【オリジナル】男「没落貴族ショタ奴隷を買ったwwww」 (655レス)
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(1): ◆OfJ9ogrNko 2013/12/18(水)00:30 ID:+YyZKnXG0(1/18) AAS
・ 1 8 禁 で す (高校生も駄目だよ★)
・地の文ありです
・固有名詞ありです
・男×ショタです

駄目そうな人は気をつけてください

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2: ◆OfJ9ogrNko 2013/12/18(水)00:33 ID:+YyZKnXG0(2/18) AAS
 法整備されて間もないスカイカーから、祖父は自慢げに降り立っている。
 タカシもそれに倣う様にして降り立ち、それから軽い眩暈を振り払うかのようにぎゅっと硬く目を瞑った。
「タカシ」
「はい」
 呼ばれて慌てて祖父の後に続けば、そこはもう異次元への入り口とも呼べそうな光景が広がっている。
 と言っても妙にメカメカしいだとか、近未来的であるとか言うわけではない。
 逆だ。妙に古めかしいのだ。小物ひとつをとってもそう。大昔の日本を髣髴とさせるその場所は、
その『大昔』を生きたことがないタカシにとっては異次元と呼んでも差し支えはないだろう。
「なにをしている」
 あんぐりと口を広げていたタカシは、その呼びかけにハッとなって再び祖父に追いつくべく小走りをした。
省11
3: ◆OfJ9ogrNko 2013/12/18(水)00:36 ID:+YyZKnXG0(3/18) AAS
「どうしたんだね」
 タカシの一メートルほど先を歩む祖父に「いいえ」と返事をする。
 御婦人たちを少々馬鹿にしていたタカシだが、実のところ花街を訪れた経験は数えるほどしかなく、
今回の来訪も数年ぶりのこととなる。彼女たちのように緊張こそしてはいなかったが、
なんとなく浮いているような気がして、視線が泳ぐのは止めようがなかったのだ。
 久しぶりに訪れたこの街は、記憶にある場所とは随分と様相が異なっており見るもの全てが新鮮に写る。
 まるで街全体がお祭りだ。性質上、風紀を乱すと批判も多いが、
花街の周辺地域が潤った経済状況であるのも、このテーマパークさながらの場所があってこそのものだろう。
「母さん卒倒するだろうなぁ……」
 本家に住まう鬱陶しいほどに過保護な母を思い浮かべ、タカシは苦笑した。
省5
4: ◆OfJ9ogrNko 2013/12/18(水)00:38 ID:+YyZKnXG0(4/18) AAS
「気になるか?」
「いいえ、大丈夫です」
「そうか?」
 祖父は怪訝な顔をすぐさま引っ込めて、慣れた様子で大通りを進んで行った。
 カラカラと音が鳴る。祖父の足元の下駄と言う履物が奏でる音だ。
 彼の服装は着物、足元は下駄と言う、近頃流行している和装姿であった。
 大昔の日本でよく身につけられていたらしいそれは、近頃日本ではブームのようで、
 老いも若いもこぞって着物や下駄を好んでいた。タカシはと言えば、一度だけ着てみたものの、
あの動きづらさに辟易し結局シャツにスーツと言う何の変哲もない服装に落ち着いている。
 タカシは依然鳴り続ける小気味のいい音を耳にしながら、
省11
5: ◆OfJ9ogrNko 2013/12/18(水)00:40 ID:+YyZKnXG0(5/18) AAS
「ついたぞ、ここだ」
「はぁ……」
 タカシは気のない返事をしながらも、大きな興味を示しながらその店を見上げた。
 ――まるで寺だ。
 第一印象はそれだった。
 と言うよりも、仏堂そのものを模したような建物で、本来ならば、
 寺の内部へと続くのであろう入り口には格子が儲けられ、そこに美しい老若男女が
誘うような眼差しでタカシを見つめつつ座していた。
 数百年前ならば『罰当たりな』と顔を顰める者もいたのだろうが、今は時代も時代、
車が空を飛びアンドロイドが人間と区別がつかぬような顔をしているとなれば、
省8
