モバP「広い家に住んでみたいなぁ……」 高垣楓「分かりました」 (43レス)
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1: [saga] 2022/06/14(火)20:58 ID:VsV1ZmTX0(1/25) AAS
AA省
2: [saga] 2022/06/14(火)21:00 ID:VsV1ZmTX0(2/25) AAS
 物件1
 二人で暮らせない家
3: [saga] 2022/06/14(火)21:02 ID:VsV1ZmTX0(3/25) AAS
 「――え? ちひ……え? 何でここに……楓さん? え…………?」

中野駅からおよそ徒歩10分ほど。
アパートやマンションが立ち並ぶ地区の一角にこの物件はありました。
鉄筋造6階建のマンション、その3階にある角部屋。
依頼者がここに居を構えてから間もなく3年を迎えようとしています。

 「何でお二人ともここに……いや、と言うか何ですその本気の撮影用カメラ……」

一見、何の変哲も無く、何も問題が無いかのように見えるこの物件。
しかしこのお家には、ある重大な欠点が隠されているのです。
省1
4: 2022/06/14(火)21:02 ID:bzL/EkLz0(1) AAS
待ってた
5: 2022/06/14(火)21:04 ID:It+/R9Ww0(1) AAS
期待
6: [saga] 2022/06/14(火)21:06 ID:VsV1ZmTX0(4/25) AAS
広さにして僅か22平米。
部屋数に至ってはバスルームを除けば、何と一部屋のみ。
これでは快適な暮らしどころか、二人で暮らす事すらままなりません。

家の中でも外でも、担当アイドルといっしょに過ごしたい――

そんな切なる願いを受けて、一人の女性が立ち上がりました。

 リフォームの匠
 高垣楓(27) 一流アイドル
 シンデレラガールズプロダクション所属

一切のリフォーム経験が無い高垣。言わば、全くの初心者。
省3
7: [saga] 2022/06/14(火)21:13 ID:VsV1ZmTX0(5/25) AAS
 「こんにちは、プロデューサー」

 「……あ、えっと、はい。こんにちは……?」

そんな高垣は、実は依頼者であるモバPさんとは深い仲。
2年前、彼から熱烈なスカウトを受けて以来、人気アイドルとして活躍を続けています。

 「ひとまず、お茶を一杯頂けませんか?」
省6
8: [saga] 2022/06/14(火)21:19 ID:VsV1ZmTX0(6/25) AAS
キッチンを兼ねた短い廊下を抜けて辿り着いた一室。
本来であれば居間である筈のそこには何故かベットが鎮座し、他に部屋はありません。
これには流石の高垣も驚きを隠せない様子。

 「あの……プロデューサー? 他に部屋は……」

 「……? 部屋って、普通のワンルームですけど……あ、やかん取るので失礼」

 「えっ、あ、すみません」

二人すれ違うのがやっとの廊下に、ベッドの置かれた居間。
立ちはだかる難題に、匠の眼差しにも鋭いものが宿ります。
省6
9: [saga] 2022/06/14(火)21:24 ID:VsV1ZmTX0(7/25) AAS
 「プロデューサー。お風呂場を見せてください」

 「…………駄目と言っても見るんでしょうし……まぁ…………散らかさないなら……」

そして次に向かったのは浴室。
一日の疲れを癒すため、家にはもはや不可欠な存在と言っても過言ではありません。

 「…………これは……」
省7
10: [saga] 2022/06/14(火)21:32 ID:VsV1ZmTX0(8/25) AAS
再び居間へ舞い戻り、テーブルとお茶とを挟んで向かい合う依頼者と高垣。
すると、それだけで部屋のスペースはもういっぱいでした。
スタッフの入り込む余地もギリギリで、撮影にすら難航する始末。

 「プロデューサー。失礼ですがこのお部屋、手狭ではありませんか?」

 「まぁ狭いっちゃ狭いですけど……どうせ寝に帰るだけなんで別にいいかなと」

苦笑を浮かべる依頼者へ、高垣はどう言葉を掛けたらよいものか探している様子でした。
省3
11: [saga] 2022/06/14(火)21:39 ID:VsV1ZmTX0(9/25) AAS
 「それで、プロデューサー。失礼ですが……貯金はどれくらいありますか?」

 「はっ? 貯金……ですか?」

 「はい」

 「藪から棒ですね……確か30万円前後だったかと」
省6
12: [saga] 2022/06/14(火)21:47 ID:VsV1ZmTX0(10/25) AAS
お茶を3杯頂き、軽くシャワーを浴びてから一緒に夕食。
そのまま宅飲みを2時間ほど楽しんでから、匠は依頼者宅を後にしました。

 「予想はしていましたが、一筋縄にはいかないようです」

帰る道すがら、ほろ酔いのままそう語る高垣。
ですが、その表情には希望があふれているようにも見えます。

 「でも、少し工夫をすれば問題ありません。幸い頼れる友人も居ますし、ね」
省6
13: [saga] 2022/06/14(火)21:53 ID:VsV1ZmTX0(11/25) AAS
 第1章
 寝具
14: [saga] 2022/06/14(火)21:56 ID:VsV1ZmTX0(12/25) AAS
明らかに一人で暮らすのが精一杯の部屋。
そんな物件を家族みんなで暮らせるようにするという大胆な計画。
いよいよその初日がやってきて、夕焼けがとても綺麗でした。

 「おはようございます」

業界人ならではの挨拶を交わす高垣と合流したのは、新宿某所にある大手家具店。
早速入店した彼女は、エスカレーターで一路7階のベッドフロアへと向かいます。

 「良好な夫婦生活はまずベッドから、と言いますからね」
省9
15: [saga] 2022/06/14(火)22:03 ID:VsV1ZmTX0(13/25) AAS
壮年の店員さんから案内されたのは、特に分厚いマットレスの並ぶ奥まった一角。
ごろごろしたり、ぽいんぽいんしたり、ぽふぽふしたり。
寝心地を確かめるべく、匠自らいくつものベッドを入念に確かめてゆきます。

 「――これにします」

一時間後、寝転がったままの高垣は上機嫌に一台のマットレスを叩きました。
通常の1.5倍の数のポケットコイルが配置された、有名メーカー製の逸品です。

 「すみません、こちらの購入手続きに移りたいんですが」
省7
16: [saga] 2022/06/14(火)22:08 ID:VsV1ZmTX0(14/25) AAS
 第2章
 契約
17: [saga] 2022/06/14(火)22:41 ID:VsV1ZmTX0(15/25) AAS
 「あ。楓さーん、おはようございまーす♪」

 「おはようございます。すみません茄子さん、朝から呼び出してしまって」

 「いえいえー。何だか面白い事が起こりそうな気がしましたから♪」

作業二日目。
省10
18: [saga] 2022/06/14(火)22:45 ID:VsV1ZmTX0(16/25) AAS
二人が乗ったのは大江戸線の列車でした。

 「楓さん、攻略の方はいかがですか?」

 「順調ですよ。茄子さんからも色々とお世話を焼いてもらっているお陰です」

 「それは良かったです♪」
省7
19: [saga] 2022/06/14(火)22:53 ID:VsV1ZmTX0(17/25) AAS
 「あ。ここですね」

 「茄子さんにはいつも助けられてばかりですね」

 「いえいえそんな。お互い様ですから♪」

高垣を連れて歩くこと二十分。
辿り着いたのはなんと――一軒の不動産屋でした。
どうやらこの不動産屋こそが、今回の目的地だったようです。
省11
20: [saga] 2022/06/14(火)22:58 ID:VsV1ZmTX0(18/25) AAS
 このあと
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 感動のリフォーム完成披露
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