ブルー「俺達は…」ルージュ「2人で1人、だよねっ!」『サガフロ IF】 (967レス)
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441: [saga] 2019/02/22(金)17:45 ID:EOANnSFz0(8/15) AAS
 [京]の建築物は木と紙、あとは土を焼いたモノ…屋根に使われている瓦だったり、基本的に自然と共存している印象を
紅き術士と妖魔の貴婦人は受け取った、木造建築の内装でよく見かける畳という床材に、"襖"という紙で出来た横扉だ

 どこの異世界<リージョン>でも料理人の正装は白一色と決まっているのか、"板前"と呼ばれるシェフは白い服に帽子という
姿で、手にした包丁で綺麗に魚を捌いていた

   レッド「二人共こっちの席に座ってくれ」

   ルージュ「ハッ! あ、うんっ!」トテトテ…

    白薔薇「ただいま其方に…」

"おてもと"とリージョン共通語で書かれた紙の入れ物に入った竹製の割り箸、陶器製のコップ――湯呑み、というらしい

 郷に入れば郷に従え、この惑星<リージョン>が発祥の諺らしい、生憎とルージュはこの地での作法を知らぬ
ふんわりとした長い銀髪を揺らしながら彼は目線をレッドとアセルスに向ける、どうやら座布団と呼ばれるクッションに
術の精神統一に行う座禅の体勢で座り込むようだ

  ルージュ(本当に僕の知らない世界だなぁ…っと、こうかな?)ちょこんっ

 白薔薇姫がアセルスお嬢に教えられ、別に正座でなくても掘り炬燵式なのだから楽な姿勢で良いと言葉通りに座る
そして、お品書きを手渡される

   レッド「今日は俺の奢りだ、なんでも頼んでくれよな!…あっ、でもめちゃくちゃ高いのはカンベンな」

 安月給の機関士見習いレッド少年が当店のおすすめ、という部分を開いて渡してくれたので術士はそれをジッと見た
どうやらお寿司、以外にも先の刺身や…天ぷら、どんぶり、という物が在るらしい

 和食は食べた事が無いから、何が美味しいのか分からない
向かいに座る少年曰く「なんでもうまいぜ!」との事だった……アバウトだなぁ、とルージュは内心で困ったように笑う

 値段もお手頃(?)で少し食べたい人向けの寿司を注文してからすぐに運ばれてきた木の板…下駄のような皿の上には
小さな長方形のライスボールの様な物があり、その上には魚肉を切って乗せたモノがあった

  ルージュ「この黒いソースにつけて食べるのかい?」

  アセルス「醤油だね、ちょこんとつけるといいわよ……っ、う〜ん!!久しぶりの和食だわぁぁ…」ホロリ

[ファシナトゥール]から[マンハッタン]…そして[クーロン]と旅してきた少女が久方ぶりの和テイストに感涙する
 隣に居る白薔薇も箸で一つまみ、お刺身を一口齧り「まぁ…!」と思わず頬肉を綻ばした

   ルージュ「いただきます、…ちょっと"ショーユ"つけて…もぐっ」パクッ

     ――――ポタッ

            ――――――ポタッ

      ルージュ「……」ポロポロ

      ルージュ「………感動したッ!」ポロポロ…(´;ω;`)ブワッ

泣きました。
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