P「あいつらに会いたい」 (521レス)
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143: ◆nx90flyJCa6p [sage] 2020/10/22(木) 20:27:30.54 ID:OiSWsscG0 莉嘉「Pくんいいよー、あがってー」 美嘉「いらっしゃい。ごめんね、待たせちゃって」 P「いや、俺の方こそ急に押しかけて……」 P(……) 美嘉「いいよ。プロデューサーの記憶のためだもん、協力する」 美嘉「……で、なんでアンタたちもいるわけ?」 卯月「えぇと、それはその……」 未央「後学のため?」 美嘉「なんの後学よ」 凛「なに、私たちがいると困ることでもあるの?」 美嘉「な、ないでーす……」 杏「あれ、そういえば志希ちゃんは」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1603119079/143
144: ◆nx90flyJCa6p [sage] 2020/10/22(木) 20:31:28.45 ID:OiSWsscG0 P「……」 莉嘉「どう? Pくん。うちに来たこと思い出せない?」 未央「ねぇ、前にプロデューサーがここに来た時はなにをしてたの」 莉嘉「んとねー、フツーに喋ってー、写真撮ってー……、そのくらい?」 美嘉「うん、まぁ……。正直、特別思い出に残るようなことはなにも」 凛「プロデューサーがここに来ただけでも十分特別だと思うけど?」 卯月「どんなことを話したんですか」 莉嘉「コイバナ! Pくんに色々聞いたんだー。Pくんの前カノのこととかー」 未央「前カノ!? プロデューサー、彼女いたの!?」 P「……まあ」 凛「いつ!!?」 P「俺の記憶が正しければ、ナム……CGプロに就職して間もない頃じゃないか」 莉嘉「うん。でもソエン? だっけ? それになっていつの間にかシゼンショーメツしたっていってた」 卯月「疎遠ですか」 美嘉「ほら、その頃はまだプロデューサーもかけ出しの新人だったから、 凛のプロデュースでいっぱいいっぱいで、 彼女にまで気をかけてやる余裕がなかったんだってさ」 莉嘉「それっきりずっとフリーなんだって。お姉ちゃんちょー喜んでた」 美嘉「莉嘉、余計なこといわない」 未央(な、なんだ……)ホッ 凛「……」 凛(つまりプロデューサーは彼女よりも私を優先してくれてたってこと……?) 凛「…………」 凛「ごめんねプロデューサー! 私のために彼女と別れることになって!」パァァッ 杏「謝ってるわりにはすんごい笑顔」 美嘉「ていうか、凛のために別れたわけじゃなくない?」 未央「ねね、他にはどんなこと聞いたの。 プロデューサーの恋愛事情とか超気になる」ウキウキ 莉嘉「えっとねー、他にはぁー……」 …… … http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1603119079/144
145: ◆nx90flyJCa6p [sage] 2020/10/22(木) 20:33:02.20 ID:OiSWsscG0 美嘉「じゃあ、いい? プロデューサー、いくよ?」 P「ああ」 ――ギュッ 美嘉「ど、どう? ///」 P「……」 凛「はい、駄目ー。プロデューサーなにも思い出せないみたいだね、残念。 じゃぁ美嘉、さっさと離れて」 美嘉「ち、ちょっと待ってよ、早いって! まだ写真も撮ってないじゃん!」 凛「じゃあ早く撮れば? 撮って1秒でも早くプロデューサーから離れてよ」 未央「しぶりん、抑えて。言葉の端々から嫉妬が滲み出てる」 凛「だっておかしいでしょ! まるで恋人みたいに腕絡めちゃってさ!」 美嘉「こ、恋人だなんてそんな……///」テレテレ 凛「……」イラァッ 未央「しぶりん、堪えて。これもプロデューサーの記憶のためなんだから」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1603119079/145
