【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」―7― (306レス)
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186: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2020/08/01(土) 18:36:11.90 ID:gTQT0S320 ドゴンッ ドゴゴンッ! 新生暗夜軍兵士「ぐっ、前方に連続で魔法を放たれています! これじゃ進めません!」 アクア「西側から来たのね。どうやら、私達を分断して撃破するのが狙いみたい」 フェリシア「はわわっ、て、敵が来ますよ!」 竜化カムイ『すぐに逃げたいところですが、遠回りしている余裕はなさそうですね』 竜化カムイ(相手は騎馬兵、この魔法を迂回したところで追い着かれます。ここは魔法部隊を叩いてこの障害を排除する以外に手はありませんね) 竜化カムイ『アクアさん、敵魔法部隊までの距離は?』 アクア「それほど遠くはないけど、どうしてそんなことを……まさか」 竜化カムイ『はい、私が打って出ます。彼らは私達の足止めに意識を集中していますし、まさか、突撃してくるとは予想していないでしょう』 アクア「でも、さすがに危険すぎるわ」 竜化カムイ『だとしても、今それができるのはそれなりに早く動ける私だけです。フェリシアさんに治療してもらいましたし、攻撃を済ませたらすぐ離脱しますから大丈夫です』 アクア「何も大丈夫じゃないのだけど。仕方ないわね、私が付いて行くわ。いくら周囲を把握できると言っても、あなたは目が見えないのだから一人では厳しいでしょう?」 竜化カムイ『それはそうですが。今回は回避行動が多くなると思うので、私にしがみ付き続けるのは辛いと思いますが……』 アクア「大丈夫。この前、本気で暴れているあなたにしがみ付いていられたのだから、落ちる心配なんてしないでいいわ」 竜化カムイ『アクアさん……』 アクア「そういうわけだからフェリシア、ここはあなたに任せるわ。こっちが魔法部隊への攻撃を行って、賑やかになってきたら後退を始めてちょうだい」 フェリシア「わ、わかりました。アクア様も治療しておきますね。それっ!」シャラランッ アクア「助かるわ」 竜化カムイ『それじゃ、アクアさん。進行方向の指示をお願いします。あなたの言う通りに激しく動いてあげますから』 アクア「ええ、行きましょう」 竜化カムイ『はい!』ダッ 新生暗夜軍兵士「あの中に飛び込むなんて……本当に大丈夫でしょうか?」 フェリシア「きっと大丈夫です。だから、私達もやられるわけにはいきませんよ」チャキッ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1572435960/186
187: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2020/08/01(土) 18:40:34.87 ID:gTQT0S320 旧暗夜軍ボウナイトA「よし、このまま一気に距離を詰めて敵を討つぞ」 旧暗夜軍兵士「! た、隊長、竜がこちらに向かって来ます!」 旧暗夜軍ボウナイトA「なに!?」 ダダッ ダダッ ダダッ 旧暗夜軍ボウナイトA(まさか、包囲されかけているこの状況で打って出てくるというのか? ならば、すれ違いざまに切り殺してやる)チャキッ アクア「カムイ、前方にボウナイトの部隊よ」 竜化カムイ『敵に止まる気配は?』 アクア「ないわね。このまま、後方の攻撃に向かうはずよ」 竜化カムイ『でしたら、このまま突破しましょう。こちらも止まって相対する暇はありませんからね』 ダッ ダダッ 旧暗夜軍ボウナイトA「来たか、その首もらった!!!!」チャキッ ブンッ スカッ ズサササッー 旧暗夜軍ボウナイトA「滑り込まれた!?」 旧暗夜軍ボウナイトA(背後を取って、そこから攻撃をするつもりか!?) ダダッ ダダッ 旧暗夜軍ボウナイトA「なに!?」 竜化カムイ『残念ですが、あなたの相手をしている暇はありません』ダッ 旧暗夜軍兵士「あいつ、魔法部隊の方角に向かっています!」 旧暗夜軍ボウナイトA「ちっ、そういうことか。奴は俺が追う、残りは正面の部隊を狙え、奴の狙いが後方だろうと、敵を削れるだけ削る方針は変わらない」 旧暗夜軍兵士「わかりました!」 旧暗夜軍ボウナイトA「……大した度胸だが、敵中に一人で飛び込んできたこと、後悔させてやる!」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1572435960/187