6: ◆OfJ9ogrNko 2013/12/18(水)00:44 ID:+YyZKnXG0(6/18) AAS
「これはこれは」
 支配人の男は、手もみをしながら祖父へと近づくと恭しく頭を垂れた。
 蝶ネクタイが巻かれた首元から、バーコードが認められ、
なるほど、彼はどうやらアンドロイドのようだとタカシ納得をした。
 なんとなく腕の動きが不自然なのはその為だろう。自社製品には遠く及ばないなというのが感想であった。
 祖父はそれを気にした風でもなく「やあ」と言い、それから「いつものを」と短く指示を出す。
「どうぞ、お座りになってお待ち下さい」
 アンドロイドに言われ、タカシはビロード張りのソファへと祖父とともに腰掛けた。
「痛……ッ」
 尻をそこに落ち着けた瞬間だ、前頭部を鈍い痛みが駆け抜けたのは。
省16
7: ◆OfJ9ogrNko 2013/12/18(水)00:54 ID:+YyZKnXG0(7/18) AAS
「お待たせしました」
 支配人のアンドロイドに引き連れられてきたのは二体のコンパニオン型のアンドロイドで、
彼女たちはやけに上品な仕草で二人を二階へと誘った。
「楽しんでいってくださいましね」
 妖艶に微笑んだところで所詮アンドロイドだ。
 妙に白けた気分になったタカシであったが、大人しく二階へと続く階段を上って行く。 
「薄暗いな」
 階段は木製で、足によく馴染む絨毯が敷かれていた。
 その感触に気づいたのも数段上ったあとのことで、つまりそんなことにも気づけぬほどに
階段は薄暗く、注意の殆どはそちらに持って行かれていたのである。
省12
8: ◆OfJ9ogrNko 2013/12/18(水)01:04 ID:+YyZKnXG0(8/18) AAS
 ぞくぞくと人が集まり、しかし互いに声を掛けぬまま各々がソファや椅子へと腰掛け始める。
 所謂一等席は、ソファのようだが、タカシは別に椅子でもよかったのに、と考えた。
 深く沈み込むそれに、完全に体を預けながらしかしタカシは欠伸を噛み[ピーーー]ために唇を噛む。
「……大丈夫か?」
「平気ですよ。少し眠いだけです」
 欠伸ひとつについてあれこれと言われては敵わない――、全く面倒だ、と思いつつ、
キリリと痛む頭をひと撫でして微笑んでやる。
「ならいいが……」
「大丈夫です。それよりお爺様、」
 遅れてやってきた二体のコンパニオンが、どうしたらいいのか、と言う顔でタカシを見ていた。
省16
9: ◆OfJ9ogrNko 2013/12/18(水)01:08 ID:+YyZKnXG0(9/18) AAS
『紳士淑女の皆様、ようこそお越しくださいました』
 袖から出てきたスーツ姿にシルクハットの男は、
慣れた様子でオーバーリアクションを取りながら挨拶をはじめた。
 挨拶は説明に変わり、いわく、ここは競売場であるとのことだった。
 店に出されている男娼や娼婦となにが異なるのかと言えば、『ランク』であるらしい。
 今舞台に並ぶ彼らは『初物』で、なおかつ『出自がよろしい』のが売りのようだった。
 みな没落貴族などから売り払われてきた子女であり、
なるほど、タカシが見たことがある顔がちらほらいるのも納得がいく。
 国が変わり政治が変わり、突然制度が革められ、お家取り潰しとなり突如として貧しくなった元貴族は少なくない。
 国は変わった。輸出入に対する鎖国が解かれ、飛行機の輸入なども盛んになり、富める者はますます富んだが、
省10
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(1): VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2013/12/18(水)01:08 ID:C8OnaKZL0(1) AAS
みて●るよ
11: ◆OfJ9ogrNko 2013/12/18(水)01:10 ID:+YyZKnXG0(10/18) AAS
『お次にご紹介するのは……』
 明るい声音で笑顔のまま言う男に反して、商品たちの顔はみな暗い。
 人生を諦めたような無表情の者、漁港に引き上げられた魚のような目をした者、赤く泣きはらした顔の者――、
