ブルー「俺達は…」ルージュ「2人で1人、だよねっ!」『サガフロ IF】 (967レス)
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492: [saga] 2019/03/02(土)10:41 ID:NuKycUZ20(4/8) AAS
 子供の頃からずっと学院の教師に教えられてきた内容
勿論、ブルーとてその伝説がまるっきりそのまんまの話とは思ってはいない

語り継がれてきた伝承、つまりは永きに渡って人伝で語られてきた内容

 …簡単な例を挙げようか、"伝言ゲーム"という言葉は誰しもが知っていることだろう、その遊びは決まって
途中から聴く側が上手く聞き取れなかった、言う側の活舌が悪かった、中には訳の分からない独自解釈をし
そのまま間違った伝令を次の相手に伝えるというのがお約束だ

伝承というのもまた同じモノ、本当に最初期の内容は……いつしか歪曲され、捻じ曲がった偽りの真実として受け継がれる

 学生時代に歴史の授業で習ったけど、後年になって新しい発掘技術と解明で授業で習った歴史は実は間違いでした、等と
そのような発表だって今の御時世幾らでもある

 所々何らかの差異はあるのだろうが、[マジックキングダム]で大昔の指導者か何かが
貧困で困り果てた民を救う為に"天国"とやらの道を開いて、民を導いた…ということなのだろう、たぶん

ブルーはそう解釈した、ルージュも…あの国で育った子供は皆である

  エミリア「なんか意外ね、あなたってそういうの興味無さそうな人だと思ったけど」

  リュート「わかるー、ブルーだし『貴様ら御伽噺なんぞを信じるのか?おめでたい奴め』くらい言いそうだしなぁ」

  エミリア「あははっ!その声真似すごく似てるわよ!」

  ブルー「お前等なぁ…」

 呆れた顔で何か言おうとしたが、関わる時間を労力に費やした方が良いと判断したのか
彼は口を閉ざし作業の手を再び動かし始めた

ヒューズ刑事が帰った後、店内清掃は引き受けるから先に剣術指南をしてくれと、無理言ってやってもらったが…

  ブルー(他に客が居ないせいか、嫌でも二人の会話が耳に入るな)

やれ、故郷がどうだ、家族がどうだと…アニー担当だった床のモップ掛けを一人黙々とやりながら彼は
術の力こそが全てである祖国のことを思い浮かべた

 親孝行、育ての親である国家への奉仕、それこそが自分の使命であり、生きる意味なのだと

 それだけがブルーの人生観であって、それ以外の事を考える必要はなかった…というよりもだ
彼の場合は考えさせる人生の転機が与えられなかったと言っていいだろう

子供の成長と同じだ、壁に突き当たれば子供はそこで考える、目の前の壁をどうしたいか

登って乗り越えるか、発想を変え砕いて前へ進むか、壁そのものを迂回して進むか、そもそも壁を越える理由があるのか?

 何か問題にぶつかれば、そこで多くの事を考えるし
工夫を凝らそうとするものだ―――だがしかし"大層ご立派な御国の英才教育"とやらは道を一つに絞る

 自分は大人になったら国<親>の言いつけ通り自分の兄弟を殺して国<家>に帰って来るんだな、と
それ以外の選択権を与えない、実際問題ルージュも進む以外の道を今は選べない状況下にある

ブルーとて同じだ、ただ現状に疑問を持ったか持っていないかの違いだけ

  ブルー「モップ掛けもこれで終わりか」スッ

  リュート「おっ、ブルー終わったのかよ、ならお前時間空いてたりする?ちょいと[ネルソン]まで連れってくれよ」
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