アルコ&ピース酒井「Black Savanna」 (31レス)
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1: ◆z.6vDABEMI [saga] 2020/05/05(火)19:42 ID:z3oD1mZbo(1/31) AAS
「オレ、UFO見た事あるんすよ」

なんの気も無しに、ラジオブースで話をした。それが確か結構前……、多分二年前位の話だと思うけど、実はいつだったかあんま良く覚えてない。
それ言った理由とか、特にない。だって、その時伝えたいことだったし。
普通ビビんね?UFO見たりしたらさ。ホットな情報だから、まずそんなの平子さんに届けたいでしょ。なんならリスナーにも届けたいでしょ。
他に話したい話題もねえし、それに何よりめちゃくちゃキャッチーなワードだと思ったからだ。インパクトあるし、めちゃくちゃ引きがあると確信してたからこそ話題に出せる。
勿論誰もそんな話、マジで信じるわけがねえし、与太話だって言って笑い飛ばすような事だと思った。それは仕方がねえ。
事実は小説よりも奇なり、とは言うけどさ、同時に自分が信じてえ事実しか信用しないもんってのが人間じゃん?
オレん家、ベランダから防衛省見えっから、とかなんとか言ったらさ、笑ってくれたでしょ。マジなんだけどさ。信じてくれや、とは言わねえけど……しかしアレだな、今考えても「オレん家防衛省見えんだよ」、っての、マジかっけえセリフだと思いません?

「それがほんとだったらお前、今頃もう消されてるよ」

そんなこと言いながら笑ってくれたじゃねえですか、平子さん。
省6
12: ◆z.6vDABEMI [saga] 2020/05/05(火)20:00 ID:z3oD1mZbo(12/31) AAS
突然思い出すのは、あの唐突な揺れ。
そしてまたあの時みたいに、進行方向の信号が赤に変わる。今度は揺れたり、躓いたりする事こそなかったけど、やっぱりなんか変な感じがしてビルの方を向く。
まさか、な。そんなわけないだろ。
そう期待したけれど。

「いや、嘘だろおい」

居るわ。
いや、作り話の極地かよ。いるじゃねえか、また。あのガキが。手術着のガキが。なんだ手術着のガキって、何をテーマにして有名になろうとしてんだ。
そのガキはやっぱり遠くで、ビルの前にいて、何だかよく分かんねえけどなんでかガキだってことはよくよく分かった。
それはオレの視力がマサイ族並とか、そう言うことではない。『なぜか分かった』のだ。

ガキはオレと目が合っている。
省8
13: ◆z.6vDABEMI [saga] 2020/05/05(火)20:01 ID:z3oD1mZbo(13/31) AAS
ガシャン。

なんか、音がした。

オレのすぐ隣に、何かが落ちた。遅れて全身にぞっ、と鳥肌が立ち、冷や汗がぶわっと吹き出て身体中が震え出す。ああ、なんだよ。なんだっつうんだよ。
恐る恐る視線だけを向けると、隣に割れた鉢植えの残骸と、コンクリートの上にぶちまけられた土と、花が散らばっていた。
思考が、一瞬止まる……えっ、これって、えっ?
頭上から、「ああすみません、無事ですか!」と慌てた声がする。どうやら歩道側のビルの窓から鉢植えを落としちまったみたいだ。手を滑らせたのか?
驚きすぎたせいで、ぎこちない所作で上を向いて、なんとか頑張った作り笑いで大丈夫です、と答えるのが精一杯だ。

当たってたら。
考えてしまう、つい。
もし、アレが、頭のてっぺんに当たってたら。
省11
14: ◆z.6vDABEMI [saga] 2020/05/05(火)20:02 ID:z3oD1mZbo(14/31) AAS
しっかし、最近そんなやべーことばっかしだな。死にたくねえわ、そんな事件事故で。笑えねえって、そんなラストは。
芸人っつーくらいなら、最期もちゃんと笑える方がいいんだろうか、とかつい考えちまう。

「ちなみにさ、」

「ん?」

話を終わらせようとしたのに、変なところで問いかけが来た。ちょっと意外で、きょとんとしちまった。
て言うか、アンタ言われてたろ?
「脇道、サイドストーリーを広げようとすんのはアンタの悪い癖だ」って。本筋に関係ねえとこ、広げようとすんなよ。

