都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達…… Part13 (739レス)
都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達…… Part13 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1495934148/
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558: おねむの精に憑かれし花子さんとかの人 ◆7JHcQOyXBMim [sage] 2022/02/01(火) 20:55:50.51 ID:CYmlSjjO0 そういえば一人だけ通う高校違うせいで学校での様子が出てなかった灰人の学校での様子でした 彼は彼なりに、日常を楽しんで守っているようです http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1495934148/558
559: ◆John//PW6. [sage] 2022/02/03(木) 23:16:31.66 ID:sJvHdS0To >>555-557 投下お疲れ様です 東区の高校も割と実害あるやつが徘徊してるな!? そして遂に出ましたか、FOXGIRLS……これはお狐仮面が学校町にも登場するフラグかな? (明らかな話題の飛躍) > 学校の生徒と教員の顔は全て記憶している。 凄い、これは凄いぞ、自己紹介の手間が省けるな! 高校の生徒を名乗る侵入者がいても一発で分かるというね >>553 > いんや、洗脳で恋心植え付け云々の方 闇が深すぎる…… http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1495934148/559
560: 次世代ーズ 節分 ◆John//PW6. [sage] 2022/02/03(木) 23:18:36.34 ID:sJvHdS0To 節分 @節分の日の業務終了後 コトリー「せっつぶーん! ですのー!」 JD先輩「節分といったら豆撒きだよなー」 おばちゃん店員「ちなみにもう『ラルム』の豆撒きは済ませたわ」 おばあちゃん店員「後片付けもバッチリ❤」 せと 「ちなみに今年も店長は私たちに節分専用の衣装を着せようとしましたが全力で阻止しました!!」 店長 「 😂 」 コトリー「さすがにあんな丈が短いトラ柄の衣装は肌が見えすぎですの!」 プンスカ!! 店長 「それがいいんじゃないかー 😂 」 せと 「店長さんがちょっとかわいそうだったので、角のヘッドバンドだけ付けました……」 A恵方巻 JD先輩「そして節分といったら恵方巻だろー!?」 コトリー「今年もてんちょーとヒロ先輩が頑張ってくれましたの!」 店長 「ふふふ……! まかないにしては気合入れすぎちゃったかな?」 ヒロ (頑張ったって言っても、店長さんが用意したのを巻いただけなんだけど……) JD先輩「そんで、今年の恵方は北北西なんだけど」 ヒロ 「えっと、コンパスアプリを……」 おばあちゃん店員「今年の恵方はぁぁぁ! ずばりぃぃぃぃ!」 キュイイイイイイイッッ おばあちゃん店員「あっちじゃああああ!!」 ペカァァァァァァ おばあちゃん店員「業務用第一冷蔵庫と作業棚の間!!」 ビシィッ JD先輩「あっ事前に調べててくれたんすね、アザーッス!」 おばあちゃん店員(うふふ❤ これくらいは「五時ババア感覚」でお茶の子よぉ❤) 説明しよう! 五時ババア感覚とは! 「ラルム」の店員であるおばあちゃん店員は何を隠そう、都市伝説「五時ババア」なのだが! 彼女は生来の能力として、時計の力を借りずとも現在な時刻、及び「5:55まであと何時間なのか」を割り出すことができる! これは地球の自転や各恒星、惑星との角度等を五時ババア的磁気コンパスやババア的霊感によって取得し、無意識下の演算で割り出しているためだ! そしてこのスキルを利用することにより現在位置から見た正確な方位をも把握することができるのだ! これらの技能は「五時ババア」としての長年の研鑽によって獲得されたものだ! 怖い! 恐ろしいぞ! 五時ババア!! せと 「それじゃ、頂きます」 JD先輩「ちゃんと願い事を考えながらだぜー」 コトリー「……」 モッチモッチ せと 「んっ……んん……」 ンモンモ JD先輩「う……ふうっ……んっ……」 モッモッ ヒロ 「……」 ヒロ (なんで三人とも目からハイライト消えてるの? なにそのエッチな吐息……エッチなんですけど……) コトリー「んんーふ、んふふー……(みなさんも良い節分をー)」 モッチモッチ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1495934148/560
