イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」 (955レス)
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644: ◆b0M46H9tf98h [sage saga] 2020/06/05(金)01:45 ID:kQzBN6x50(1/2) AAS
…しばらくして・鎮守府の厨房…

エリトレア「はぁ…」

ヴィットリオ・ヴェネト「おや…ため息なんて吐いてどうしたんです、エリトレア?」

エリトレア「あ、ヴィットリオさん……いえ、この数日というもの厨房に立ちづめだったので、さすがに疲れちゃって…」

ヴェネト「なるほど、でしたら少し休んだらどうですか?」

エリトレア「それはそうなんですが、そろそろ夕食を作らないといけないので…食事当番のみんなもよく手伝ってくれるので助かってはいますけれど……ぉ」

ヴェネト「…エリトレアは食事の準備に取りかかるのが早いですものね」

エリトレア「はい。なにせ私はディアナと違って動きが遅いので、その分早く取りかからないといけないですからぁ…」

ヴェネト「うーん……でしたら今日だけ手抜きをしたらどうでしょうか?」

エリトレア「手抜きですかぁ……でもみんな美味しいものを食べたいと思うんですが、いいんでしょうか?」

ヴェネト「まぁまぁ、たまにはいいと思いますよ…いざとなったら私が矢面に立ってあげます」

エリトレア「んー…それもそうですね。なんだかヴィットリオにそう言ってもらえてほっとしました…っ♪」と、厨房に上機嫌なニコがやってきた…

ニコ「やあ、エリトレア」

エリトレア「はい♪」

ヴィットリオ「チャオ、ニコ」

ニコ「チャオ、ヴィットリオ……ところでエリトレア、今夜の献立は何かな?」

エリトレア「あ、夕食の献立ですか……今日は、えぇと…そのぉ……」

ヴェネト「…今日の夕食は私が中心にやる予定だから、エリトレアは何を作るか知らないの」

ニコ「へぇ、それは楽しみだねぇ♪」

ヴェネト「ええ、楽しみにしておいて…それからデュイリオとドリアを呼んできてもらえる?」

ニコ「了解、すぐ呼んでくるね」

ヴェネト「グラツィエ」

…数分後…

ドリア「…何かご用だそうですね、ヴィットリオ?」

デュイリオ「私でよければ手伝ってあげるわ…ね♪」肩にカラスを止まらせ、にっこりと甘い笑みを浮かべるデュイリオ…

ヴェネト「ええ、ぜひお二人の力をお借りしたいと思いまして……かくかくしかじか…」

デュイリオ「…なるほど」

ドリア「そういうことなら私に任せておいて下さいな、ヴィットリオ♪」

ヴェネト「ええ、アンドレアは美食家ですし頼りにしています……それで、何を作りましょう?」

ドリア「そうですねぇ…とりあえず「何を作るか」よりも、まずは貯蔵室や冷蔵庫に「何があるか」を確認してみましょうか」そう言うと壁にかけてある食材のリストを確認しはじめた…

ドリア「…中抜きの鶏に、牛のあばら肉……卵もいっぱいありますね…」

デュイリオ「ねぇドリア、そういえば……」

ドリア「なんです?」

デュイリオ「いえ、ふと思い出したのだけれど……そろそろ保管してあるラツィオーネ(軍用携行糧食)の保存期限がくるし、まずはあれを消費しないといけないんじゃないかしら?」

ドリア「あぁ、そういえばそうでした…提督も気にしていましたし、そろそろ食べないといけませんね」

デュイリオ「それじゃあ今夜はあれに手を加えて夕食にする?」

ドリア「そうですね……ちょっと難しいですが、やってみましょうか」
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