188: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2020/08/01(土) 18:46:44.50 ID:gTQT0S320 ダダッ ダダッ 竜化カムイ『……追ってきていますか?』 アクア「一人だけね。まだ距離が離れているけれど、さすがにあなたより早いわ」 竜化カムイ『この状態でも馬の脚力には敵いませんからね。でも、先に手が届くのは私達のほうです』 アクア「そうね。もうすぐよ」 竜化カムイ『はい、私も捉えられる範囲に入りました。一気に叩き潰します。アクアさんは降りずに掴まっていてください』ダッ アクア「ええ、任せたわ」ギュッ 竜化カムイ『行きます!』ダッ! 旧暗夜軍魔法兵「よし、敵の後退を絶対に許すな。このまま――ん?」 竜化カムイ『そうはいきません!』 旧暗夜軍魔法兵「な、竜!? なぜこのようなところに!?」 竜化カムイ『はああああっ!!!』グッ ザシュンッ!!! 旧暗夜軍魔法兵「がっ!!!」ドササッ 旧暗夜軍兵士「っ、たかが一匹で調子にのるんじゃ――」 竜化カムイ『そこ!!!』ググッ ドゴンッ 旧暗夜軍兵士「がはっ!!!」ドササー 旧暗夜軍魔法兵「っ! くそ、まずはこいつを倒せ、今ならやれる!!!」スッ 旧暗夜軍魔法兵「これでどうだ!!!」シュオンッ バシュンッ! ササッ 旧暗夜軍魔法兵「くそ、ちょこまかと動きやがって! 当たれ!!!」 アクア「妨害はこれで十分みたいね」 竜化カムイ『ええ、すぐに離脱します』ダッ! http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1572435960/188
189: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2020/08/01(土) 18:48:51.15 ID:gTQT0S320 旧暗夜軍魔法兵「ちっ、奴を逃がすな!」 竜化カムイ(よし、魔法部隊は私を倒すことに躍起になっています。あとはこの間にフェリシアさんが部隊を後退させてくれれば!) パカラパカラッ 旧暗夜軍ボウナイトA「捉えたぞ、このまま逃げられると思うな!」チャキッ パシュッ ザシュッ! 竜化カムイ『っ! 追いついてきましたか』 旧暗夜軍ボウナイトA「さすがに後方を狙いに行くとは思わなかったが、あそこで私を討たなかったのが運の尽きだ。その首、落させてもらう!」チャキッ 竜化カムイ『アクアさん、しっかり掴まってください!』ググッ! ダッ アクア「!」 旧暗夜軍ボウナイトA「逃がすか!」ブンッ ザシュッ!!! 竜化カムイ『っ!!!』 竜化カムイ(くっ、流石に早い!) 旧暗夜軍ボウナイトA「一人で乗り込んできたその度胸は認めるが、詰めが甘かったようだな」 旧暗夜軍魔法兵「隊長、援護します!」シュオンッ! ドゴゴンッ バシュンッ 竜化カムイ『っ!』 アクア「カムイ!」 竜化カムイ『まだ大丈夫です。向かうべき方角の指示をお願いします』 アクア「わかったわ。このまま、まっすぐ進んで、そうすればフェリシア達と合流できるはずよ」 竜化カムイ『はい』ダッ 旧暗夜軍ボウナイトA「奴の侵攻路を塞げ、奴を倒すことだけに集中せよ」ダッ 旧暗夜軍魔法兵「はっ!」シュオンッ 旧暗夜軍ボウナイトA(まだ間に合う。今ここで奴の息の根を止めてみせる)ダッ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1572435960/189