561: 次世代ーズ 節分 ◆John//PW6. [sage] 2022/02/03(木) 23:19:48.83 ID:sJvHdS0To ■登場人物 コトリー: コトリーちゃん。『ラルム』の店員さん。登場はめっちゃ久しぶり せと: 遠倉千十。『ラルム』の店員さんでコトリーちゃんと同い年。「次世代ーズ」ではようやく本格的に前に出てきた JD先輩: 『ラルム』の店員さん。コトリー、せととバイト同期 おばちゃん店員: 『ラルム』の支柱。パート暦ウン十年のベテラン。一般人 おばあちゃん店員: 『ラルム』の心臓部。男一人の店長を色々サポートする。正体が「五時ババア」だが、それを知ってるのは(店員さんでは)千十くらい? 店長: 『ラルム』の店長。悪い人ではないけど高校生バイト組のコトリー&せとにコスプレさせようとするが常に断られる。味方はJD先輩くらい ヒロ: 今回初登場の『ラルム』の店員さん。美大生で、「ラルム」の広告デザインは彼女の手によるもの ■ラルム 芽香市(通称:学校町)東区に隣接する市(といっても限りなく東区に近い)に位置したカフェ 店長さん的には学生や若年層にも入りやすいお店にしたかったようだが、メニューがお高めなので今のところ客層は高翌齢者やおでかけ中のご婦人が多い 都市伝説や契約者による抗争と無縁な平和空間……なのだが、お忍びで神様と呼ばれる存在がひそかにお客さんとしてやって来ることがある 9月時点から開始した「次世代ーズ」より少し前に、店舗と店員が呪詛汚染被害に遭う事件が発生しており、このときは土地の守り神が激昂した 前回の続き、今夜中には出せそうですが 日付またぐ前に間に合うか……!? http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1495934148/561
562: 次世代ーズ 節分 ◆John//PW6. [sage saga] 2022/02/03(木) 23:32:45.47 ID:sJvHdS0To >>561 × 高翌齢者 ○ 高齢者 漢字置き換えトラップを回避したと思ったら、ツール上の目視確認を怠っていました、おのれ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1495934148/562
563: 煎り豆美味しいした花子さんとかの人 ◆7JHcQOyXBMim [sage] 2022/02/03(木) 23:38:55.60 ID:i4Th7lYU0 余談ながら、「ペナンガラン」は「イブラリン」と言う名前で日本では紹介されたこともあるそうです 胃ぶらりんと覚えると早いかもしれません(???) 次世代ーズの人乙でしたの 恵方巻と言えばエッチな食べ方だよね(??) >>559 >東区の高校も割と実害あるやつが徘徊してるな!? 中央高校ほど都市伝説の出没頻度高くないにしても、たまにこういうの出たりはしそう >高校の生徒を名乗る侵入者がいても一発で分かるというね 当人曰く「事務員や用務員とかは覚えきれてないからまだ穴がある」との事 そこまで覚えるのは流石に大変じゃねぇかな…… http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1495934148/563
564: 次世代ーズ ◆John//PW6. [sage] 2022/02/04(金) 00:51:12.16 ID:i7S41P6Po >>548-550 「簡単なご返答」 へのクロス ●内容 ・「狐」本戦参加組からの返答を受けて、早渡の会話 ・「先生」、鬼灯と早渡の会話 ・そういや早渡が持ち込んだ大き目のフルーツロールケーキはどうなった!? http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1495934148/564
