高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「癒やされるカフェで」 (29レス)
1-

1: [sage saga] 2020/07/26(日)19:02 ID:PFDJARSS0(1/29) AAS
――おしゃれなカフェ――

高森藍子「…………」フラフラ

北条加蓮「やっほー、藍子――暑さにでもやられた?」

藍子「ううん……。でも、つかれちゃいました……。ばたん」

加蓮「あーあー、座席に頭から突っ込んでいって。行儀がわるいんだー」
省1
10: [sage saga] 2020/07/26(日)19:06 ID:PFDJARSS0(10/29) AAS
加蓮「で」

藍子「?」

加蓮「ここからはすごく大切な話なんだけど」

藍子「大切なお話……!」ゴクッ

加蓮「お土産は?」
省8
11: [sage saga] 2020/07/26(日)19:07 ID:PFDJARSS0(11/29) AAS
藍子「でも、加蓮ちゃん。思い出してみてください。ここは、カフェですよ。お弁当やお土産といった、他から持ち込んだ食べ物を出すのはよくありません」

加蓮「あー……確かにそうだね」

藍子「なので私、カフェで待つ加蓮ちゃんの分は、今は持っていないんです。収録先から家へ郵送して、受け取ることにしました」

加蓮「……まさかアンタ」

藍子「そう……郵送先は、私の家です!」
省5
12: [sage saga] 2020/07/26(日)19:07 ID:PFDJARSS0(12/29) AAS
藍子「ご年配の方も多かったので……人生経験、と言うのでしょうか。私のぜんぜん知らないお話や、体験したことのない内容がいっぱい――」

藍子「あっ、でも、いくつかはどこかで聞いたことがあるなぁって思って、なんだかもっと距離を近くに感じたりもしたんです!」

藍子「どこで聞いたんだろう? って思い出してみたら、そういえば事務所で菜々さんがお話してい――」

加蓮「やめてあげてね?」

藍子「あっ……。あはは。今のは、うらばなしということで」
省1
13: [sage saga] 2020/07/26(日)19:08 ID:PFDJARSS0(13/29) AAS
藍子「ん……。ふわ……。すみません、ちょっと眠たく……」

加蓮「寝とく?」

藍子「ん〜……。でも、今寝ると加蓮ちゃんがひとりぼっちに……」

加蓮「1人なんて慣れっこですよーだ」

藍子「だめだよ……。加蓮ちゃん、うさぎさんだから、1人になったら……」
省8
14: [sage saga] 2020/07/26(日)19:08 ID:PFDJARSS0(14/29) AAS
藍子「ふわぁ……」

加蓮「思ってたより疲れてたか、身体に熱が溜まったから眠くなっちゃったんだろうね。膝、貸そっか?」

藍子「ううん、今日はいいです。それに、あんまり眠りたくないのも、本当のことなの」

加蓮「そこまでしてお喋りしたいんだ」

藍子「それもありますねっ。でも、それだけじゃなくて――」
省8
15: [sage saga] 2020/07/26(日)19:09 ID:PFDJARSS0(15/29) AAS
藍子「今は……こうして、癒やされていたいなぁって」

藍子「いつものカフェ、いつもの静かな場所……。でも、物音が聞こえたり、声がしたり。そういうのがぜんぶ、それだけであたたかいの……」

藍子「それに……向かいがわに、加蓮ちゃんがいてくれるの。いつもみたいに、ふふっ、って優しく微笑んでくれて。私のことを、見守ってくれて……」

加蓮「……ふふ。買いかぶりも甚だしいよ」

藍子「そうかな? もしかしたら、そうなのかもしれませんね〜」
省8
16: [sage saga] 2020/07/26(日)19:09 ID:PFDJARSS0(16/29) AAS
藍子「……加蓮ちゃん、子守唄を歌えるの?」