146: ◆nx90flyJCa6p [sage] 2020/10/22(木) 20:34:45.08 ID:OiSWsscG0 莉嘉「お姉ちゃん、Pくん撮るよー。はいチーズ……」 ――パシャッ 未央「どれどれ、どんな感じ?」 卯月「大体前の写真と同じ感じで撮れてますね」 莉嘉「どう? Pくん。一緒に写真撮ったこと思い出せた?」 P「……いや」 未央・卯月・莉嘉「はぁ……」 未央「駄目かぁ。他にしてないことってなんかある?」 莉嘉「あとはぁー、ツアーの話とか?」 P「ツアー?」 美嘉「去年の秋から今年の春にかけてアリーナで全国回ってたんだ。 その時の写真見ながら思い出話なんかしてさ。 ……ほら、これがその写真」 P「……この写真」 卯月「あ、ツアーファイナルで撮った集合写真ですね。私も自分の部屋に飾ってあります」 P「俺の部屋にも飾ってあったよ。大切な思い出か」 美嘉「一番の思い出だよ。アリーナツアーはアタシたちの夢だったんだから」 P「夢……」 美嘉「プロデューサーが叶えてくれたんだよ」 P「……俺は」 莉嘉「他にも写真いっぱいあるよ。見てみる?」 ……… …… … http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1603119079/146
147: ◆nx90flyJCa6p [sage] 2020/10/22(木) 20:36:35.99 ID:OiSWsscG0 未央「結局、記憶は戻らず仕舞いかぁ。どうしたもんかね」 杏「気長にやるしかないでしょ。焦ったって仕様がないし」 P「……」 杏「ねえ、さっきから口数少ないけど、 あまり思いつめない方がいいんじゃないの」 P「……ああ、いや、そんなんじゃないんだ。ただ前の俺が羨ましいなって」 杏「羨ましい?」 P「俺には、みんなとの思い出がない。楽しかったことも辛かったことも、 共有しているのは全て前の俺だ」 杏「……」 未央「いやいやいや、思い出がないんじゃなくて忘れてるだけでしょうが」 莉嘉「Pくん元気出して。記憶なら絶対戻るって!」 P「……そうだな」 未央「ところで美嘉ねえとしぶりんは?」 卯月「凛ちゃんが美嘉ちゃんに話があるって二人で部屋に残ってます」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1603119079/147
148: ◆nx90flyJCa6p [sage] 2020/10/22(木) 20:37:03.68 ID:OiSWsscG0 凛「美嘉さぁ、ちょっとプロ意識欠けてんじゃないの。 アイドルが部屋に男を連れ込むとかなに考えてるわけ」 美嘉「す、すみません……」←正座 凛「おまけになんなのこの写真。腕なんか組んじゃってさ。 フンッ、胸まで押し付けていやらしい!」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1603119079/148
149: ◆nx90flyJCa6p [sage] 2020/10/22(木) 20:37:37.66 ID:OiSWsscG0 未央「あぁ……、よっぽどツーショット写真が羨ましかったんだろうね」 莉嘉「なんで? 写真くらい一緒に撮ればいいじゃん」 未央「しぶりん、あれでいて奥手なところがあるからなぁ。 好きな人に自分から告白できないタイプ」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1603119079/149
150: ◆nx90flyJCa6p [sage] 2020/10/22(木) 20:38:52.09 ID:OiSWsscG0 P「すまなかったな莉嘉、こんなことに付き合わせてしまって。みんなも」 莉嘉「ぜーんぜん、またうちに来てよ。Pくんならいつでも大歓迎!」 P「歓迎してくれるのは嬉しいが、 プロデューサーの俺が進んで規則を破っては 他の男性スタッフに示しがつかないからな。今回限りにしておくよ」 莉嘉「えー、でも記憶戻すには同じこと繰り返さないといけないんでしょ? もしかしたら次来た時はなにか思い出せるかもしれないじゃん」 P「それはそうかもしれないが規則は規則だからな。 莉嘉もどうして寮が男子禁制なのか、その理由はわかるだろ」 莉嘉「スキャンダルってのになるからでしょ。ちぇー、つまんないの」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1603119079/150