565: 次世代ーズ 「早渡、返答を受けて」 1/5 ◆John//PW6. [sage] 2022/02/04(金) 00:52:08.12 ID:i7S41P6Po 診療所のトイレを借りて、顔を洗った 少しだけすっきりした、気がする 思えば色々話してしまった いやでももう後には引けない いずれやるべきことだったから 鏡越しに自分の顔を睨む 思った以上に顔に出てるな、俺 トイレから出た後、大きめの蜘蛛の姿が見えた、気がする それも割と大きめのやつだ 診療所にも出るんだな いや見間違いかも、なんかそれっぽい影だっただけかもしれない (脩寿、知ってる? 蜘蛛はね――) 何故このタイミングで思い出すのか 昔々、空七に言われた台詞だ (――知恵の神様なんだよ。だから、虐めちゃダメだよ) 思わず溜息が漏れる 空七。お前、一体どこで何やってんだよ 事と次第によっては――いや、今は考えるな 俺はほぼ無意識に 蜘蛛の幻影が見えた場所に、軽く頭を下げていた 部屋へ戻る途中、「先生」とあと一人の方――「通り悪魔」の御仁と「先生」に呼ばれていたので、ほぼ間違いないかもしれない――の声を聞いた まだ話し中のようだ、部屋へ戻ろう http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1495934148/565
566: 次世代ーズ 「早渡、返答を受けて」 2/5 ◆John//PW6. [sage] 2022/02/04(金) 00:52:45.42 ID:i7S41P6Po 「さて、と。俺達が「狐」の配下も全員殺そうとしているか、だけど」 部屋に戻り、花房君が再び音頭を取った 前々からうっすら感じていたが、花房君はこの手の進行が得意なようだ 全員が色々と教えてくれ、助言をくれた 現時点で「狐」の手勢に加わった者は魅了の被害者、基本的に殺さずの方針を取るが それでも全員を生かしたままにするのは難しいであろうこと それ故に、恐らく「狐」の手勢との交戦は熾烈を極める 手勢との会話は困難、会話できるとすれば「組織」に身柄を押さえられる前だということ 「なるたけ、九割殺しで抑える」 「それ本当に抑えてる?大丈夫?うっかりもう一割いかない?」 「そこまで貧弱なら、元から話ほとんど聞き出せねえだろ」 「……遥には後でよく言い聞かせとく」 「あ?」 日景からそんな物騒な返答が飛び出し、思わず突っ込んでしまった 黙って話を聞くつもりだったが、なんというか日景はちょっとみんなともどこか少しズレてるっぽいな いや、これはあくまで俺の感想だ。わざわざ口に出すつもりはない しかしなんか今度は日景と灰人先輩がバチバチし始めたんだけど? 何? 日景は一体何処にどんだけ地雷もってんの? ちょっと怖いんだけど 続いて花房君は(日景と灰人先輩の睨み合いを流すように)みんなの所属組織が空七の情報を握っているか、全員に確認した おおむねどの勢力も、空七が「狐」に加わってるかどうかの情報を持ち合わせていなかった ……ちょっと先行きが不安になるな。そもそも空七のAN-Pがアレだとしたら、絶対に他勢力の注意を引くはずだ 「気になるようだったら、「先生」と鬼灯さんにも聞いとくといいよ。「先生」なら「薔薇十字団」からの情報知ってる筈だから」 「オーケー、お二人が戻ったら確認してみるよ」 花房君からありがたい提案だ だが、花房君の厚意を無下にするつもりじゃないけど、他の勢力も情報を握ってないなら 恐らく「先生」や鬼灯さんも知らない可能性がある てか、あの人は鬼灯さんで間違いないらしい。後で本人に直接尋ねてみよう そうしてると、憐ちゃんの視線を感じた 見れば少しだけ顔を上げてこちらを見ている、気がする いや、憐ちゃんの前髪の所為で実際にこっちを見ているのか分からないけど、口元が何か言いたそうな感じするぞ? 「さっきの話だけどよ」 憐ちゃんに声を掛けようとした寸前で、日景に話し掛けられた 「そもそも、魅了が解けたからっつって。手駒がお前に協力するかは何とも言えねえ 欲しい答えが返ってくるなんて期待はしない方がいいんじゃねえか」 「そこは理解してる。めぼしい情報が得られたら御の字くらいで考えてるよ」 「よし、決まりだな。こちらとしても可能な限り協力はする でもみんなからも話が何度も出てるように、九宮空七が加わってるかを聞き出すこと自体が難しいと見ている それでもいいなら手を貸すよ。あまり期待はするなよ?」 「分かった、協力に感謝するよ。ありがとう」 日景と俺のやり取りを聞いて、花房君がいい感じでまとめてくれた 俺からお礼の後で、具体的なプランについて話した @「狐」の配下を確保したタイミングで俺を呼び出してもらい、俺が間に合えば配下の奴に直接空七の参加如何を聞き出す 俺の本心としてはこっちで行きたいが、何度も話が出たように難しいのは承知だ A俺が間に合わない場合、俺に代わってみんなのうち誰かが「狐」の配下に空七の参加について尋問する そして現場が落ち着いたタイミングで、改めて俺に情報を共有する こちらは次点だが、現実的にはこちらで落ち着きそうだ。だがこちらにしても困難な頼みであるのには変わりない 「ま。答えがあったら儲けもん、程度で考えとけ」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1495934148/566
