イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」 (955レス)
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657: ◆b0M46H9tf98h [saga] 2020/07/21(火)02:43 ID:GEpALtCZ0(1) AAS
…1000時・トリポリ市街…

提督「…ライモン、貴女にはこれなんて似合うんじゃないかしら」

ライモン「どれですか?」

提督「ほら、これ……アラビア風のスカーフだけれど、色味もシックでライモンの綺麗な髪にぴったりだと思うの」

ライモン「そ、そうでしょうか…///」

提督「ええ…せっかくの機会だし、お店の人に頼んで試させてもらったら?」

ライモン「分かりました、提督がそうおっしゃるのでしたら…」

提督「それじゃあ私が尋ねてみるわ……すみません♪」

………

シロッコ「…それにしても戦中のイメージでいたから驚いたわ」

マエストラーレ「街の様子?」

シロッコ「うん……トリポリと言えばいかにもキレナイカの植民地らしい別荘に柑橘を植えた果樹園、それから港って言う感じだったから…高い建物なんてなかったし」

グレカーレ「確かにそうかも…でもこの熱い風やほこりっぽい感じは変わらないね」

シロッコ「ふふ、私の風だもの」(※シロッコ…砂漠の熱い季節風)

マエストラーレ「そういえばそうよね……ところでせっかくトリポリに来たんだから、お土産にアクセサリーでも買わない?」そう言ってこまごました細工物を売っている工房をのぞき込んだ…

リベッチオ「それいいかも…どれにしよっか、お姉ちゃん♪」

………

レジオナーリオ「…しかしかつてのカルタゴの都市がここまで大きくなるとは……」

コラッツィエーレ「ローマ軍団の兵士としてはびっくりでしょうね」(※レジオナーリオ…ローマ軍団兵)

レジオナーリオ「むむむ……こんなに新鮮なイチジクが…」

(※大カトーの演説「このように新鮮なイチジクが持ってこられるほどの距離にカルタゴ(というローマにとっての脅威)がある…ゆえにカルタゴは滅びねばならない」)

コラッツィエーレ「…ねぇレジオナーリオ、どうせだからうちの姉妹たちに何か買っていってあげましょうよ」

レジオナーリオ「うん、そうだな……」

コラッツィエーレ「私たちのクラスは数が多いし、お財布ともよく相談しないとね?」

レジオナーリオ「…チェザーレには何をあげれば喜ぶだろうか…いつも髪を気にしているからスカーフがいいか……」

コラッツィエーレ「ちょっと!」

レジオナーリオ「ん、あぁ……どうした?」

コラッツィエーレ「あのね…貴女がチェザーレのことが大好きなのは知っているけど、自分の姉妹に買っていってあげるプレゼントなんだから、ちゃんと選ぶのを手伝って?」

レジオナーリオ「悪かったよ、済まない……」

コラッツィエーレ「ふぅ……分かったわ、まずはあの女たらしに買っていってあげる物を選びましょう?」

レジオナーリオ「あぁ…ありがとう、コラッツィエーレ!」

コラッツィエーレ「ノン・ファ・ニエンテ(いいのよ)…そんなにお礼を言うことなんてないわ、照れるじゃない///」

………

ガリバルディ「…それで、貴女はどこから来たの?」

観光客の女性「私はフランスからよ」

ガリバルディ「そう…フランスには美人が多いって言うけれど、あながち嘘じゃないみたいね……それとも貴女が特別なのかしら♪」

…喫茶店で小さなカップに入ったコーヒーをちびちびとすすりつつ、相手のほっそりした手に自分の手を重ねた……そして映画のようなキザなセリフでも、情熱的なガリバルディの手にかかるとどんな相手をも骨抜きにしてしまう必殺の口説き文句になってしまう…

女性「///」

ガリバルディ「ふふふ…♪」

………


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