190: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2020/08/01(土) 18:54:22.44 ID:gTQT0S320 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 旧暗夜軍兵士「おらああああ!」ブンッ サッ フェリシア「そこですっ、せやっ!」シュパッ ザシュシュッ 旧暗夜軍兵士「ぐあっ! くそ!」ポタタタッ 新生暗夜軍兵士「フェリシア様、敵の魔法攻撃が止みました。今ならば!」 フェリシア「わかりました。後退しましょう」 新生暗夜軍兵士「はい!」ダッ 旧暗夜軍兵士「させるか! 奴らを動けないように包囲しろ。逃げようとする奴から重点的に叩け!」ダッ 旧暗夜軍兵士「逃がすと思ってるのか、そこだ!」ググッ ブンッ! ザシュンッ! 新生暗夜軍兵士「ぎゃああっ!」ドサッ ドドドドドッ フェリシア「っ!」ブンッ フェリシア(まずいです、敵の動きが早くて撤退できません!) 新生暗夜軍兵士「ど、どうしましょう、フェリシア様」 フェリシア「ううっ……」 フェリシア(ど、どうすれば……) 旧暗夜軍兵士「ふん、退かないか。ならば、このまま叩きのめしてやる!」 フェリシア(どうすれば……) 旧暗夜軍兵士「一気に決めるぞ、全員で―――」 ???「ライナロック!」シュオンッ ドゴオオンッ!!! 旧暗夜兵士「ぎゃあああっ!!!」ドササッ! フェリシア「え、なんで敵が倒れて……」 新生暗夜軍兵士「フェリシア様、あれを!」 フェリシア「あ、あれは―――」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1572435960/190
191: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2020/08/01(土) 18:58:40.44 ID:gTQT0S320 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 竜化カムイ『はぁ……はぁ……』ダダッ ダダッ 旧暗夜軍ボウナイトA「はああっ!」チャキッ ブンッ!!! 竜化カムイ『っ!』グッ! サッ アクア「っ、カムイ、大丈夫!?」 竜化カムイ『まだ、大丈夫です』 竜化カムイ(ですが、この敵の猛攻の中では……) 旧暗夜軍魔法兵「サンダー!」シュオンッ バチンッ 竜化カムイ『っ、まだまだっ!』ダッ 旧暗夜軍魔法兵「そこだ!!」シュオンッ 竜化カムイ『!』 バチンッ!!! 竜化カムイ『ううっ!!!』 アクア「きゃあっ!!」 ズササーッ 竜化カムイ『アクアさん!』サッ 旧暗夜軍ボウナイトA「もらった!」ブンッ ビシャアアッ! 竜化カムイ『ああっ!!』ヨロッ グッ ダンッ 旧暗夜軍ボウナイトA「トドメだ!」チャキッ 竜化カムイ『はあああっ!!!』ブンッ! ドゴンッ!!! 旧暗夜軍ボウナイトA「がっ」ドササーッ 旧暗夜軍魔法兵「隊長!」 旧暗夜軍ボウナイトA「だ、大丈夫だ。くそ、本当にしぶとい奴だが、それもここまでだろう」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1572435960/191
192: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2020/08/01(土) 19:04:35.03 ID:gTQT0S320 アクア「カムイ!」 竜化カムイ『だ、大丈夫です。まだ、動けますからアクアさんは私の影に……』 竜化カムイ(ですが、動けると言っても先ほどの様には行きません。仕掛けられるタイミングに賭けるしかありません) ザッザッ 旧暗夜軍ボウナイトA「しぶとかったがこれで終わりだ。全員、構えろ」 旧暗夜軍魔法兵「はっ」スッ アクア「カムイ……」 竜化カムイ『アクアさん、しっかり捕まってください』 アクア「でも……」 竜化カムイ『大丈夫、きっとうまく行きます』 アクア「わかったわ……」 旧暗夜軍ボウナイトA「……」スッ アクア「……」ギュッ 竜化カムイ『……」 旧暗夜軍ボウナイトA「やれ!!!」バッ 竜化カムイ『そこです!!!』