なのよ……いいから「なにが欲しい」とか「なにがしたい」とか、あったでしょ?」 デルフィーノ「それなら「夕食とお風呂、それにベッドの用意をしておいて」って」 アッチアイーオ「ならどれも準備万端ね……いつ頃戻るって?」 デルフィーノ「1600時には戻れると思うって」 アッチアイーオ「そ、ならみんなにもそう言っておかないと……」 …夕方… 提督「……すっかり遅くなっちゃったわね」 …グロッタリーエ空軍基地の駐車スペースに預けておいた「ランチア・フラミニア」を受け取ると、受付の下士官に「早めのクリスマスプレゼントよ」と、ヘルシンキで買ったチョコレートの大袋を渡してきた提督……と、そこまでは良かったが、道中でちょっとした渋滞に巻き込まれてしまい、抜け出して鎮守府への道を飛ばしている間にも、日がどんどん傾いていく… 提督「焦らない焦らない……せっかちは事故のもと」そう自分に言い聞かせながらも足は自然とアクセルを踏みこみ、大柄だが走りのいいランチアはカーブの多い海沿いの道をクリアしていく…… 提督「…」ちらりとメーターに目をやり、少し速度を落とした提督……それでもランチアの走りを信頼して、時速80キロは充分に出している…… …夕暮れ時・鎮守府… 提督「はぁ、急いでは来たけれど一時間は遅くなっちゃったわ……」暗証番号を打ち込んで正面ゲートを開け、鎮守府の本棟にゆるゆるとランチアを進ませる……と、本棟の前に集まっている艦娘たちの姿が見えた…… 艦娘たち「「お帰りなさい、提督!」」 提督「ただいま、みんな……寒いのに表で待っていてくれたの?」 リットリオ「当たり前じゃないですか♪」 カヴール「皆、提督のお帰りを首を長くして待っておりましたよ……長旅お疲れさまでした」 アッチアイーオ「それにしても、遅れるなら遅れるって連絡しなさいよ……心配したんだから///」 ルチア「ワンワンッ!」 提督「ごめんなさいね、道路で渋滞につかまっちゃって……」 ライモン「……お帰りなさい、提督。 わたし、提督が帰ってくるのを待っていました///」恥ずかしげに提督の頬へ軽いキスをしたライモン…… 提督「ええ、ただいま……♪」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/891
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