加蓮「歌じゃないんだけどね。適当にリズムを作って、すごーくゆっくり口ずさんだら、それで子守唄っぽくなるんだって」

藍子「へぇ〜……」

加蓮「歌があまり上手じゃない人って、そうやって良い意味で誤魔化すことがあるみたいだから、真似してみたら意外とうまくいってさー」

藍子「あはっ。加蓮ちゃん、歌が上手なのに」
省12
17: [sage saga] 2020/07/26(日)19:10 ID:PFDJARSS0(17/29) AAS
□ ■ □ ■ □

加蓮「熱が逃げ切らないなら、靴と靴下も脱いで見る? クーラーはほどよく効いてるし、テーブルの下でも効果はあるかもよ」

藍子「うんしょ……」ガサゴソ

藍子「よいしょっ、っと……」ガサゴソ

藍子「本当っ。これだけでもスッキリします!」
省10
18: [sage saga] 2020/07/26(日)19:10 ID:PFDJARSS0(18/29) AAS
藍子「今日は……まだ注文していませんけれど、さすがに食べるのはいいかな」

加蓮「食レポだもんね。お腹いっぱいでしょ」

藍子「お腹がいっぱいというよりは、食べたいっていう気持ちが、ぜんぶ満たされた感じです」

加蓮「あー分かる。スイーツ巡りした日の晩ご飯みたいな感じだ」

藍子「そういうことですっ」
省7
19: [sage saga] 2020/07/26(日)19:11 ID:PFDJARSS0(19/29) AAS
加蓮「裸足じゃなくて、靴のお揃いってどうなんだろ。パッとは気付きにくそうだけど」

藍子「その分、気づいた時に印象に残りそうですね。もしも見つけたら、すごく仲良しなんだ、って思っちゃいそうです」

加蓮「分かる分かる。……あははっ。じゃあ、今度試してみる? とは気軽に言いにくいね」

藍子「言おうとしましたけれど、なんだか気恥ずかしくなっちゃいましたね」

加蓮「藍子が余計なことを言うからー」
省8
20: [sage saga] 2020/07/26(日)19:11 ID:PFDJARSS0(20/29) AAS
加蓮「食べるのはやめとくなら、何か飲む?」

藍子「う〜ん……。食べている間に、飲み物もいくつか頂いたんです。今日はお水だけでいいかも……。でも、何も注文しないのも店員さんに悪いですよね」

加蓮「今さら1回や2回気にしないと思うけど……。気になるなら、帰る時になんか買っていこっか」

藍子「そうしましょうっ。手軽に食べられるお菓子を買って、家に帰ってからはココアを淹れて。夜遅くまで、加蓮ちゃんとたくさんお話するんです♪」

加蓮「そっか。今日泊まるって話だっけ。お母さんに連絡しとこ……」ポチポチ
省5
21: [sage saga] 2020/07/26(日)19:12 ID:PFDJARSS0(21/29) AAS
加蓮「あ、私はコーヒー注文するね。すみませーんっ。……やっほ、店員さん。コーヒーは私にだけ、お願いしますっ」

藍子「こんにちは♪ 今日は……ごめんなさい、私はお腹いっぱいなんです。帰る時に、何か頂きますね」

加蓮「そういうこと。藍子が美味しそうに食べてるシーンは、近日大公開だよー」

藍子「……店員さん、すごくテンションが上がっているみたいでした」

加蓮「大画面で藍子の食事シーンを見られるって想像したんじゃない?」
省8
22: [sage saga] 2020/07/26(日)19:12 ID:PFDJARSS0(22/29) AAS
藍子「爪先をじ〜っと見ても怒らないけれど、顔を見ていたら、見るなって怒りますよね」

