高森藍子「加蓮ちゃんの」北条加蓮「膝の上に 4回目」 (38レス)
1-

1: [sage saga] 2020/07/19(日)19:06 ID:156nnMjf0(1/38) AAS
――おしゃれなカフェ――

高森藍子「作戦会議をしましょうっ」

北条加蓮「……作戦会議。何の?」

藍子「でも、その前に、作戦会議と言うとなんだか堅い感じがしてしまいますね」

加蓮「はあ。で、何の作戦会議?」
省5
19: [sage saga] 2020/07/19(日)19:15 ID:156nnMjf0(19/38) AAS
□ ■ □ ■ □

藍子「……」ブスー

加蓮「1時間ほど寝てから、ずっと膨れ続ける藍子ちゃんなのでした」

藍子「……違うんですもん。私は、真剣なんですっ」
省8
20: [sage saga] 2020/07/19(日)19:15 ID:156nnMjf0(20/38) AAS
藍子「はぁ……。でも、こういう時に、無理をするのってよくないですよね。無理をしても、あとからそわそわしたり、集中できなくなってしまったり……」

藍子「学校の宿題や勉強と、似ているって思うんです。眠たいのに無理するより、1度寝てからの方がいいって、お父さんがいつも教えてくれて」

藍子「お父さんも、家でお仕事をする時は、よくお昼寝をしたり、体を動かしたりしているんですよ」

加蓮「藍子のリラックス法の1つは、お父さんから教えてもらったものなんだね」

藍子「ふふ、そうかも。なので、あと2時間――2時間はさすがによくばりすぎですっ」
省4
21: [sage saga] 2020/07/19(日)19:16 ID:156nnMjf0(21/38) AAS
藍子「……30分! 決めました。30分です。30分したら、起き上がりますからっ」

加蓮「がんばれー」

藍子「加蓮ちゃんが冷たい……」

加蓮「だってアホやってるようにしか見えないし。っていうかさ、何もこの後レッスンとかお仕事とか……要は身体を動かすって訳じゃないんでしょ? 藍子のやりたいことって、作戦会議なんだよね」

藍子「はい、そうですよ」
省5
22: [sage saga] 2020/07/19(日)19:16 ID:156nnMjf0(22/38) AAS
藍子「では……。作戦会議の時間です!」

加蓮「わー」ナデナデ

藍子「……?」キョトン

加蓮「あ、ごめん。拍手しようとしたらなんか藍子の頭を撫でてた」

藍子「あはは……。あ、あの、ええっと……。加蓮ちゃんっ。それは、きっと悪いことではないと思います。なので……その……む、無理にやめなくても、いいんじゃないかな〜って……」
省8
23: [sage saga] 2020/07/19(日)19:17 ID:156nnMjf0(23/38) AAS
藍子「じ、じゃあ……ひとまずは、それを目標にしてみます」

加蓮「おっ」

藍子「加蓮ちゃんが相手でも、ちゃんと演技ができるようになることっ」

加蓮「ま、いいんじゃない? 私が言うのもだけど、私相手に堂々と演じて、それで騙せたなら大抵の相手はいけるだろうし」

藍子「他の目標は……もっと、みんなに笑顔になってもらうこと!」
省4
24: [sage saga] 2020/07/19(日)19:17 ID:156nnMjf0(24/38) AAS
加蓮「あの後、けっこうファンとか増えたんじゃない?」

藍子「う〜ん……。いえ、応援していますってお手紙やメッセージが増えたのは、間違いありません」

藍子「でも、あの後は……加蓮ちゃんの言葉をお借りするなら、"たくさん応援してくださる"方が増えたような……?」

加蓮「あぁ、ギャップ」

藍子「ギャップ……」
省6
25: [sage saga] 2020/07/19(日)19:18 ID:156nnMjf0(25/38) AAS
加蓮「んー……」ナデナデ

藍子「……♪」

加蓮「……考えてたら、また藍子の頭を撫でちゃってた」パッ

藍子「あっ……。か、加蓮ちゃんっ」

加蓮「おっ?」
省8
26: [sage saga] 2020/07/19(日)19:18 ID:156nnMjf0(26/38) AAS
加蓮「古典的だけど、バスローブでシャム猫を撫でる気分ってこういう感じなのかなぁ……」ナデナデ