「そん時もいた?」
省16
15: ◆z.6vDABEMI [saga] 2020/05/05(火)20:03 ID:z3oD1mZbo(15/31) AAS
一本吸って、まあいい時間だし行くか、と喫煙室の扉を開けた。がちゃ、と軽い金属音と共に扉が開く。そっから楽屋へ、と一歩踏み出したら、廊下の奥の方によく知る人がいるのを見た。

「あれ、平子さん?」

聞こえてないのか、意図的に無視してんのか。そいつはどっかに言ってしまう。長い廊下の奥の方に歩いていこうとしていた。

「や、ちょ、どこ行くんだよおい」

今度こそ聞こえるように言ったはずだ。けれど、なぜか聞いてない。オレの言葉も無視だし、返事もしないし、そのまま歩いていこうとしている。
は?どこ行くんだよテメェは。ちっ、と舌打ちがひとつ。アンタもタバコか?なら喫煙室はこっちだっつーの。
ちょっとイラッとしたので、さらに呼びかけながら追いかけることにした。
二歩、三歩、と歩いたところで、平子さんの姿が曲がり角に消えた。マジでどこ行くんだよ、そっち便所もねえんだって。どこだよ。
ああもう、舌打ちしながら走る。これ以上離されたら、その姿を最後まで追いかけられなくなってしまう。
省16
16: ◆z.6vDABEMI [saga] 2020/05/05(火)20:04 ID:z3oD1mZbo(16/31) AAS
四月。
テレビの仕事が一回、全部吹っ飛んだのが痛い。人によっちゃあ、三週間休みなんてもんが来るような状態だ。あのオードリーですら「連休寄越せ!」とかつい前まで言ってたのに、今じゃ「ほぼ毎日家にいる」とか言ってんだぜ?マジやべえよ。
そんなんでご多分に漏れずオレらも影響を受け、独り身には無駄過ぎるほどにめちゃくちゃたくさん時間が出来たから、料理作ったりなんかギター買っちゃったり、そんでこの時間になーんとなく色々出来るようになっちゃったりしねえかなとか思ったりした。
だから、四月のまだ冷たい風が流れたその日の夜も、まだまだ弾けもしないギターを片手に、オレはベランダに出た。月でも見ながら、ギター持ってタバコ咥えて、こっから見える防衛省を見ながら佇む。なんか雰囲気だけでもかっけーな、えげつねぇカッコ良さじゃね?と勝手にほくそ笑んだ。これでギターがジャンジャカ引けりゃあ最高だろうに。
あ、ギターはガチでちゃんっと練習してんの。やりてーことがあって。買う買う詐欺して、えーと、六年?位引っ張ったけど、まあもういいっしょ、ほんとに時間あるしやらせて欲しいなって思ったからふつーにやってる。人気なさそうなYouTube狙って、毎日毎日ぺんぺんやってんの。これマジで。ちょっとは弾けるようになりたかったから。
……だから、そんなギターをベランダで引いちゃおうぜ、みたいなテンションで、ギター担いで夜風浴びてたわけよ。

すると、きらり、と。
何かが夜空に輝くのを、見た。

「あ?まさか」

……ひょっとして、UFOか?
省6
17: ◆z.6vDABEMI [saga] 2020/05/05(火)20:06 ID:z3oD1mZbo(17/31) AAS
履き慣らしたシューズで街を歩く。
夜の街は、今までよりも半分以下の人の出方だった。まあ、そうだろうなって思っちゃう。気を付けよう、って言ってる時だったから。オレもほんとは出ちゃいけないんだろうが、こればっかりは見逃してくれよと思い足早に道を行く。
いつも見る時は車道挟んだ向こう側にある、あのビル。今日はその真ん前に立っていた。
ビルはどこもかしこも光がなく寝静まっている。生命がひとつもないように、しんとしていた。真正面の、正門的なとこは閉まっていて、名前はよく分かんねえけど両側からガラガラって出てくるシャッターみたいなんがある。
さっきのキラキラは、間違いねえ、ここに来たんだ。妙な確信があった。
きっとそうだ、絶対そうだ。がくしゃでもないし、真実が一つだとしてもその真実を見極められないまま、無駄に肥大した自信だけでオレはそこにいる。
中は暗い。誰もいない。警備員さんくらいはいんだろうけど、まだ見つかってない。

