【安価】真実の瞳 (444レス)
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1: [saga] 2020/07/12(日)11:27 ID:eoly8KZC0(1/13) AAS
女神「男よ」
男「……なんですかあなた」
女神「私は女神です。あなたには実験に付き合ってもらいます」
男「はぁ」
女神「あなたには私の治める世界の人々が如何に正直者であるか」
省2
2: 2020/07/12(日)11:33 ID:eoly8KZC0(2/13) AAS
男「とは言われても、僕にはどうすることもできない」
女神「ええ、ですからあなたには『真実の瞳』を授けます」
男「なんですかそれは」
彼がそれを聞くが早いか、女神は右手を振りかぶった
そして、それを男に向かって勢いよく振り下ろした
女神「せやっ!」
省8
3: [saga] 2020/07/12(日)11:36 ID:eoly8KZC0(3/13) AAS
女神「ともかく、あなたには頑張って貰います」
男「分かりましたが」
女神「それでは!」
女神が手拍子をすると、男の姿は彼女の領域から消えた
4: 2020/07/12(日)11:43 ID:eoly8KZC0(4/13) AAS
川の、水のせせらぎ
その清涼なる響きがゆっくりと彼の意識を覚醒させた
男「ここは……」
明らかに見たことのない植物が自生している
それは彼の無知ではなく、
ここが異世界であることを示していた
男「……いやいや、絶対ここ地球じゃないじゃないか」
男「はぁ、困ったぞ。ここは森のようだが」
省5
5: 2020/07/12(日)11:44 ID:BVRIKZhzO携(1) AAS
人里
6(1): 2020/07/12(日)11:44 ID:vYpVv1wWO携(1/2) AAS
エルフの農村
7: 2020/07/12(日)12:13 ID:eoly8KZC0(5/13) AAS
かぐわしい土の香り
芳醇な大地の恵みを感じさせる匂いに導かれる
彼は、エルフの農村に辿り着いた
男「農村か……おや?」
今は昼間だ。そして、太陽も顔を出している
しかし、農作業をするものの姿が見受けられない
視界の端の窓の隅、家の中には人影が映った
まさか異世界につれてこられるとは思わなかったので、
さっさとこの世界から出る方法を聞きたい彼は
一縷の望みを賭け、期待の面持ちでドアを叩く
省8
8: 2020/07/12(日)12:23 ID:vYpVv1wWO携(2/2) AAS
もう農閑期ですし…
9(1): 2020/07/12(日)12:23 ID:73UBr1lHO携(1) AAS
それは人間様のお仕事ですので…
10: 2020/07/12(日)12:24 ID:w0ZCDBHWO携(1) AAS
私達はやってはならないことになってます
11: 2020/07/12(日)12:40 ID:eoly8KZC0(6/13) AAS
エルフ「それは人間様のお仕事ですので…」
男「……はぁ、そうなんですか」
エルフ「はい。あなたはどうやら人間様のようですが」
男(いや僕農作業とかできないし……適当に誤魔化すか)
男「はい、僕は人間です……!?」
省8
12: 2020/07/12(日)12:47 ID:eoly8KZC0(7/13) AAS
男「……じゃあ、そうだね。君たちは農業したいかい?」
エルフ「はい、我々の命の為に」
男「だったら君たちでやればいい」
エルフ「それは……」
男「見たところ、この村の畑の土壌はいい」
省9
13: 2020/07/12(日)12:50 ID:3L++Ao7cO携(1) AAS
呪いのせいで…
14(1): 2020/07/12(日)12:51 ID:lbjbjgGxO携(1) AAS
この国では種族によってつける仕事が限られていて逆らうと…
15: 2020/07/12(日)12:51 ID:+1xjAYROO携(1) AAS
人間に行って良いのでしょうか
16: 2020/07/12(日)12:51 ID:Afl4775oO携(1) AAS
どうせ誰が農作業をやっても魔物に荒らされるから
17: 2020/07/12(日)21:53 ID:eoly8KZC0(8/13) AAS
エルフ(この国では種族によってつける仕事が限られていて逆らうと…)
男(完全には聞こえないな。もしかして、思い出したくもないようなものなのか?)
エルフ「……すみません」
男「ああ、いいんです。ところで僕はこの世界から出たいのですが」
そこまで言って、
彼は普通に考えて『世界から出る』なんて言うヤツはいない
ということに気づいた
省3
18(1): 2020/07/12(日)21:56 ID:XQPnV5cno(1) AAS
3つ目の角を左に曲がって突き当たりから出られる
19: 2020/07/12(日)22:10 ID:eoly8KZC0(9/13) AAS
エルフ「3つ目の角を左に曲がって突き当たりから出られる」
男「へぇ……?」
エルフ(3つ目の角を左に曲がって突き当たりから出られる)
男(嘘はついていない、冗談でもないようだ)
男「ありがとうございます」
省6
20: 2020/07/12(日)22:15 ID:eoly8KZC0(10/13) AAS
彼の思考はストップした
しかし、彼はしばらくした後に理解した
ここが『あのエルフの世界』なのだと。
おそらくあのエルフは、この村の外に出たことがない
出る必要もない。そう思っているのだろう
つまりここは、村の外は、彼女にとって『異世界』なのだろう
こちらの世界ではありえない感覚だが、
どちらにせよこの調子ではこの村で情報は手に入らないだろう
彼は釈然としない不快感のようなものを感じながら川沿いを
下流へ下流へと下っていった
省1
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