ググッ ダッ!!! ドゴゴンッ!!! 旧暗夜軍ボウナイトA「な、その傷でまだ動くというのか!?」チャキッ 竜化カムイ『そう簡単に折れるわけにはいかないんですよ!!!』グググッ 旧暗夜軍ボウナイトA(攻撃が来る。くそ、間に合うか!?) 旧暗夜軍ボウナイトA「うおおおおおお!!!」グッ ドゴンッ!!! ドササッ…… 旧暗夜軍ボウナイトA「ごふっ」ビチャアアッ…… 旧暗夜軍ボウナイトA「く、くそ……、まだ、私は戦え……る、マクベ……ス様……」 旧暗夜軍ボウナイトA「」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1572435960/192
193: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2020/08/01(土) 19:07:50.28 ID:gTQT0S320 旧暗夜軍魔法兵「隊長! ちっ、奴を逃がすな!!! ここで――」 ???「ブリュンヒルデ!!!」シュオンッ 旧暗夜軍魔法兵「があああっ!!!」ドササッ アクア「この魔法は……」 竜化カムイ『どうやら、間に合ったようですね』 ドドドドドドドッ レオン「まずは姉さんたちを助け出す。攻撃開始だ」 新生暗夜軍ダークナイトA「はっ!」 旧暗夜軍魔法兵「敵の援軍だと。くそ、あと少しだというのに!」 旧暗夜軍魔法兵「今は離脱しましょう! この数を相手にはできません!」 旧暗夜軍魔法兵「くそ、後退だ!」 タタタタタッ アクア「なんとかなったみたいね」 竜化カムイ『はい、なんとか……。ぐっ、ううう……』ドスン シュオオン…… アクア「カムイ、大丈夫?」 カムイ「ええ、なんとか大丈夫です。アクアさんの方は?」 アクア「私の方は大丈夫、ん?」 タタタタタッ レオン「姉さん、アクア!」 カムイ「レオンさん」 アクア「レオン」 レオン「色々と言いたいことはあるけど、とりあえず治療するから動かないで」シャラランッ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1572435960/193
194: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2020/08/01(土) 19:16:56.63 ID:gTQT0S320 カムイ「ふぅ、レオンさんが間に合ってくれて、本当に助かりました。ありがとうございます」 レオン「ありがとうじゃないよ、敵の中に単身飛び込むなんて自殺行為にもほどがある……」 カムイ「あの状況ではこれしか方法が思いつかなかなかったんです。許してください」 レオン「はぁ、確かに敵の魔法による妨害が無いおかげでフェリシアたちの援護にすぐ取りかかれたけど、姉さんはこの軍にとって必要な人だ。それを忘れないでほしい。もちろんアクアもだ、わかった?」 アクア「ごめんなさい」 カムイ「はい。それでフェリシアさんたちは無事ですか?」 レオン「負傷者がそれなりに出ているけど大丈夫だよ。今は協力して治療に専念してもらっている」 カムイ「それはよかった。そうでした東側、フローラさん達が守っている方角で何かがあったようなのですが……」 レオン「そこにはエリーゼが向かったよ。状況から見てどうにか対処できたみたいだから、これで西と東は一安心のはずだ。後は中央の侵攻部隊を抑え込むことが出来れば、一気に勝負を決めに行ける」 カムイ「中央……、マークス兄さんは大丈夫でしょうか」 レオン「兄さんなら何とか持ちこたえてくれるはずだ。東の魔道砲台はサクラ王女を中心とした部隊が攻略を行っている。今なら敵の援軍が中央の援護に来ることはできないはずだ」 カムイ「サクラさんが?」 レオン「ああ、本当に強い人だよサクラ王女は。だから東のことは彼女達に託して、僕らはこちらの援護に回る事が出来たんだ」 カムイ「そうだったんですね……。それで、これからどうしますか?」 レオン「これから兄さんの援護に向かいつつ、敵の包囲を開始する。中央戦線の立て直しが出来る段階になってきたし、カミラ姉さんたちの部隊は西側から仕掛けられる態勢を整えている。