567: 次世代ーズ 「早渡、返答を受けて」 3/5 ◆John//PW6. [sage] 2022/02/04(金) 00:55:17.02 ID:i7S41P6Po ● 「うん? “塩の柱にする光を放つ”契約者? 迷い子の少年の幼馴染か。すまんな、そんな話は聞いていないね」 「そう、ですか」 「少なくとも『薔薇十字団』では掴んでおらんね。あの後も調べてもらってはいたんだが、今に至るまでクリスからもそういう話は入っておらん」 しばらくして「先生」と鬼灯さんが戻って来たので、早速俺はお二人に尋ねてみた 「先生」は以前俺と会ったときから、改めて状況の確認を取ってくれていたらしい クリス、とは「先生」のお知り合いだろうか? 「薔薇十字団」――恐らくヨーロッパの勢力かもしれないが詳細は不明だ――でも空七の加担は不明だという 「俺も長いこと『狐』を追ってるが。そんな奴が加わってるって話は耳にしてないな」 「ん、んー。そも、それほどの契約者が『狐』に加わってるなら、どの勢力も真っ先に警戒するであろ?」 「だが。そいつが仮に『狐』に抱きこまれたとしたら、時期は三年前。だったな? 坊主」 「はい、可能性としてはその時期です」 鬼灯さん、そう呼ばれた方は 煙管を燻らせながら思案気の表情で空を見ていた 「そんな殺人光線ぶっ放せる奴を抱き込んでんなら、『狐』にとってもとっときの隠し玉だ。今でも隠匿してる可能性はあるんじゃ無えか?」 「んー、切り札としてはあり得るだろうが、あまりそういう可能性は考えたくないね」 「それも『狐』を潰しちまえば、自ずから明らかになるだろ」 鬼灯さんの仰る通りだ 結局は「狐」さえ仕留めれば、空七が「狐」に加わってるかどうかははっきりする それで もし、空七が 「狐」に加わっていなかった場合は? 魅了ではなく、自らの意志でアレをやったのだとしたら? 俺は 俺は、「先生」と鬼灯さんに頭を下げた http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1495934148/567
568: 次世代ーズ 「早渡、返答を受けて」 4/5 ◆John//PW6. [sage] 2022/02/04(金) 00:56:58.63 ID:i7S41P6Po ● 「じゃ、早渡君が買ってきたロールケーキ、全員食べてね」 「俺は甘いの苦手だ」 「とにかく食べて。この量だと全員で食べないと減らないし、残りが『先生』の冷蔵庫行きになるにしても、減らさないと」 「私は構わんよ」 悪い! 広瀬(優)ちゃん! 彼女が全員に声を掛けて、俺が持ち込んだロールケーキを銘々に押し付けていた 俺が買ったのは、南区のケーキ屋で売っていた、やたら大きいと有名なフルーツロールケーキだ 大きいと評判のフルーツロールで、味は良いがお値段も中々良い感じに張っちゃう一品 そこそこの人数が集まるって聞いてたから良かれと思って買ってきたんだが あんなヘビーな話の後だ、持ち込んだ俺の想像力不足がとっても痛い 日景は憐ちゃんの様子を気にしてたようで傍にいた 俺も憐ちゃんが気になるが、今は日景に任せよう ちら、と横目で角田の人をうかがうと 相変わらず俺が渡したバインダーをめくりながら深刻そうな面持ちで携帯を弄っていた その横にいる紅ちゃんは角田の人の顔色をうかがうように、一緒にバインダーを眺めているようだ ちなみに紅ちゃんの手元にはロールケーキの三分の一、いや半分近い量が皿に盛られている 大丈夫、紅ちゃん? 胸焼けしない? いざとなったら角田の人の口に詰め込んでくれよ? 「で、坊主。話ってのは」 俺は今、鬼灯さんを前にしている 一応場の空気もいささか緩んだ頃合いだ そう判断して、先ほどから気になっていたことを確認しようとした 「あはい、あの――不躾ですいません。鬼灯さんは、あの“鬼灯先生”でしょうか?」 