「……ぜってぇここなんだよ」

執念にも似た確信があった。
絶対にそうだと感じ、疑う余地は一分の隙もなかった。
省6
18: ◆z.6vDABEMI [saga] 2020/05/05(火)20:06 ID:z3oD1mZbo(18/31) AAS
「何をしている」

や、うそ。やべぇ。誰かいた。
突然敷地内の方から、短めの声がした。

「は?や、あのすんません、オレ……」

それがまた突然だったもんだから、びくっと両肩震わせたオレは、顔をぐんっとその声の方に向けた。
狼狽して明らかに困ったようにおろおろ、なんて言い訳しようか。しどろもどろで何か言いかけて、なんて言ったかほんとなら覚えてたと思う。
その視線の先が、見知った姿でなければ。

「……平子、さん?」
省10
19: ◆z.6vDABEMI [saga] 2020/05/05(火)20:07 ID:z3oD1mZbo(19/31) AAS
オレの脳が理解を拒む。知ってる人だけど、全然こんなの知らない。気張れオレ。夜でも昼みたいに目ぇ開けて、その正門の向こうっ側をちゃんと見てろ。
それでもこの状況には全然理解が追いつかなくて、世界は死んだように凍りつく。張り詰めた緊張感と、何だかどんよりした厭な臭いの張り付いた空気が揺れる。

「なんだよ……なんなんだよ、アンタ何なんだよ」

解凍されるのに数十秒かかった。乾いた喉から、呻きにも似た声が出る。

「立ち去れ。今なら危害は加えない」

「え……」
省15
20: ◆z.6vDABEMI [saga] 2020/05/05(火)20:08 ID:z3oD1mZbo(20/31) AAS
「UMAはいんのよ」

「いや、オレUMAはいねぇと思うよ」

そんなこんなで、さらに数日経過して四月の中旬。そう、UMAがいるとか、デケェ蟻見たとか、そんな話をした日まで話がやっと戻ってくる。
外に出たとか、変なもんみたとか、そんなのやっぱり言えるわけねえから、茶を濁しておく。
くっそくだらねぇ話をして、これがオンエアに乗るのはいつだろうかとかぼんやりと考えながら、全部終わらせて楽屋に戻る。
……つっても感染対策とか言って、今じゃどこの扉も開けっ放しだ。プライバシーが守られないけど、換気は守られているのでそちら優先ってことなんだろう。当然楽屋も扉は開けっ放し。
そりゃさあ、スマホとか鍵とか財布とか、大事なもんは携帯してっからいいんだろうけど。セキュリティ問題どうなってんの?とか言いつつ。

「酒井」

「なんすか」
省13
21: ◆z.6vDABEMI [saga] 2020/05/05(火)20:09 ID:z3oD1mZbo(21/31) AAS
だけどなんで今、と質問しようとしたところ、その答えはこちらからわざわざ聞くまでもなく返ってくる。

「一ヶ月前位かな。晩酌しようと思ったら酒が無いのに気付いたから、夜だけどコンビニ行ってくるわって嫁に言って、家出たのよ。したら、その行きの道で、見たんだよ」

「白いガキすか」

「そう。お前が言った通りな、白くて、つるっつるした素材の服着てさ。……その前も何回か見てたんだけど、あんなはっきり見えたの初めてで」

「え?その前も、すか?」
省14
22: ◆z.6vDABEMI [saga] 2020/05/05(火)20:10 ID:z3oD1mZbo(22/31) AAS
「だろ?そうなるよな?俺もそうなったの。なんでネズミ?って」

「まあ、はいそうですね」

「もう視線が忙しくなっちゃって。ネズミ見て、子供見て、でもっかいネズミ見て」

「なんなのそのネズミは」

「わっかんないんだよ」
省17
23: ◆z.6vDABEMI [saga] 2020/05/05(火)20:11 ID:z3oD1mZbo(23/31) AAS
その質問に平子さんはちょっとだけ迷って、声を潜め「信じてくれるか?」とだけ聞いてきた。
……いや……そりゃさ……アンタを信じてないことの方が多いし、そりゃさっきの話だってにわかには信じ難い事だけれど、顔がガチでやべぇ事んなってたから思わず頷くしかないわな。
近寄れ、と手招きされる。三密は……と思ったけど、そっと近付く。さらに声を静かにして、オレらふたり室内で密談。意味はあんのかねえのか、よく知んないしやる必要ねえんかもしれんけど。
ひっそり声が、地面を馴らす重機みたいに重低音でオレの鼓膜を揺さぶって、尋ねてくるんだ。