あとは僕らが準備を整えるだけだ」 カムイ「マークス兄さんのいる中央は敵の攻撃がまだ続いているようですね」 レオン「西と東の攻撃が失敗に終わったことはマクベスに伝わっているはずだから、奴も本腰を入れてくるはずだ。姉さんも兄さんの援護に付いて来てくれるかい?」 カムイ「もちろんですよ、レオンさん」 レオン「ありがとう、僕は部隊の再編に取り掛かることにする。準備が出来次第、すぐに兄さんの援護に向かおう」タタタタタッ カムイ(レオンさん達のおかげでどうにかここを守り切ることができました。あとは中央の攻撃を押し留め、押し返すことが出来れば勝てるはずです) カムイ「不安要素があるとするなら、やはり東側の魔道砲台周辺の敵の動きですか……」 アクア「そこはサクラ達を信じましょう。大丈夫、あそこにはルーナもいるみたいだから、きっとなんとかしてくれるわ」 カムイ「アクアさん……。そうですね、サクラさんたちを信じて私達はマークス兄さんの援護に向かいましょう」 アクア「ええ」 カムイ(サクラさん、頼みましたよ)タタタタタタッ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1572435960/194
195: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2020/08/01(土) 19:19:41.61 ID:gTQT0S320 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ◆◆◆◆◆◆ ―白夜王国・渓谷出口の村『中央区東・魔道砲台周辺』― ―少し前― 旧暗夜軍魔法兵「敵部隊の残りがこちらに向かって前進を開始しました」 旧暗夜軍ブレイブヒーロー「そうか、敵の全てが中央へ移動するならばこちらもマクベス様と合流するつもりだったが、そうはいかないようだ」 旧暗夜軍魔法兵「はい、いかがしますか。隊長」 旧暗夜軍ブレイブヒーロー「迎撃態勢を整えろ。砲手には射程に入り次第攻撃するように伝えておくんだ」 旧暗夜軍魔法兵「わかりました」 旧暗夜軍ランサー女「ようやく攻めてくるわけね」 旧暗夜軍ブレイブヒーロー「ああ、だが中央に向かった敵もいる。向かってくる敵の掃討を終え次第、こちらも部隊を分けマクベス様の援護に向かうことになるだろう」 旧暗夜軍ランサー女「なるほどね。まぁ私としては敵を倒せればそれでいいよ。暗夜のためにも、なにより……私のためにもね」 旧暗夜軍ブレイブヒーロー「……」 旧暗夜軍ランサー女「私が倒せば暗夜のためになる。そうすれば、あいつらの分もきっと……」 旧暗夜軍ブレイブヒーロー「……お前がそうしたいのならばそうすればいい。だが先ほどのように助けられるかはわからん。少しは慎重に動く様にしろ」 旧暗夜軍ランサー女「わかってるよ」 旧暗夜軍ブレイブヒーロー「わかっているなら、それでいい」 タタタタタタッ 旧暗夜軍兵士「隊長、準備が整いました」 旧暗夜軍ブレイブヒーロー「わかった」 旧暗夜軍ランサー女「そういえば、さっきの奴らはいるかな」 旧暗夜ブレイブヒーロー「さぁな。だが運が良ければいるだろう。そうなれば先ほどの借りを返さなくてはならないな、もちろん――」 「奴らの命を奪うという、最高の形でな」チャキッ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1572435960/195
196: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2020/08/01(土) 19:20:24.72 ID:gTQT0S320 今日はここまで 色々と更新が遅れていまして申し訳ないです。 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1572435960/196
197: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage] 2020/08/12(水) 11:39:48.53 ID:KlM1+RHDO 乙 魔法壁は超竜石カムイになりがち 蛇毒+四牙は許されないんだ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1572435960/197