「あの“鬼灯”てのは、どの鬼灯だい? この世に鬼灯を名乗る奴ァ腐るほど居るが」 鬼灯さんは優雅な手つきで煙管を弄びながら、そんなことを言う むむむ、この雰囲気といい応じ方といい、恐らくドンピシャかもしれない そうだな、ここはひとつ―― 「俺の言う“鬼灯先生”は一人だけです 佐渡相川の『闇市』では鬼灯さんが来たと知れただけで、市中がお祭り騒ぎになって 鬼や人の子が集まって来ては鬼灯さんに遊んでもらうんだと構って貰えるまで決して離さず 沼垂の花街に足を運べば、その三味線の音色を聞きたいと誰も彼も自分の店へと引き込もうとする それに極め付けは鍾恩屋の太夫さん、絶ッ対にお客には表情を見せないって有名な巻田さんから逆指名され お会いしたらお会いしたで傍目からも分かるほど巻田さんの色白の顔は燃え上がるように一瞬で真っ赤になったそうじゃないですか こんな武勇伝があるのはこの世広しと言えど貴方だけですよ、“地唄師匠”の鬼灯先生」 「な――ンで坊主が色街の話を知ってンだ」 「なんなら、まだ挙げましょうか? 鬼灯先生の武勇伝」 「分かった分かった、俺ァお前さんの謂う鬼灯だろうさ。だが此処では“先生”は止めな」 「承知しました、鬼灯さん」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1495934148/568
569: 次世代ーズ 「早渡、返答を受けて」 5/5 ◆John//PW6. [sage] 2022/02/04(金) 00:58:30.14 ID:i7S41P6Po 参ったと言わんばかりで俺を片手で制してきたのは、やはりあの鬼灯さんだったらしい まさか学校町でお会いすることになるなんて、思ってもなかったぜ 「坊主、まだ名前聞いちゃいなかったな」 「あ、自己紹介がまだでしたね 今年の三月までは『北辰勾玉 庵屋』で厄介になってました、早渡脩寿と申します 今年の四月から学校町に越してきて、南区商業に通ってるんですけど」 「成程、合点がいった。お前が“七つ星のコトブキ”で、“かんのぬえ”だな?」 「――っッッ!?!? な、なんでそれを!?」 思わず周囲を見回す が、幸いなのか誰も聞いてなかった様子だ、多分 見れば広瀬(晃)ちゃんのところに若干名集まってる様子だ 俺の携帯か? 角田の人から再び広瀬(晃)ちゃんに返された俺の携帯か? だが今はそれどころじゃない!! 「飛騨高山で『悪魔』とやり合ったんだろ? 界隈じゃあ有名な話だ それに穂張の若柘榴役とも仲良くなったって言うじゃねえか。で、いつ嫁に獲るんだ?」 「違うッ! 違いますッ!! 高山のアレはともかく、穂張の件は完ッッ全に誤解です!! どうか、内密にっっ!!」 全部バレてるっ!! 全部バレてやがるっ!! この様子だと息巻いて「天使」とガチったところを瞬殺された話とかも知ってるに違いないっ!! 鬼灯さんは煙管を弄びながらくつくつと笑っている あっ! も、も、も、もしかして揶揄われた!? もしやさっきの仕返しか!? 「そんで、コトブキ。脇本の旦那は元気かい?」 「へ? あっ! え、お、親父殿っすか? 元気ですよ、ピンピンしてますけど」 「旦那には昔少しばかり世話になってな、旨い酒をよく知ってる。昔話を聞いたりするか?」 「あの、いえ。親父殿はあんまり昔の話をしたがらないし、訊いてもとぼけちゃうんで」 「そうかい、その様子じゃ先代団三郎の前で上覧試合やった話も知らねえだろうな」 「えっ? えっ?? ちょっ、い、何時!? いつの話ですか!?」 「明治だか大正だか。まあアレだ、お前さんが成人した暁にでも聞けるだろ。楽しみにとっとけ」 「えっ!? えっ!!??」 鬼灯さん、親父殿の過去を知ってるのか!? うわっ聞きたい! 本心を言えば今直ぐ聞きたい!! てか俺の「七つ星」時代の恥ずかしい話も知ってる可能性高い!! どうしよ俺!! 落ち着け俺!! そう、そうだ。空七だ 落ち着け、今は混乱している場合じゃない。落ち着け、俺 「坊主が気負うことは無えだろ」 鬼灯さんは、まるでこれまでもそうしていたかのように煙管を燻らせていた 少しばかり――空気が張り詰めた、気がした 「柳は緑、花は紅。のさばる者は何れ滅ぶ。これが浮世の理って奴だ」 鬼灯さんの言葉はどこか楽しげで しかし、確かに刃の切っ先じみた冷たさが滲んでいた □■□ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1495934148/569