「お前、白いネズミが俺に化けたって言ったら、信じる?」

沈黙。

なんと答えるのが正解か分かんねえってのが一番だった。
蟻の話がガチだとは思わねえ、でも白いガキの話はふたりとも見てるしガチなんだろう。ただ、突然出てきたネズミなんなん、そんでネズミが平子さんになってたってもっとなんなん。
訥々な質問に疑問符飛ばしてオレはそっちを見やる。

「見たんだよ、俺。この局で。俺を」
省11
24: ◆z.6vDABEMI [saga] 2020/05/05(火)20:12 ID:z3oD1mZbo(24/31) AAS
「それとも───」

そしてこんなタイミングで、思い出す。
ああ、あの時の、二年前の、悪ふざけが過ぎたイカレトークを思い出す。
足はえー子供を作り出す計画、そしてその大元の計画。
名前だけは聞いてたけど、結局なにするもんなのかはハッキリしてなかった。それがもし、例えばそう言う訳分からん奴らの計画なんだったとしたら、本当にそうなってしまったんだとしたら。考える、考えてしまう。そうなる為の条件は揃ってた。
……今みたいな場面じゃなけりゃ、考えることはなかったってのに。

あくまで子供を作り出すってのは通過点でしかなくて、その実態は「人になる」ことだったりしたら。
白いネズミのように、何かの方法で人間のデータを得て、自分達が人になり、誰か見知った姿になり、例えばそいつと入れ替わって、日常に溶け込んでいくことが目的なんだとしたら。
その世界に暮らしている白を黒に塗りつぶすような、野生を枯らしてサバンナに変えてしまうような、そんな計画なんだとしたら。

───UMAがUFO乗って地球に実はもう来てて、そんで地球侵略かなんか企んでる、そんなスケールバカでけぇ話なんだとしたら。
省10
25: ◆z.6vDABEMI [saga] 2020/05/05(火)20:13 ID:z3oD1mZbo(25/31) AAS
え?じゃあ……政府に隠れてた作戦が実行されて、それに気付いてんのがオレらだけってこと?
でもそれさ、だいたい、オレらだけ気付いたところでどうすりゃいいか分かんなくない?

世界は救えないよ、ラジオじゃ。
なにも出来ねえよ、オレらじゃ。

血肉を捧げるつもりは毛頭ねえけど、かと言って抗う術さえもないでしょうよ。

「足怪我してんのも、もしかしたらなんかそん時されてんのかもしれないすね」

「ああ……なんかしら?埋め込む?」
省16
26: ◆z.6vDABEMI [saga] 2020/05/05(火)20:14 ID:z3oD1mZbo(26/31) AAS
「じゃま、お疲れ様でした。先帰りますわ」

「お疲れさん」

長い廊下を歩いていた。帰り道、不思議とスタッフもキャストも誰もいない。しんと静まっていて、だけど照明は付いてるから妙に明るくって。

無駄に長くて先が見える道って、変に怖くない?昼間だけどさ、まあ言うてビルだし、眩しくなんねえようにシェード?みたいなの掛かってるじゃん。
だから室内のランプってずっと付いてるし、お陰で遠くの方まで見えちゃうんだよな。

こえーな、と思いながら地元のツレからのLINEとか確認してぱっと顔上げたら、
省19
27: ◆z.6vDABEMI [saga] 2020/05/05(火)20:15 ID:z3oD1mZbo(27/31) AAS
「そう、私達は流れ星。或いは、渡り鳥。新たな故郷を探し、彷徨う移民」

