ブルー「俺達は…」ルージュ「2人で1人、だよねっ!」『サガフロ IF】 (967レス)
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961: [saga] 2023/02/04(土)22:58 ID:A+l32mxj0(3/4) AAS
 雄々しく雄たけびを上げた巨人は雪で出来ているとは思えない硬さを秘めた拳で叩きつける様な[アイススマッシュ]を
蒼の術士目掛けて撃ち込む、詠唱を始めた術士と剛腕の間に電光石火で割り込む女剣士がすかさず一撃を[ディフレクト]し
巨大な腕を跳ね除けた…っ!

     ブルー「爆ぜろ![インプロージョン]」―――カッ!

 ボジュッ!!!

 術が発動し、光で構築された変形二十二面体の檻が巨人の肘から先を圧縮しては爆破する…雪の塊が蒸発する音に遅れて
魔人の呻きが聞こえ…辺りには蒸気が舞う。

  ブルー「今のは助かった!礼を言うぞ――……アニー、貴様その手は…」

  アニー「っ……気ぃ付けな、[フリーズバリア]って奴だよありゃ…ちょっと弾いただけなのに手がこうさ」

 愚鈍そうな見た目に反して機敏な動きで拳を振るった魔人の初撃を防いだ女の得物は刃先が真っ白に凍り付き
それの柄を握りしめていた彼女の手も凍傷を僅かながら負っていた、痛みはするが武器を振るう分には支障は無いが…

  アニー「ほんの一瞬、弾く際に接触しただけでこれだ…アイツに直接攻撃は悪手だわ、面倒な事にね」

 モンド基地で散々利用したバリア系だ…敵に回られるとこの上なく厄介な能力であることはお互い重々承知済み
ブルーとスライムの術や技主体の攻撃か、剣気を飛ばす手法で切り飛ばす…あるいは突破力のある強い連携で
バリアの発動が間に合わない程に一気に畳みかけて消滅させてやるかだ

  霜の巨人『オデの腕…溶かしたなァ!!!グオオオオオォォォ!!!』

 肘から先が圧縮爆破された[霜の巨人]が雫の滴る断面を術士一行に向けて咆える…するとどうだ!?彼奴の肘先から
放水砲の様に大量の水を高圧で噴出されるではないかッ!!溶けた相手の肉体の一部が意思を持つ水となりて一行を襲う

 弾数にして裕に4発分もの[水撃]が撃ち出されたッッ!

 スライム「(;´・ω・) ぶっ、ぶく!!」バッ!ササッ!

 それを見て直ぐに一角獣から元のゲル状生物の形態へと戻り二人の盾となる様に前に出るスライム、カバレロ一味の
秘蔵兵器が使った[メイルシュトローム]を無効化したように2発までは水の砲弾を取り込み吸収できたが盾となるのが遅い
 残りの[水撃]は防ぐ前に術士と女剣士に当たり、彼らを後方へ吹き飛ばす

―――
――


  ブルー「…ぐっ、クソッタレめ…っ![朱雀]を凍結させるだけの力はあるか…っ!」ゼェ…ゼェ…!

  アニー「水鉄砲ごときでこの威力ってのは厳しいわね…っ」ヨロッ

  ブルー(これはマズイかもしれん、状況を打開できる策を講じねば…っ 何か…何か無いのか!!)キョロキョロ

 遠目に[雪の精]と戦うヒューズ達の姿が見える、あっちはあっちで雪精の放つ[強風]を受けてボロボロの姿が目に付く
リュートの回復支援が入ってどうにか拮抗している状態だ、援軍は……期待できそうにない

  ブルー(うん?一匹[雪の精]が居ない……?どこに―――! あんなところに亡骸が…あいつ等一匹は倒せたんだな)

  ブルー「…。…!待てよ…もしかしたら…アニー耳を貸せ!」バッ!

  アニー「わっ!?な、なによ!?……えっ、…できるけど、少し時間がかかるわよ」

  ブルー「構わん、できるならそれでいい」

 作戦を伝え終えた所で[水撃]のプッシュ効果で後方に飛ばされた"人間<ヒューマン>"組の元へスライムが吹き飛んできた
ゲル状生物の状態で所々氷結しかけている辺り、水鉄砲から間髪入れずの[冷気]を吹きつけられたのだろう…

  ブルー「スライム、貴様まだ動けるか…?」

 術士の問いに、小さくだが「ぶく!」と肯定で返すスライムの言葉を聞き蒼の魔術師は次の様に言った「あれを喰え」と
横たわる[雪の精]を指差して…。
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