誰一人幸せそうな者は居なかった。これから紳士の皮を被ったヒヒジイどもに手篭めにされるのだ、
当然と言えば当然であろう。
 ましてや相手はかつては自分たちが見下してきた庄屋などの労働階級の者たちだ。
 その感情は筆舌に尽くしがたいものに違いない。
 彼らの目には、きっと年若いタカシもその『ヒヒジイ』に映っているのだろう、
時折目が合う彼らのうちの何人かはひどく反抗的な目でタカシをにらみ返していた。
 ――これは思いのほか面白そうだ。
省13
12: ◆OfJ9ogrNko 2013/12/18(水)01:12 ID:+YyZKnXG0(11/18) AAS
「あの首輪の少女が愛らしい」
 祖父の声にオペラグラスを一旦外し、彼の視線の先を再びレンズ越しに見る。
 華やかな顔をしているが、タカシの好みではない。派手すぎるのだ。
「そうですか?」
 祖父の言葉で気づいたが、時折首輪をした者が居る。
 もしかしたら抵抗の激しい人間にはそのような措置をとっているのかもしれない。
 オペラグラスをめぐらせれば、ざっと1/4ほどの商品の首が繋がれている。
 なにも身につけてない者よりも、首輪つきが気になるのは、おそらくタカシの悪い癖だ。
 抵抗しない人形よりも、うるさく喚く警戒心の強い猫の方が断然そそられる。
 そう、今まさに舞台の端で激しく抵抗をしている彼のような――。
省9
13: ◆OfJ9ogrNko 2013/12/18(水)01:15 ID:+YyZKnXG0(12/18) AAS
 意外にも少年に入札をしたのは四、五名で、彼らはタカシの敵と呼ぶほどの存在ではなかった。
 歪んだ顔の所為か、それとも擦り傷だらけの体の所為か、みな彼のことは差ほど『趣味ではない』ようだった。
「こちらが御落札の御品でござます」
 アンドロイドの手によって、空気穴のある本皮製のトランクはタカシに引き渡された。
 一応服は着ているが、簡素なものであると付け加えられ、『生もの』であるから長時間の放置は――、
つまり未開封のまま部屋の放っておくのは望ましくない、という当然の説明がなされた。
 店の前で祖父に別れを告げ、馬車に乗って家路を急ぐ。
 スカイカーは大層便利であったが、趣がなく、タカシはあまり好きでなかったのだ。
 御者も馬も当然のようにタカシ自身のものであり、長年の付き合いにある彼らはタカシの足として
どこへでもついてきてくれた。勿論、御者がタカシの行動に口出しをするはずもない。
省10
14: ◆OfJ9ogrNko 2013/12/18(水)01:18 ID:+YyZKnXG0(13/18) AAS
 トランクのダイヤルを回し、そして蓋をそっと開け放つ。
 体を胎児のように丸めていた少年は、まず室内の僅かな光りにでさえ眩しそうに目を眇め、
それからタカシを見つけると、ひどくきつい眼差しで睨んできた。
 手足は枷で繋がれている。両手は両手で同士で足は別――、それならばよかったが、
 彼はその全てを体の真ん中辺りで繋がれていて、
どう足掻いても脱走などできないようないでたちでそこに納まっていた。
「やあ」
 タカシが声を掛ければ、しかし少年はうーうーと唸る。ボールギャグとはなんと味気ない風景だ。
 タカシは近くのデスクにまで歩いていくと、その引き出しに収められたはさみを持って帰ってきた。
 刃物を見て、一瞬怯える少年が可愛かった。
省10
15: ◆OfJ9ogrNko 2013/12/18(水)01:19 ID:+YyZKnXG0(14/18) AAS
「名前は?」
 会場で名は叫ばれていたが、しかし落札に夢中で彼のプロフィールなど聞き逃していた。
「……話すことはない」
 勝気な目がタカシを見上げ、数十秒の時間を開けてそう言った。
「いいや、話してもらうよ。私は君を買った。私は君の主人だ」
「俺は買われた覚えなんてないよ! ジンケンを無視するっておかしいと思わない!?」
 床に転がったままの姿勢で、首だけ持ち上げ言う姿が滑稽だった。
 くすくすと笑ってやれば、少年は「なにがおかしいんだよ!」と吼える。