藍子「……♪」

加蓮「あとは悪のボスとか。片手にワインとか……。私は飲めないから、代わりにすごく色の濃いアップルジュースにするとか……」

加蓮「真っ黒なスパンコールドレス……上品すぎてもあれだから、ちょっとダークな感じの……あ、つい自分のこと……。今は、藍子の話だよね」

藍子「え〜っ。私、今のお話はもうちょっと聞いてみたかったのに」
省5
27: [sage saga] 2020/07/19(日)19:19 ID:156nnMjf0(27/38) AAS
藍子「結局、地道にこつこつやっていくのが一番ですよね」

加蓮「それはもちろんだけど、もうちょっと何かやってみようよ。せっかく、やろうって気になったんだからさ」

藍子「……はいっ。ふふ、ごめんなさい。つい、引っ込みそうになっちゃいました」

加蓮「あの日の燃え滾った藍子ー、でてきなさーい」グイグイ

藍子「きゃ。いたいですよ〜っ」
省6
28: [sage saga] 2020/07/19(日)19:19 ID:156nnMjf0(28/38) AAS
加蓮「晴れの日にタオルを首に巻いてせっせと畑を耕して、ときどき様子を見に来てくれたり、おすそ分けをしてくれたり」

藍子「うんうんっ」

加蓮「重たいものを運んでくれたり?」

藍子「うんうんっ」

加蓮「あと絶対お酒飲んでそう」
省8
29: [sage saga] 2020/07/19(日)19:20 ID:156nnMjf0(29/38) AAS
藍子「お酒の強さって、意外と強かったり、意外と弱かったりするってお父さんが言ってたから……。ひょっとしたら、加蓮ちゃんも成人したらいっぱい飲めるかもっ」

加蓮「ふぅん……。……試してみよっかなぁ」

藍子「ダメですっ!」

加蓮「たはは。冗談冗談」

藍子「とか言って、今こっそりスマートフォンを取り出して、菜々さんに連絡しようとしていましたよね〜?」
省6
30: [sage saga] 2020/07/19(日)19:20 ID:156nnMjf0(30/38) AAS
加蓮「で。Pさんが農家になる話も、菜々さんがお酒を飲んでスクープ写真を撮られる話も別にいいんだけどさ」

藍子「……そんなお話でしたっけ?」

加蓮「今は藍子の話だっての。それに、Pさんはやっぱりプロデューサーさんじゃないとね。菜々さんは……まぁ菜々さんだからいいや。……あーもう、藍子が起きてからさらに1時間経ってる!」

藍子「えっ、もう? ……う〜、ここからだと、テーブルで隠れて時計が見えません」

加蓮「何も話が進んでないじゃんっ。あと、30分したら起き上がるって言ってたよね?」
省3
31: [sage saga] 2020/07/19(日)19:21 ID:156nnMjf0(31/38) AAS
加蓮「なんだったっけ。新しいことをやる話……」

藍子「急に言われても、すぐには思いつきませんよね。あれっ? でも、加蓮ちゃんはよく、色々な企画を思いついて、Pさんとお話して……。あれって、どうやって思いついているんですか?」

加蓮「んー? どうやってって言われても……パッと閃いて?」

藍子「な、なるほど」

加蓮「あとは、これがやりたいなーって思ってから……それに必要な条件って言うのかな」
省4
32: [sage saga] 2020/07/19(日)19:21 ID:156nnMjf0(32/38) AAS
加蓮「やっぱり1から考えるより楽なんだろうし、"こういうの思いついたけど、これってできる?"って言われた方が考えるのが楽なんだって」