151: ◆nx90flyJCa6p [sage] 2020/10/22(木) 20:42:29.00 ID:OiSWsscG0 杏「ねぇ、それならさ、 今度みんなでプロデューサーと思い出の場所とか巡ってみない?」 杏「なにも思い出があるのは莉嘉ちゃんだけじゃないんだし、 杏たちだってプロデューサーとの思い出があるんだから、 一つ一つ巡って記憶が戻るか確かめてみようよ」 未央「いいねそれ! 行こうよ、思い出巡り!」 卯月「私もプロデューサーさんとの思い出沢山あります!」 莉嘉「さんせーい! アタシも行きたい!」 杏「シークレットライブが終わったら7連休くれるんでしょ。 その時になったらみんなで一緒にさ。ね、いいでしょ」 P「気持ちは嬉しいが、休暇は自分のために使ってくれないか。 ただでさえみんなにはタイトなスケジュールをこなしてもらっているのに、 俺のために時間を割いては休暇を与える意味がなくなってしまうしな。 休める時にきちんと休んでおかないと俺の二の舞になるぞ」 未央「……これはすごい説得力」 杏「別に7日全部使ってやるわけじゃ……、2・3日くらいなら……」 P「みんなは楓さんと違って学生なんだから、仕事はなくても学校があるだろ。 7日とはいっても本当に休めるのは土・日くらいだ。 貴重な休みを俺のために消費してもらいたくないんだ」 未央「貴重な休みときましたよ、杏さん」 杏「……」 P「思い出巡りは次の機会にして、まずはしっかり英気を養ってくれないか」 杏「……プロデューサーが、そういうなら」 P「ありがとな、杏。俺のために」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1603119079/151
152: ◆nx90flyJCa6p [sage] 2020/10/22(木) 20:44:42.09 ID:OiSWsscG0 P「それじゃあ、みんな、また明日。おやすみ」 莉嘉「バイバーイ。おやすみなさーい」 ブウウゥゥン…… 未央「いやはやー、それにしてもさっきは驚いちゃった。 まさかプロデューサーのためとはいえ、 あの杏ちゃんが自分の休みを返上してまで協力しようとはねぇ。 明日は槍が降るかも」 杏「失礼な。杏だってそこまで薄情な人間じゃないよ。 優先すべき事情はちゃんと見極めてるつもり」 未央「……もしかして、プロデューサーの記憶障害のこと、 まだ自分のせいだって思ってる?」 杏「……」 卯月「でも、それは前にプロデューサーさんが……」 杏「『気にするな』といわれて『はい、そうします』とはいかないよ。 プロデューサーは優しいからああいうけどさ、 少なからず杏が記憶障害の原因になってるのは確かなんだから」 杏「蘭子ちゃんだって、きっとまだ気にしてるんじゃないかな」 未央・卯月・莉嘉「……」 杏「だからって杏のアイデンティティを壊すような真似は二度としないよ。 けど、プロデューサーの記憶を取り返すためなら休みの一つや二つ惜しくない」 卯月「杏ちゃん……」 莉嘉「杏ちゃん、エライ!」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1603119079/152
153: ◆nx90flyJCa6p [sage] 2020/10/22(木) 20:51:37.50 ID:OiSWsscG0 杏「――と、思ってたんだけど、なんかよくわからなくなっちゃった」 卯月・莉嘉「へ?」 未央「わからなくなったって?」 杏「プロデューサー、どうして莉嘉ちゃんたちの部屋に行ったと思う?」 未央「そりゃ、記憶を取り戻すためでしょ」 杏「でもその割には消極的だったと思わない? 未央たちが主導で動いていたことを差し引いても、 プロデューサー自身は積極的に動こうとしなかったっていうかさ」 杏「思い出巡りだって本当なら断る理由なんてないはずじゃん。 杏たちもうすぐ夏休みなんだし、 2・3日休みがなくたって十分お釣りがくるよ」 未央「……いわれてみれば、確かに」 莉嘉「どーゆーこと? Pくん、記憶取り戻すのやめちゃったの?」 杏「そうかもしれないし、そうじゃないのかもしれない」 莉嘉「……ドッチ?」 卯月「つまり、記憶を取り戻すとは違う、別の目的があって、 プロデューサーさんは莉嘉ちゃんたちの部屋を訪れたということですか」 杏「杏はそう思った。 事務所を出る前、プロデューサーに聞かれたんだよね。 『記憶が変わる前の自分はどんな人間だったか』って」 杏「それで『記憶以外なにも変わらない』って答えたら、プロデューサー、顔真っ青」 未央「真っ青……ショックだったってこと? 変わらなかったことが? なんで?」 杏「わかんない。でもきっとそれが 莉嘉ちゃんたちの部屋に行った本当の理由なんだと思う」 杏「さっきプロデューサーがいってたじゃん、『前の自分が羨ましい』って」 杏「なんかさ、杏にはまるで、他人を羨んでるように聞こえた……」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1603119079/153