198: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2020/08/29(土) 21:56:12.07 ID:ZG7QJwZY0 ◆◆◆◆◆◆ ―白夜王国・渓谷出口の村『中央区・東部魔道砲台周辺』― 新生暗夜軍ジェネラル「敵部隊、展開しました」 ルーナ「うーん、レオン様たちを追って中央の援護に向かうって動きじゃないわね」 シャーロッテ「まぁ、そうじゃないと私達がここに残った意味がないから助けるけど」 ルーナ「たしかにね。リンカ、敵は動きそう?」 リンカ「いや、向こうから動くつもりはないようだが、サクラはどう見る?」 サクラ「そうですね。砲台を中心に左右へ広がっているようですから、砲台を起点にこちらの前進を拒みつつ迎撃する作戦なのかもしれません」 ルーナ「さすがに陣地を捨てて攻めてくるなんて期待できないか。はぁ、制圧して見せるなんてレオン様に言っちゃったけど中々にきついわよ、これ」 リンカ「戦う前から負けているようでは勝つことなどできないぞ?」 ルーナ「ふん、勘違いしないで。きついって言っただけで勝つことが出来ないなんて言ってないんだから。見てなさい、あんな敵陣、あたし一人でパパっと壊してやるんだから」 サクラ「あまり無茶な事はしないでくださいね」 ルーナ「わ、わかってるわよ。今のは、……そう、景気付けに言ってみただけだから」 シャーロッテ「ルーナが一人でどうにかしてくれるなら私は楽で助かるんだけどね。でも、あんまり無茶なコトすると、サクラ様も無茶なこと始めちゃうだろうから気を付けないとね」 サクラ「私、そんな無茶なことなんてしません」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1572435960/198
199: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2020/08/29(土) 22:04:06.45 ID:ZG7QJwZY0 シャーロッテ「そう、それじゃ例えばだけど、敵陣のど真ん中で私が負傷したらサクラ様はすぐに治療しに来るでしょ?」 サクラ「当たり前です。助けに向かいます」 シャーロッテ「即答されるとなんだか照れるわ。だけど、状況を考えたらそれってすごく無茶なことだってわからない?」 サクラ「それはそうかもしれません、でも――」 シャーロッテ「放っておけない、それがサクラ様の考え。だからこそレオン様と一緒に中央戦線に行かないでこっちに残ってくれた。正直、それだけでも十分なのに更に無茶までさせちゃったら、サクラ様ばっかりに働かせているみたいで、その、ちょっと、あれよ」 サクラ「えっと、不公平……ですか?」 シャーロッテ「そう、そういうこと。サクラ様が無茶しないラインで、私たちも行動する。一人しか出来ないことがあるなら、一人で出来る範囲の状況に留めないとね」 サクラ「シャーロッテさん……」 シャーロッテ「だから、安心しなさい、さっき言ったみたいな危険な状態に陥ったりなんてしないからさ」 サクラ「はい、ありがとうございます。でも、怪我をしたらきちんと治療してあげますからね」 ルーナ「それじゃ、そろそろ仕掛けましょう。手筈通りにリンカは空から敵を監視して、攻められそうな場所があったら教えてちょうだい」 リンカ「わかった」 シャーロッテ「魔道砲台があるからジェネラル部隊は私たちが敵と交戦に入るまで待機。戦闘が始まったら各戦列の援護に回って」 新生暗夜軍ジェネラル「はっ、わかりました!」 サクラ「あの、リンカさん……」 リンカ「わかっている。空から見るのがあたしの仕事だが、同時にサクラを望む場所に連れて行くのもあたしの仕事だ。癒すべき相手を見つけたのなら言え、そこに連れて行ってやるさ」 サクラ「はい、よろしくおねがいします」 リンカ「よし、それじゃ行くぞ!」ググッ バサバサバサッ! ルーナ「それじゃあたしたちも行くわ、みんな付いてきなさい!」 シャーロッテ「よし、行くぞ!」 新生暗夜軍兵士たち『オオーーーッ!』 ドドドドドドッ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1572435960/199