570: 次世代ーズ ◆John//PW6. [sage] 2022/02/04(金) 01:01:13.48 ID:i7S41P6Po 【補足】 ・フルーツロールケーキ 早渡が学校町南区のケーキ屋で買ったという中々結構なサイズのフルーツ入りロールケーキ 評判になるほど美味らしいが、その分値段も張る そうです、前スレ 935 の回収です ・佐渡相川の『闇市』 団三郎の本拠。恐らく此処の闇市は常人には知覚できない半異界に存在する 「闇市」を束ねる「広商連」は特に三つの勢力に大別することができ、日本三名狸伝説にあやかった名を持つ。団三郎はその一つ ・沼垂の花街 御存じ色街、実在の地域にオーバーラップするようにして異界内に位置する 人妖の別なくいろんなおねえさんがいます ・鍾恩屋の巻田さん 高級遊郭、鍾恩屋 そこに籍を置く、太夫と呼ばれる花魁のおねえさん 「雪女」の血筋らしく、その美貌を一目見た男性は一瞬で心奪われるという 彼女は「地唄師匠の鬼灯先生」の噂を聞き、さらにはその三味線の音に心を奪われ 是非ともお会いしたいと方々に無理を言って、遂には鬼灯さんを逆指名することに成功する ところがいざ鬼灯さんと対面するとお顔が真っ赤になってしまったらしく、その後どうなったかは話が伝わっていない ある筋によると、巻田さんと鬼灯さんのやり取りを垣間見た鍾恩屋の女将さんも顔面が真っ赤になってしまったらしい ・北辰勾玉 庵屋 早渡が世話になった場所、「団三郎」勢力圏内にある 実在化した伝承存在や結界に関する保守サービスの実施や、護衛の業務等を請け負っている 「脇本の旦那」こと「親父殿」はここの長、詳細な年齢はとぼけ通しているが、戦国‐江戸時代の生まれなことは確からしい ・七つ星のコトブキ 早渡は「闇市」内で大体こう呼ばれる “かんのぬえ”は用心棒(バウンサー)稼業時の名乗りで、「コトブキ=かんのぬえ」という事実は「七つ星」以外の周囲には伏せられていた 鬼灯さんには当代団三郎が酒の席でうっかりバラしちゃったのかもしれない ・飛騨高山のアレ 早渡の恥ずかしい過去。詳細は多分語られないかもしれないし、ちょっとは語られれるかもしれない ・穂張の件 穂張神社という特殊なお勤めをおこなっている神社には多数の娘さんがいるが そこの美人姉妹と仲良くなったのが(主に姉の吹聴により)、なんか話が大きくなった 穂張神社や柘榴役についてはそのうち単発で出るかもしれない……「次世代ーズ」の気力があれば…… ・上覧試合 先代団三郎の御前で行われた上覧試合 団三郎圏内の強豪が自慢の力と技を先代の前で披露したそうです 今より(若干)若い和装の親父殿(刀)は、洋装の紳士(糸と毒針)とかなり派手な立ち回りを演じたらしいが、この話は本編では出ないかもしれない この上覧試合、もしかすると当時の獄門寺家や将門様ゆかりの方々も関わってるかもしれない 花子さんの人に土下座 orz これで許可頂いた部分については大体言及できたか!? と思います 憐氏の突っ込みについては此処ではあまり触れずにでいきました http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1495934148/570
571: 他所事と同時進行してた花子さんとかの人 ◆7JHcQOyXBMim [sage] 2022/02/04(金) 01:39:27.10 ID:ApD3L2JW0 乙でしたー 蜘蛛は知恵の神様。そう、そんな一面もあるね(某トリックスターからは視線を逸らす) かなえなら……それだけの量いける、な……!(なおカロリー) そして鬼灯何やってんの?お前結婚前も人間社会で似たような事やったよな??っつかかつての結婚相手との出会いそういう感じの場所だったよな?? 早渡君の携帯の中身……丸裸、だろうな…… >憐氏の突っ込みについては此処ではあまり触れずにでいきました はぁいですよ 後日、お返事ネタっぽいの書けたらいいねの心意気で行きます http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1495934148/571
572: さて、と投下しようとする花子さんとかの人 ◆7JHcQOyXBMim [sage] 2022/02/04(金) 01:42:17.12 ID:ApD3L2JW0 ■いまからとうかするもののおおざっぱな時間軸 「死毒より未来生きる者へ」(wiki参照)の後から「動き出した歯車は止められない」(wiki参照)の間辺り ハ_ハ ('(゚∀゚∩ なんかきゅうにおもいついたんだってさ! ヽ 〈 そこまでだいじなしーんじゃないいきぬきだよ! ヽヽ_) http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1495934148/572
