真希波・マリ・イラストリアス「If you would be loved, love and be lovable.」 (7レス)
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1: [sage saga] 2022/01/13(木)23:29 ID:uMlJm/KKO携(1/7) AAS
"He liked to like people, therefore people liked him. (彼は人を好きになることが好きだった。だから人は彼を好きになった)"

マーク・トウェイン

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2: [sage saga] 2022/01/13(木)23:31 ID:uMlJm/KKO携(2/7) AAS
「ねえ、マリさん」
「んにゃ? なんだい、シンジくん」

週末は会社帰りに待ち合わせて外食するのが通例になっていて、その日の夜もオサレなレストランでたらふく美味しい料理を食べて仲良く手を繋ぎ自宅へとゆっくり歩いていた。

「マリさんはどうして僕を愛してくれるの」

そういう恥ずかしいことを素面で訊ける程度には関係を深められたことは感慨深いけど。
はてさて、真摯に答えるべきかはぐらかすべきか、迷うところですな。強いて言うなら。

「愛されている君が愛しいから、にゃんて」
省4
3: [sage saga] 2022/01/13(木)23:33 ID:uMlJm/KKO携(3/7) AAS
「ねえ、シンジくん」
「なんだい、マリさん」
「君こそ、どうして私に懐いてくれたの?」

訊ねると、シンジくんは夜空を見上げつつ。

「マリさんは距離感が絶妙だったから」
「距離感?」
「親身ってほど親身じゃなく、それでいてそばに居て欲しい時に居てくれたから、僕は」

ゆっくりこちらに視線を向けて、微笑んで。

「色眼鏡の下の素顔が、気になったわけで」
省7
4: [sage saga] 2022/01/13(木)23:36 ID:uMlJm/KKO携(4/7) AAS
「さて、そろそろ……」
「手を繋ごうか、マリさん」
「ほほう? 先手を打ってきたか」

機先を制されるのも悪くない。差し伸べられた手を取ると、四季を取り戻した日本の冬の寒さが少しだけ緩まった気がする。暖かい。

「君にはもうリードは必要ないみたいだね」
「どうかな。少なくとも、マリさんにリードされているほうが楽なのは、今も同じだよ」

半歩先を歩く私が手を引いて、シンジくんがついてくる。転ばないように、石をどけて。
躓かないように、時折後ろを振り返りつつ。

「あれ? マリさん、道間違えてない?」
「うんにゃ。こっちは遠回りルート」
省10
5: [sage saga] 2022/01/13(木)23:39 ID:uMlJm/KKO携(5/7) AAS
「さて、シンジくんはどうしたい?」

主体性のないシンジくんに問いかける。君の望みを。何をしたいのか。なんでも叶える。
便座に腰掛けたシンジくんが口を開く前に。

「こんなところでキスがお望みかにゃ?」
「っ……別に、帰ってからでもいいけど」

照れてる照れてる。かわいいなあ。わくわくするなあ。不潔な場所でのキスは不潔な私に相応しい。そうだ。せっかくだからもっと。

「Excuse me.ちょいとごめんよー」
「うわっ! ちょっと、マリさん!?」
「お膝がガラ空きだったから、つい」
省10
6: [sage saga] 2022/01/13(木)23:41 ID:uMlJm/KKO携(6/7) AAS
「目、閉じたほうがいい?」
「え? なんで?」
「キスしたいんじゃにゃいのー?」

揶揄うように、試すように耳元で囁くと、シンジくんは首を竦めてむずがった。その顔。
シンプルに忘れてたな。眼鏡外した動機を。

「キスは家に帰ってからでいいよ」
「帰路でなにかあったらどーすんの?」
「なにかって?」
「ほら、使徒襲来、とか?」

私がその単語を発すると、彼は微笑みつつ。
省27
7: [sage saga] 2022/01/13(木)23:42 ID:uMlJm/KKO携(7/7) AAS
「フハハハハハハハハハハハハッ!!!!」

ちょろろろろろろろろろろろろろろろんっ!

「フハハハハハハハハハハハハッ!!!!」

ぶりゅりゅりゅりゅりゅりゅりゅぅ〜っ!

償えない罪はない。そんなのは詭弁ならぬ奇便だ。それでも、どんな時にも希望は残る。
心のかたちが千差万別なように愛も不定形。
うんちとおしっこのあとのKISSは、格別だ。
省10
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