200: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2020/08/29(土) 22:08:58.84 ID:ZG7QJwZY0 リンカ「そろそろ魔道砲台の射程だ」 サクラ「砲台に動きがありました、攻撃が来ます!」 ルーナ「みんな、攻撃が来るわ。気合で避けなさい」 新生暗夜軍兵士「了解!」 リンカ「来るぞ!」 ゴオオオオオオッ ドゴオンッ!‼‼‼ ルーナ「うまく避けたわね。それじゃ、このまま距離を詰めるわ。シャ―ロッテ、初撃は譲ってあげるからきちんと決めなさいよ」 シャーロッテ「任せな、一気に吹き飛ばすから、そっちも援護よろしく」ググッ ルーナ「ええ」タタタッ 旧暗夜軍兵士「来るぞ! 数はそれほど多くないが油断するな!」 チャキキッ シャーロッテ「見た目で甘く見てくれればこっちとしては都合がいいのに。それじゃいくわよ、はああああっ!!!」ググッ ブンッ!‼‼ ドゴンッ‼‼‼ 旧暗夜軍兵士「がっ!!!!」ドサササッ 旧暗夜軍兵士「な、何て力だ。だが、その勢いを付けての攻撃直後では、避けられまい。やああっ!!!」ダッ ブンッ シャーロッテ「ルーナ!」 ルーナ「よっと!」サッ ガキィンッ!! ルーナ「さすがにそれくらい御見通しよ。それっ!!」ブンッ 旧暗夜軍兵士「ちっ!」サッ シャ―ロッテ「助かったけど、思ったより敵の層が厚いわ」 ルーナ「本当にね。だけど魔道砲台はあたしたちを狙ってないみたいだし、一気に穴をあけるまでよ」チャキッ 旧暗夜軍兵士「ふん、開けられるものなら開けてみせろ!」ダッ ルーナ「ご要望通りに開けてあげるわ」ダッ シャーロッテ「はあああああっ」ググッ!‼ ブンッ!‼‼‼ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1572435960/200
201: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2020/08/29(土) 22:11:32.24 ID:ZG7QJwZY0 ドゴンッ‼‼‼‼‼ 新生暗夜軍兵士「ぐああああっ……ぐっ、くそ……」ズズッ ズズズッ 旧暗夜軍兵士「止めだ!!!」チャキッ 新生暗夜軍兵士「!!!!」 バサバサッ リンカ「させるか!!!」チャキッ ブンッ ズビシャアアッ!‼‼ 旧暗夜軍兵士「ぐあああっ!!!!」ドササッ 新生暗夜軍兵士「リ、リンカ様。ありがとうございます、助かりました。ううっ……」 リンカ「礼は不要だ、サクラ頼む」 サクラ「はい、今すぐ治療します」シャランッ シュオオンッ 新生暗夜軍兵士「あ、ありがとうございます、サクラ様」 サクラ「いいえ、気にしないでください。ご武運を」 新生暗夜軍兵士「はい!」タタタタッ リンカ「ここ周辺は落ち着いて対処できているようだ」 サクラ「ええ、でも問題は東側ですね」 リンカ「ああ、魔道砲台からの攻撃が激しい。あいつら、東側から崩していくつもりみたいだからな」 サクラ「負傷者も多く出ているはずです。すぐに救援に向かいましょう。」 リンカ「よし、飛ばしていくぞ!」バサバサッ サクラ(後方で待機していたジェネラル隊の皆さんも前進しています。どうにか、ジェネラルの皆さんが到着するまでに、負傷した方々の治療を終えて態勢を維持しないといけません) サクラ「待っていてください、今向かいますから」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1572435960/201