573: 狂犬忠犬番犬猛犬 ◆7JHcQOyXBMim [sage] 2022/02/04(金) 01:43:40.06 ID:ApD3L2JW0 荒神 憐。 中央高校の現狂犬たる日景 遥のお気に入り。 憐の事を、そのように認識している不良はちらほらといる。 実際、遥が大切な友人達の中でも殊更憐を気にかけているのは事実である。 それこそ、ナチュラルホモ疑惑をかけられるレベルで気にかけているし大切にしている。 動かしようのないその事実は、遥自身が一切合切隠そうとしない為に他人にまで認識されているのである。 憐にとってはいい迷惑であろうが、憐の方も昔からそうだったために変に慣れてしまっていてほとんど怒らない。 いつもへらへらとした軽い笑みを浮かべていて、体格に恵まれた遥とは正反対に小柄で細い体。 彼らがどのような縁で、絆で、結び付けられているのか。それを知らない部外者からは、遥が憐を宝物のように扱う理由もわからない。 だからか、勘違いする輩も存在する。 憐が遥の太鼓持ちだ、とか。虎の威を借る狐だ、とか。日景 遥の「コレ」だとか。 彼らの普段の様子を見ていればそうではないと(よほど頓珍漢でもないかぎり)わかる事であろうが、中途半端な噂で勘違いする者もいる、と言う事だ。 「なぁ、憐。一緒に帰r「はーい、はるっちは今日はバイトあるし俺っちは教会のお手伝いあるから帰り道反対っすからねー。まっすぐバイト行かなきゃダメっすよー」ちっくしょう!!」 いつも通りのやりとりをして、学校の前で遥と分かれる憐。 項垂れる遥に神子の一撃が入ったのは憐が背を向けてからだったのは、神子が憐に気を使ったのか、単なるタイミングの問題か。 他の、いつもつるんでいる幼馴染達も今日は各々用事があるようで憐と帰る方向が同じ者がいない。 一人で教会に向かって歩くその姿はあまりにも無防備で無警戒に見える。 ――あれを痛めつけでもすれば、日景 遥も慌てるだろう。 ――男にして小柄で顔立ちも可愛らしいあれが本当に男かどうか、脱がせて確認でもしてやろうか。 ――きっと、とっくに「可愛がられて」でもいるだろう。 身勝手な、邪な、邪悪な思考でもってそれらは憐の後を付け始めた。 憐は気づいているのかいないのか。どちらにせよ、ついてくるそれらを気にする様子なく歩いていっている。 流石に、それらとて人目のある場所で絡みに向かう度胸はない。そんなことをして速攻遥にバレる危険を犯すほどの愚者でもない。愚者に変わりはないが、愚者にもレベルがあるのだ。 住宅街を進んでいき、あまり、人目のない道へ。 あと少し、あと少し………… 「……あ、カイザー司祭様。お買い物帰りっすー?」 「おや、憐。いえ、そうではないのですが……」 …………! 憐が、知り合いらしい司祭に話しかけにいった事でそれらは動きを止め、警戒態勢に入った。 東区にある教会の司祭……の、穏やかで人当たりがいい方だ。 大きな段ボール箱を抱えるように持っている。どこぞからおすそ分けでも貰ったのかもしれない。 「俺っちが持ちましょうかー?」 「……あなたが持つには、少しばかり重たいかと。野菜がたくさん詰まってますので」 「むぅ……俺っち、そこまで非力じゃないっすよー?」 二人並んで、教会への道を歩いていく。 ……穏やかな司祭は両手がふさがっている。そもそも、背丈こそあるが荒事に慣れているような見目はしていない。 一緒に、襲ってしまえばいいだろう。 巻き込むようにしてしまえば、憐に対しても大層嫌がらせになるだろう。 今度こそ、それらは二人相手に距離を詰めようとして。 ひゅう、と。 あまりにも季節外れの、冷たい、冷たい風が、吹いた。 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1495934148/573