「お前……」

「そしてこれからは、ここが新たな故郷となる。地球、そして、偶然で見つけた街、東京」

───その顔を、やっと思い出した。

ああ、そうだ。あのチラシの、尋ね人。居なくなったから探して欲しいと配られていたチラシに載ってた女の子。だから見覚えがあったのか。
合った事は無いけど、知ってる相手。
それがオレを見ている。憤怒の表情で、オレを今にも殺さんと言わんばかりに睨みつけている。
こいつらは、移民?オレがあの日見たUFOは、こいつらだったんかな。それとも、別なやつだったんかな。なんか変に冷静になってきた。
カマしたところで時間稼ぎにもなんねえだろうなとか、局のスタッフさんとかは大丈夫なんかなとか、そんなことが脳裏を駆け巡る。
なんとか顔を前に戻して、女の子と向き合う。背後はもう、気にしても仕方がない。逃げれねえし、オレの足じゃ多分追いつかれて食われるのが関の山だ。
省11
28: ◆z.6vDABEMI [saga] 2020/05/05(火)20:17 ID:z3oD1mZbo(28/31) AAS
「!?」

女の子の顔が、驚愕に歪む。
突如、全身の細胞が弛緩し、やっと自由を取り戻す。大きく息を吸って、吐いて、オレはやっとのことで硬直から解き放たれた。
ネズミは二匹になり、その内の一匹が体をもたげて変化している、だなんてオレは見てないから知らないんだけど。

「ああ、そうだ。俺はな、この星で二年待ったんだ。お前達がここに来るのを」

背後を見る。
聞き覚えのある声がする。
ああ、アンタは、けれど違う人。

「見事に引っかかってくれた。この時間が無駄なものでは無かったようで、何よりだ」
省17
29: ◆z.6vDABEMI [saga] 2020/05/05(火)20:19 ID:z3oD1mZbo(29/31) AAS
という訳でことの顛末はそう言う感じだ。
後は女の子型のヤツにトドメを刺せば、こいつの仕事も終わるだろ。

キャパシティは既にオーバーしている。オレは新手のVRゲームにでも巻き込まれたのかと思いながら、眼前で起きている事件を他人事のように見ていた。
全身から力が抜ける。遂には立っていることすら出来なくなって、がくんと膝から崩れ落ちる。背後では、既に事切れたきったねぇ鼠が一匹、ただの骸になって落ちてんだろう。
ああ、もう。ほんとに、なんなんだよ。

「大丈夫だ。全て終わった。」

目の前では男がひとり、たった今華奢な体の首をごきりと折る音が鈍く響いたところだ。
ひい、怖。
それはさすがに怖ェわ。やっぱ知ってる人とおんなじ顔ってのがマイナスなのかもしんないな。見たくねーもんだって、平子さんがさあ、子供の首ごきーってやってるとこ、オレ見たくなかったよ。別人だけどね?別人だけど。

「悪く思うなよ」
省9
30: ◆z.6vDABEMI [saga] 2020/05/05(火)20:20 ID:z3oD1mZbo(30/31) AAS
「ッ!? あれ、オレ……?」

思わずよろける。
だけど周りは普段通りで、怪訝そうな目を向けてくるやつまでいた。え?なにこれオレバカみてぇじゃね?って周り見回す。だっれもよろけてない。あの振動なんだったん?
地震……ってわけじゃなさそうだ。もしそうなら周りだってもうちょいビビっててもおかしくなさそうだし、こんな視線向けられる必要だってないもんな。
どうも、ぼーっとしていたらしい。忙しいわけでもねえのに、なんでぼーっとしちまったんかな。眼前の信号はいつの間にか、赤から青に変わったって言うのに。やっべ、仕事に遅れそうだ。進まなければ行けないだろう、オレも、オレの中の何かも。

もう、ビルがない空間に気になるものはなかった。

「UMAはいんのよ」

「いや、いねぇと思うよ」
省13
31: ◆z.6vDABEMI [saga] 2020/05/05(火)20:24 ID:z3oD1mZbo(31/31) AAS
ゴールデンウィークの課題が「アルコ&ピース」「うしろシティ」「ハライチ」のどれかから選択だったので初投稿です。嘘です。
半分くらいホントの話を混ぜるパターンのアレです。チャンサカがタバコのこと「ヤニ」って呼んでるのとかはマジのはずです。

最近アルピーのラジオにハマりました。なんかやりたいなと思ったのでやって見ました。
今日の夜もラジオあるからみんな聴こうね。
前のはなんか「黄色い車」とかで探してください。

あと平子、お前はボコる。
お疲れ様っした。また思いついた頃に。
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