154: ◆nx90flyJCa6p [sage] 2020/10/22(木) 20:54:53.04 ID:OiSWsscG0 ブウウゥゥン…… P「……」 P「……」 P「……どうすればいい」 志希「次の交差点を左に曲がればいいと思うよ」ヒョコッ P「うわあっ!!!」 キキーッ! 志希「キャアッ!」 P「し、志希!? なっ!?」 志希「ちょっと前! 前! 対向車線はみ出してるって!」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1603119079/154
155: ◆nx90flyJCa6p [sage] 2020/10/22(木) 20:56:08.85 ID:OiSWsscG0 P「ど、どうやって車に忍び込んだ。 まさか、寮で降りずにずっと車の中に潜んでいたのか」 志希「いやー、待つってあたしの性分じゃないね。 『忍耐』なんて言葉あたしの辞書には載ってないし」 P「君はいつも俺を驚かせてくれるな……」 志希「『驚きは、知ることの始まりである』ってね」 P「誰の言葉?」 志希「プラトン。ささ、落ち着いたなら発進どうぞ。 あ、ちょい待ち。助手席に移動させて」 P「どこへ連れいてくつもりだ」 志希「それは着いてからのお楽しみってことで。 それまでは志希ちゃんとステキな夜のドライブデートを お楽しみくださいませ」 P「……君が未成年でアイドルでなければ楽しめたんだけどな」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1603119079/155
156: ◆nx90flyJCa6p [sage] 2020/10/22(木) 20:57:29.92 ID:OiSWsscG0 志希「――ふーん、それで美嘉ちゃんの部屋に行ってたんだ。面白かった?」 P「……遊びに行ったわけじゃない」 志希「雨止んでよかったー。あ、次、右ね。曲がったらすぐだから」 P「……」 …… … http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1603119079/156
157: ◆nx90flyJCa6p [sage] 2020/10/22(木) 20:58:28.27 ID:OiSWsscG0 志希「とぉちゃーく。車ここでいいよ。降りて降りて」 P(……車庫?) ガチャッ バタン 志希「今から魔法見せたげる」 P「魔法?」 志希「ゴホン、ゴホン。ん゛、ん゛んっ。えー、では……」 志希「開けー……にゃん!」ピッ ――シーン P「……」 志希「にゃん! にゃん!」ピッ ピッ 志希「にゃん……」ピッ 志希「……」 P「……」 志希「……にゃんで?」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1603119079/157
158: ◆nx90flyJCa6p [sage] 2020/10/22(木) 20:59:06.04 ID:OiSWsscG0 P「せーの……ふっ!」 ガラガラガラ ガシャン 志希「ふぅ……。ごめんねー、ここのガレージ古くてさー、 シャッター壊れちゃったのかな。リモコン利かなくなっちゃった」 P「シャッター下ろすぞ」 ガラガラガラ……―― http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1603119079/158