574: 狂犬忠犬番犬猛犬 ◆7JHcQOyXBMim [sage] 2022/02/04(金) 01:48:54.79 ID:ApD3L2JW0 「ただいま戻りました」 「こんにちはー、いつものお手伝い来ましたー」 カイザーと憐の声が聞こえて、教会の講堂で一人考え事をしていたジェルトヴァは顔を上げた。 確か、カイザーは北区の方に用事があると出かけていたはずだったが、帰り道で憐と合流したか。 そちらへと、視線を向けて。憐が、重たげに箱を抱えているのに気づいて、素早く駆け寄っていく。 「重たかっただろう。大丈夫か」 「いえ、大丈夫っすー」 「……すみません。こちらから手を放すわけにはいかなかったもので」 申し訳なさそうなカイザーの声に、仕方ない、とジェルトヴァは判断した。 何故なら、カイザーがメルセデスの司祭服の襟首をがっちりと掴んで、決して離さぬ体勢だったからだ。 猫の子のように掴まれて、メルセデスは不満げな表情を浮かべている。 ……それでもその手を振り払っていないのは、結局はメルセデスがカイザーに頭が上がらぬのが原因だろう。 悪魔であるが故に、殊更、「契約」と言うものには強く縛られるのだ。 「…………では、メルセデス。少々、お部屋で話が」 「別に、お前らを護っただけだろうが。第一、お前らが絡まれた方が後々めんどくせぇだろ」 「一般の方を氷漬けにしようとしてはなりません」 ……やらかしかけたのは、あの悪魔は。 半ば引きずられていくように奥へと連れていかれるメルセデスを見送り、ジェルトヴァはため息をついた。 「…………お前は、大丈夫か?」 「?俺っちは問題ないっすよー?怖い人達は、メルセデス司祭が何とかしてくれたっすしー」 「…………あの悪魔は気まぐれな面もあるから、気を付けるようにな」 「はーい。でもまぁ、カイザー司祭に関する事はあの人……人?悪魔、正直っすから。そこは信用してるっす」 へらり、と憐はいつも通りの笑みを浮かべる。 その笑みに、憐の母親に似た物を感じながらジェルトヴァは憐が抱えていた段ボールを受け取った。 キッチンまで運ぶべきだろう。 「量が量みたいっすし、収納お手伝いしますねー?」 「あぁ、すまないが、頼んだ」 ぱたぱたと、自分と並んでキッチンへと向かう母親似の小柄な姿を見て。 あまり荒事に巻き込みたくないし巻き込むべきではない、と……あまり、憐の母親たるフェリシテと重ねすぎてもいけないと己を戒めながらも、ジェルトヴァはそう、考えていた。 「――――あれは、そんな可愛らしいもんじゃねぇだろうに」 「メルセデス。話を聞いていませんでしたね?」 「お前が堕天したら聞いてやる」 「お断りします」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1495934148/574
575: 狂犬忠犬番犬猛犬 ◆7JHcQOyXBMim [sage] 2022/02/04(金) 01:50:01.39 ID:ApD3L2JW0 狂犬、忠犬、番犬、猛犬。 見た目じゃ誰も、わからない。 Red Cape to be … ? http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1495934148/575
576: ◆John//PW6. [sage] 2022/02/04(金) 02:44:41.46 ID:i7S41P6Po >>571 乙ありです > かなえなら……それだけの量いける、な……!(なおカロリー) 紅さん……ごめんね…… > 早渡君の携帯の中身……丸裸、だろうな…… これはちょっとした小ネタを行きたいですねー >>572-575 投下お疲れ様でした 今回の襲撃者、非契約者だったか……命知らずな さて 憐君とメルセデス氏の意味深長なやり取りは 戦技披露会(「足音、足音?」)にもありましたが、これは最後の最後まで目が離せんな > 「メルセデス。話を聞いていませんでしたね?」 > 「お前が堕天したら聞いてやる」 > 「お断りします」 もうこのやり取りが実になんというか http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1495934148/576
577: 雪かきやってもやってもまた次が来る花子さんとかの人 ◆7JHcQOyXBMim [sage] 2022/02/04(金) 10:06:06.83 ID:ApD3L2JW0 >>576 >紅さん……ごめんね……紅さん……ごめんね…… 普段からそれくらい食べてるし大丈夫じゃない?(酷) >これはちょっとした小ネタを行きたいですねー かわいそう(暖かい眼差し) >憐君とメルセデス氏の意味深長なやり取りは あ、ごめん、最後の会話はカイザーとメルセデスの会話ですね メルセデスが「――――あれは、そんな可愛らしいもんじゃねぇだろうに」と言った「あれ」は誰の事なんだろうね http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1495934148/577
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