【安価コンマ】転生させてみたらこうなった (541レス)
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519: あけましておめでとうございます◆vmfmKqFvN2 [saga] 2022/01/04(火)17:03 ID:aOrqJ+YP0(1/9) AAS
一年以上振りの再開です。
いきなりすると話の繋がりが見えないと思うので
18:30からやります。ぜひ最初から読んでみてください。
520: ◆vmfmKqFvN2 [saga] 2022/01/04(火)18:31 ID:aOrqJ+YP0(2/9) AAS
そんなやりとりをしていると続々と人が入ってきた。
服装的に冒険者だと分かる。
受付嬢「そろそろお喋りは終わりね。タリアちゃん、アンと仲良くしてくれてありがとう」
タリア「いえそんな…。お仕事頑張ってください」
頭をさげてアンジェと二人でそそくさとギルドの裏口から外へ出る。
正面入口の方まで戻るとさっきと違って人がたくさん歩いている。
お店も開き始めたようだ。
アンジェ「運び屋のお仕事が終わって帰ってくるなら……こっち」
タリア「え、ちょっとアンジェ!?」
まるで僕はペットのようにアンジェに手を引かれてずるずると街中を歩いていく。
省7
523: ◆vmfmKqFvN2 [saga] 2022/01/04(火)19:02 ID:aOrqJ+YP0(3/9) AAS
引きずられている手を振り解く。
アンジェ「タリアさん? どうしましたか?」
タリア「右にレグルス、左にネリアが見えたの。だから気になっちゃって」
アンジェ「…そうですか。ならワタシのことは気にせず行ってください」
タリア「え?」
アンジェ「帰ってくる時間を聞くの忘れちゃいましたし、タリアさんを待たせるわけにいきませんから」
まだ朝方だ。帰ってくるにしてもしばらくかかるだろう。
アンジェはそれまで待ち続けるかもしれない。僕まで待たせては申し訳ないと思っているのかも。
タリア「……ごめん。そういうつもりじゃなかった。それにさ、ずっと待つのは大変だから時間潰しに行こうよ」
アンジェ「でも」
省7
526: ◆vmfmKqFvN2 [saga] 2022/01/04(火)20:31 ID:aOrqJ+YP0(4/9) AAS
タリア「じゃあ左に行こう」
今度は僕がアンジェを引っ張っていく。
え〜と? とりあえず道を進んでみるけど土地勘皆無の僕だ。見失うよね。
アンジェ「ネリアさんなら近くの教会にいるかも」
タリア「教会?」
アンジェ「はい。テスト復習の時に親が聖職者だと聞いたんです」
ほう。僕がリオと魔法の練習をしている間にそんな話を…。
道なりに進んでいくと確かに教会に辿り着いた。
省5
527: ◆vmfmKqFvN2 [saga] 2022/01/04(火)20:57 ID:aOrqJ+YP0(5/9) AAS
…そうだ、ネリア。僕たちはネリアを探しに来たんだった。
椅子に座っている人はほとんどが大人だ。
アンジェ「見える範囲にいません。奥に行ったんでしょうか」
奥か。アンジェと同じように関係者しか知らない場所があるならそこしかない。
タリア「もしそうならお手上げだね」
神官「迷えるお嬢さんたち。どうされましたか」
うろうろ見渡していた僕たちを見て声をかけてくれた。
優しそうなおじいさんだ。
省5
528: ◆vmfmKqFvN2 [saga] 2022/01/04(火)21:00 ID:aOrqJ+YP0(6/9) AAS
タリア「名前? タリアです。こっちはアンジェ」
神官「!? Sランク対決の…タリア様でしょうか」
タリア「えっと、…はい」
教会にまで広まってるのか。学園から近いというのも一因かな。
神官「…ネリア様はこちらです。どうぞ」
外へ案内され、横にある物置小屋の前までやってきた。
神官「ここから教会の地下へと降りる梯子があります。その先にネリア様がおられます」
アンジェ「そんな大事なことをあっさり教えていいんですか…?」
神官「かまいません。我らの声は最早無意味。どうかネリア様をお助けください」
タリア「…?」
省4
531: ◆vmfmKqFvN2 [saga] 2022/01/04(火)22:13 ID:aOrqJ+YP0(7/9) AAS
タリア「ネリアを助けてってどういうことですか…?」
神官「…まだ幼きネリア様が魔力に目覚めたのは一年と半月ほど前のことです」
長くなりそうな感じがするけど聞いておこう。
神官「ネリア様とネリア様の母君、そして二人の護衛を任された冒険者たちがいました」
神官「母君はとても優れた聖魔法の使い手故、癒しの力を欲する賊が後を絶えません」
神官「賊の卑怯な罠にかかり冒険者たちは次々と傷ついていきました」
神官「その度に母君の力で態勢を整えて賊から逃げてきたのです」
アンジェ「……聖職者攫い。ギルドでよく聞きます」
神官「ある時、賊に母君が捕らわれてしまい当時の冒険者たちは教会とギルドの双方に謝罪しにきました」
タリア「捕らわれた!? ネリアのお母さんが!?」
省6
532: ◆vmfmKqFvN2 [saga] 2022/01/04(火)23:04 ID:aOrqJ+YP0(8/9) AAS
神官「…自害した冒険者のほとんどは家の中。そうじゃない二人の者は……」
神官「あろうことか、ネリア様の前で自害したのです」
タリア「…そんな」
アンジェ「どうして…」
神官「そのお二人は母君を護衛していた最前線に立つ者でした。当然ネリア様も顔を覚えておいでです」
神官「母君が捕らわれた罪を娘の前で償う。そういう意図があるつもりでしょうが、正常とは思えない思考でした」
神官「お二人を救おうと、ネリア様は魔力に目覚めました」
神官「今もお二人の遺体に魔法をかけ続けておられます。ですが、もう……」
そこまで言うと神官さんは目を閉じる。
省8
535: 続く。早めにやりたい◆vmfmKqFvN2 [saga] 2022/01/04(火)23:57 ID:aOrqJ+YP0(9/9) AAS
タリア「貴重なお話ありがとうございました」
アンジェの方を見ると震えているのが分かる。
タリア「無理しなくていいから」
アンジェ「大丈夫です…!」
アンジェの手を取り物置小屋の中に入る。
小屋の隅の床に梯子が見えた。あそこから行けるはずだ。
僕が先に降りて安全を確認。…ネリアも通ってるから安全だと思うけど念のため。
タリア「うん。特に問題なし。アンジェも降りて平気だよー!」
アンジェ「は、はい!」
省7
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