加蓮「爪に集中してる分、表情までは把握しきれてないからね。っと、店員さん、コーヒーありがと」

藍子「いい香り……。カフェの癒やしが、また1つ増えました……。やっぱり、起きててよかったっ」

加蓮「寝てたら寝てたで、香りで夢が変化してたかもよ? 藍子の見る夢なら、きっといい感じに変わってたかも」

藍子「そ、そう言われると、夢を見ていた方がよかったかもって思ってしまいます……」
省2
23: [sage saga] 2020/07/26(日)19:13 ID:PFDJARSS0(23/29) AAS
藍子「次に、映画館で流す加蓮ちゃんの映像はっ」

藍子「……う〜ん?」

藍子「……」

藍子「……カフェですぅすぅ眠っている加蓮ちゃんの寝顔!」

加蓮「やったら刺す」
省8
24: [sage saga] 2020/07/26(日)19:13 ID:PFDJARSS0(24/29) AAS
藍子「考えたんですけれど、やっぱり映画館で流す加蓮ちゃんは、アイドルとして輝いている姿にしたいですね」

加蓮「映画かぁ……」

藍子「プライベートの加蓮ちゃんは、私たちだけが知っている秘密の姿ということで♪」

加蓮「アイドル仲間の特権だね――って、私たちだけって。そこは私だけってことにしときなさいよ」

藍子「まあまあっ」
省6
25: [sage saga] 2020/07/26(日)19:14 ID:PFDJARSS0(25/29) AAS
藍子「加蓮ちゃん?」

加蓮「藍子、さっきから自分が年上って部分をやけに強調してくるけどさ」

藍子「はい、そうですよ。……今だけは、お姉ちゃんって呼んで、甘えてもいいんですよ〜?」

加蓮「しない」

藍子「残念っ」
省4
26: [sage saga] 2020/07/26(日)19:14 ID:PFDJARSS0(26/29) AAS
加蓮「年上って、Pさんとかスタッフさんとか色んな年上の人を見たりするけど、すごいなって思う人は素直にすごいと思うんだよね。経験から来る威厳みたいなのが、オーラで出てる人」

藍子「たまにいますよね。ベテランです、って体から伝わってくる方が」

加蓮「1000年くらい生きてんじゃないのって人とかねー」

藍子「そ、それはさすがに見たことがないかな……?」

加蓮「藍子は――」
省9
27: [sage saga] 2020/07/26(日)19:15 ID:PFDJARSS0(27/29) AAS
加蓮「私の見方のせいなのかな。私、どうしても同年代が子供に見えちゃうんだよね」

藍子「それは、仕方のないことかも……。それこそ、加蓮ちゃんの人生経験ですからっ」

加蓮「アイドルになる前の経験より、アイドルになってからの経験の方がよっぽど濃いけどね。……ま、それはいいや。イメージできないなら、実際にやってみよっか」

藍子「ずっと悩んでいるよりも、行動した方がうまくいくってこと?」

加蓮「そ。……何してみよう。んー……藍子さん?」
省9
28: [sage saga] 2020/07/26(日)19:15 ID:PFDJARSS0(28/29) AAS
藍子「靴下を履いて……うう。汗で靴下がまるまってて履きにくい」ガサゴソ

加蓮「まだー? 店員さん、レジのとこで待ってるみたいだよ」

藍子「わ、すみません! 急ぎますね。靴、靴――」ガサゴソ

加蓮「ったく。はい、右足。履かせてあげるから」

藍子「ひゃっ……加蓮ちゃん、触るなら触るって言ってくださいよ」
省8
29: [sage saga] 2020/07/26(日)19:16 ID:PFDJARSS0(29/29) AAS
<お持ち帰りのお菓子、何を買ったんですか?
<ん? それはついてからのお楽しみかな
<みせてっ
<あ、こら! ホントに子供みたいなんだから……。ただのクッキーだよ?
<なぁんだ。今日は夜遅くまで、作戦会議の続きです!
<相談の途中で寝落ちしないでよー?

【おしまい】
1-
スレ情報 赤レス抽出 画像レス抽出 歴の未読スレ AAサムネイル

ぬこの手 ぬこTOP 0.125s*