加蓮「……できない、って言われることも何回もあったりするんだけどね」

藍子「頑張って考えたのに、無理って言われたら落ち込んじゃいそう……」

加蓮「その時はPさんに八つ当たりでもすればいいよ」

藍子「しませんよ。だって、Pさんは悪くないんでしょ? Pさんだって、加蓮ちゃんがやりたいって言っていることなら、きっとやらせてあげたいって思うハズだから……。それでも無理って言うのなら、何かできない理由があるんですよね?」
省2
33: [sage saga] 2020/07/19(日)19:22 ID:156nnMjf0(33/38) AAS
藍子「え〜っと。やりたいことを考えて、具体的にいろいろ考えて……?」

加蓮「パーティーを開く時に料理を準備したりパーティーグッズを買いに行ったりするでしょ? あれと同じ感じ」

藍子「それなら分かりやすいかもっ。なにがいるかな、とか、なにを持っていったら盛り上がるかな、って考えるんですよねっ」

加蓮「分かってるじゃんっ」

藍子「でも……。そのやりたいことがなかなか思いつかない時には、どうしたらいいでしょう」
省3
34: [sage saga] 2020/07/19(日)19:22 ID:156nnMjf0(34/38) AAS
加蓮「えっとね。……私の話になるんだけど、いい?」

藍子「はい、どうぞ?」

加蓮「私って、小さい頃にできなかったことが多すぎて、色々拗らせちゃってるじゃん」

藍子「こじらせる……」アハハ

加蓮「アイドルになって、世界って広いんだなーって思って……Pさんと色んなお仕事をやってきて、私からも言っていいんだなって分かって」
省2
35: [sage saga] 2020/07/19(日)19:26 ID:156nnMjf0(35/38) AAS
作者です。大変申し訳ございません、少しだけ注釈を入れさせてください。

このお話は、膝の上、と銘打っていますが、
「(途中から)加蓮の膝の上に、藍子が頭を乗せている=膝枕状態で話が進んでいる」
という内容のものです。体ごと膝の上に乗っている状態ではありません。

一応「膝枕」という単語を出してはいますが、少々描写不足により勘違いさせてしまった可能性に至りました。
以後は注釈を入れなくても大丈夫なよう、文章を書くことに努めます。
今回のことはご理解くださいませ。そして重ねて申し訳ございませんでした。

それでは、続きをどうぞ。
36: [sage saga] 2020/07/19(日)19:27 ID:156nnMjf0(36/38) AAS
藍子「加蓮ちゃんならではの理由ってことですよね。……でも、よかった♪」

加蓮「?」

藍子「ちいさい頃の加蓮ちゃんが、いろいろなことをやりたいって気持ちを、ぜんぶ消さないまま持っていて、よかったなって……」

藍子「……加蓮ちゃんにとっては、あまりいい思い出じゃないってことは、分かっていますよ。でも……」

加蓮「あはは……。藍子、いっつも言うもんね。昔の加蓮ちゃんのことを切り捨てるなって」
省7
37: [sage saga] 2020/07/19(日)19:27 ID:156nnMjf0(37/38) AAS
加蓮「あーもう、さらに1時間経ってる!」

藍子「えっ、もう?」

加蓮「私の膝の上にいる時くらい、そのゆるふわ空間をどうにかしなさいよ!」

藍子「ど、どうにかしようと思ってできるものじゃありませんよ〜」

加蓮「もうっ。外もけっこう暗くなってるし……。作戦会議、全然進まないじゃん!」
省2
38: [sage saga] 2020/07/19(日)19:28 ID:156nnMjf0(38/38) AAS
藍子「焦らずに、ゆっくりいきましょ? 駆け足になっちゃうと、転んでしまうかもしれませんよ」

加蓮「歩くのはアンタでしょ……。ま、でも藍子ならすぐ見つけれるでしょ。やりたいことなら、なんだって」

藍子「そうでしょうか……?」

加蓮「もしも見つけれなかったらお散歩にでも付き合ってあげる。ただ……おほんっ。前任の者と違って、私は厳しく指導する。そのつもりでいたまえ」

藍子「はいっ。厳しいご指導、よろしくお願いします! ……ところで、前任のPさんは今度はどこへ行ったんですか?」
省3
1-
スレ情報 赤レス抽出 画像レス抽出 歴の未読スレ AAサムネイル

ぬこの手 ぬこTOP 0.133s*