160: ◆nx90flyJCa6p [sage] 2020/10/22(木) 21:01:03.55 ID:OiSWsscG0 志希「あらためまして、ようこそ、志希ちゃんの秘密基地へ」 P「秘密基地?」 志希「または研究室ともゆー。ここで香水作ってんだー。ちょいこっち来てみ」 志希「これ、志希ちゃんの夏の新作。 ブラッドオレンジのミドルノートが ローズアブソリュートと交わって生き生きと香り立つの。 柑橘類と爽やかさの古典的な組み合わせだけど、この時期にはピッタリ」 P「ブ、ブラ……、アブソ……?」 志希「で、こっちがローズベースの花ずいだけで作ってみたパルファン。 ラズベリーとバーベナを添えてよりローズの香りが引き立つようにしてみたの。 苦労したんだー。出来は上々だけど面倒くさいからもう作らないけどね」 P「カ、カズイ?」 志希「でーでー、これが――」ペラペラ P「……」 P(蘭子とは違った意味でなにをいっているのかわからない……) http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1603119079/160
161: ◆nx90flyJCa6p [sage] 2020/10/22(木) 21:02:45.15 ID:OiSWsscG0 P「――志希、この香水は?」 志希「お、それに目をつけるとはお目が高いですな」 志希「それはねー、ピザ」 P「ピザ?」 志希「自信作なんだー。嗅いでみ嗅いでみ?」 P「……」スンスン P「……」 P「ピザだ」 志希「でしょ?」 P「なにに使うんだ」 志希「たとえばー……、ミーティングが長引いたりするでしょ?」 『少し休憩挟もっかー』 『お腹空いたねー』 『なにか食べるー?』 志希「――で、そんな時にこの香水をさりげなーく散布しておけば――」 『あれ? なんだか私、ピザが食べたくなってきた……』 『そうだ、ピザにしよう! そうしよう!』 志希「――ってな感じで、みんなを誘導できる」 P「……」 P「……じゃあ、これは?」 志希「それは香水じゃなくて惚れ薬」 P「惚れ……」 志希「未検証だから効果のほどはわからないけどね。 ねえ、それよりもお腹空かない? ピザでも取ろっか!」 …… … http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1603119079/161
162: ◆nx90flyJCa6p [sage] 2020/10/22(木) 21:05:07.23 ID:OiSWsscG0 志希「ふんふーん♪」パッパッパッ P「タバスコかけすぎじゃないか」 志希「えー、そう? このくらいかけた方が美味しいよ? そういうキミは食が進んでないみたいだけど、ピザはお嫌い?」 P「いや、好きだけど」 志希「あたしのことが? いやぁ、照れるなぁ///」 P「……」 志希「『どうすればいい』」 P「なにが?」 志希「車の中、キミのひとり言」 P「……ああ」 志希「食が進まないのはそれが理由? 美嘉ちゃんの部屋にキミの過去はなかった?」 P「……あったよ。結局は思い出せなかったけど」 志希「そっか」 P「……」 P(もしかして、と思った) P(もしかして俺は本当に記憶障害に陥り、 765プロという妄想の産物を作り出していたとしたら) P(だが、美嘉たちの部屋に入った瞬間、直感した) P(あの部屋に、俺の過去はない) P(美嘉たちの語る過去の俺は別人だ。俺にCGプロの過去はない) http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1603119079/162
163: ◆nx90flyJCa6p [sage] 2020/10/22(木) 21:06:34.36 ID:OiSWsscG0 P「そういえば、どうして俺をここに連れてきたんだ」 志希「キミに思い出をあげようと思ったの」 P「思い出?」 志希「いったでしょ、ここはあたしの秘密基地だって。 誰も知らない、あたしだけの場所」 志希「ここならキミだけの思い出ができるでしょ。 “前”のキミも知らない、正真正銘“今”のキミだけの思い出が」 P「俺だけの……」 志希「あ、ここのこと誰にも話しちゃダメだかんね。 今日からはあたしとキミの秘密基地なんだから」 P「はは、ありがとう……」 P「……」 P「なあ、もし俺の記憶がこのまま戻らなかったとしたら、 その時みんなは、そんな俺を受け入れてくれると思うか」 志希「……キミはどうなの」 志希「それでもキミは、あたしたちのそばにいてくれる?」 P「……俺は……」 ………………… ……………… ………… …… http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1603119079/163
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