 そうだ、これでいい。腹立たしさなど微塵も感じない。ただ、楽しいと思えるだけだった。
 少年が抵抗すればするほどタカシの楽しみは増えていく。
省13
16: ◆OfJ9ogrNko 2013/12/18(水)01:22 ID:+YyZKnXG0(15/18) AAS
 タカシは貴族の、この貴族的な態度を嫌悪していた。
 なにをするわけでもなく、長く続く家系であるとか金が偶々あったというだけで称号が与えられ、
怠惰な生活を国で手厚く保護されのうのうと暮らし、それだけなら兎も角、
農民や商人を見下しきり人の上に人を作り、その下々の民の税で贅沢三昧の彼らが嫌いだったのだ。
 顔が歪むほどに頬を掴まれた少年は苦悶の表情を浮かべて「イハイ」と意味不明の言葉を漏らす。
「なにを言っているのか判らないね。ああ、私が手をどかせば話せるかな。放すつもりはないけどね。
痛いかい? 私はこのまま君の顎を砕くこともできるよ。そうされたくなかったら私の質問に答えなさい」
 一際右手に力を込めると、少年の目に涙が溜まっていった。
 それを確認して手を放すと、まずは最初にした問いと同じい「名は?」と質問をした。
 しかし不思議なことに、なんとなくではあるが彼がなんと答えるのかは想像ができた。
省10
17: ◆OfJ9ogrNko 2013/12/18(水)01:23 ID:+YyZKnXG0(16/18) AAS
 タカシはしばしの間、彼の暴言を楽しんだ。
「俺の爺ちゃんは大臣をしたことこあるんだぞ! お前なんか、すぐにでも捕まえてくれるんだよ!
俺にこんなことをしてただで済むと思うなよ! お前が俺にこんなことをしたってわかったら、お前こそ豚の餌だ!」
 貴族のお坊ちゃまとも思えぬような罵詈雑言が飛び出し、しかし稚拙なそれはいっそ愛らしいほどだ。
 タカシはショウタの前に椅子を置くと、それにすわり、そして口角を持ち上げたままで彼を見下ろした。
 止め処なくあふれ出す罵詈雑言を悠然とした笑みで受け止め、
そして彼の呼吸が荒くなる頃を見計らうと、先ほど取り除いたばかりのゴミ箱の中のギャグボールを
口内に突っ込んでやる。
 息苦しいのか、それとも恥辱のためか、ショウタは目を見開きタカシを見た。
「君のお爺様が大臣だったからなんだというんだ? 家はもうないだろう。
省21
18: ◆OfJ9ogrNko 2013/12/18(水)01:26 ID:+YyZKnXG0(17/18) AAS
 自分の顔の横に転がった新聞記事を、ショウタは目を忙しなく移動させながら読んでいた。
 ショウタにはきょうだいが居なかったようだ。なんとか家を建て直そうと試みたものの、
金を騙し取られて泥沼化、ショウタは売りに出され、もうどうにもならぬと諦めがついたところで
心中をしたようだった。
「嘘、嘘だ……だって、だって……」
迎えに来るって、いっていたもん。
ショウタはかすれる声で呟くと、そのうちヒッヒッとえづきそして泣き出した。
「嘘だ、嘘だぁ……!」
「諦めろ。お前は私に買われたんだ」
 嫌だ、嫌だ。お母様、お父様、お爺様お婆様。
省17
19: ◆OfJ9ogrNko 2013/12/18(水)01:27 ID:+YyZKnXG0(18/18) AAS
>>10
ありがとう

今日はここまで
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(1): VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga] 2013/12/18(水)18:15 ID:6fQzdFyn0(1) AAS

速報は初めて?
メール欄に半角でsagaって入れると「殺す」とかがきちんと表示されるよ
あと、ここでは基本、作者はsageない。読者がsageる
詳しくは「初めてSS速報に来た方へ」ってスレを読んで

あと、悪いけど行間を一つあけてくれると携帯から見やすくなるから、手間じゃなければそうしてほしい
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