202: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2020/08/29(土) 22:32:41.37 ID:ZG7QJwZY0 ◆◆◆◆◆◆ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 旧暗夜軍砲台兵「放て!‼‼」シュオンッ! ゴオオオオオッ バシュッ!!! ドゴンッ…… 旧暗夜軍ランサー女「東側は順調って感じかな」 旧暗夜軍ブレイブヒーロー「ああ、だが他は拮抗している。現状拮抗しているのであれば、あの後続の敵重装兵団に介入されれば崩されるのは明らかだ」 旧暗夜軍ランサー女「本当にね。それにしてもさっき白夜の王女を倒すチャンスだったのに邪魔をしてきた敵、あれだよね?」 旧暗夜軍ブレイブヒーロー「あれだろう。どうやら東側の援護に向かっているようだな」 旧暗夜軍ランサー女「あれ私に任せてくれる。それに、さっきブレイブは倒すのをしくじったんだから、今度は私でもいいでしょ?」 旧暗夜軍ブレイブヒーロー「ふん、わかった。奴らはお前に任せるとしよう」 旧暗夜軍ランサー女「ありがと。ついでに東側も崩して来るから。みんな、行くよ」 旧暗夜軍兵士「わかりました、副隊長」タタタタタッ 旧暗夜軍ランサー女「それじゃ、運が良かったら戦線でね、ブレイブ」 旧暗夜軍ブレイブヒーロー「ああ」 タタタタタタタッ 旧暗夜軍兵士「隊長、良かったのですか。副隊長に任せて」 旧暗夜軍ブレイブヒーロー「ああ、空からの目が厄介なのはこちらも同じだ。それをあいつが潰してくれるのならば、こちらも助かる」 旧暗夜軍兵士「ですが、その副隊長は……」 旧暗夜軍ブレイブヒーロー「大丈夫だ。あそこで誰が死のうとも、あいつは取り乱したりはしない。もう、あいつにとっての仲間はすでにいないのだからな」 旧暗夜軍兵士「隊長……」 旧暗夜軍ブレイブヒーロー「だから心配する必要は無い、ランサーがうまく戦果を挙げることを信じるだけでいい。それだけで十分だ」 旧暗夜軍兵士「わかりました。我々も出ますか、隊長」 旧暗夜軍ブレイブヒーロー「ああ、おそらく敵重装兵と戦うことになる。対装備を忍ばせておくように他の者たちにも伝えておけ」 旧暗夜軍兵士「はっ!」タタタタタッ 旧暗夜軍ブレイブヒーロー「……」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1572435960/202
203: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2020/08/29(土) 22:51:34.94 ID:ZG7QJwZY0 旧暗夜軍ブレイブヒーロー(もう、あのようなことは起き得ない。そしてあいつがもう一度壊れることもない。なにせもう起きてしまったことだ……) 旧暗夜軍ランサー女(みんな、死んじゃった……。ブレイブさん、みんな死んじゃった、あははははは、暗夜のためにみんなで頑張ろうって、暗夜のために敵を倒していこうって決めてたのに。隊のみんな私だけ置いて死んじゃった……) 旧暗夜軍ブレイブヒーロー(テンジン砦での戦いで、あいつはすべての仲間を失った。あいつの所属していた部隊はテンジン砦と一緒に吹き飛んだのだから。そして壊れてしまった) 旧暗夜軍ランサー女(あははは、あはははははははっ!‼‼ でも大丈夫、私がみんなの分敵を倒せばいいんだ。暗夜のために敵を倒して、みんなの分戦えばいい。そうだよ、それでいい。だからさ、くよくよしてても仕方ない……よ。そうだ、部隊長が言ってたんだ。くよくよしてても仕方ないって。そうだよ、みんな死んじゃったけど、そんなの気にしてたら戦い続けられないよね。だから、気にしない私はみんなが死んだことなんて気にしない、ただみんなの分も私が暗夜のために戦えばいい。ねぇ、そうだろ……ブレイブ?) 旧暗夜軍ブレイブヒーロー(縋りつくような視線と声でそう聞いてきたから答えた。お前が望むように戦えばいいと。それでよかったのかどうかわからない。分からないからこそ、私は私の道を信じて戦う。あの日の言葉を彼女がどう思っていようとも……) 旧暗夜軍ブレイブヒーロー「……」 旧暗夜軍兵士「隊長、準備が整いました」 旧暗夜軍ブレイブヒーロー「よし、砲台の防衛部隊だけを残し、俺たちも攻撃に向かう。敵の侵攻を阻止し、砲台をなにがあっても守り抜くぞ」 旧暗夜軍兵士「はっ!」 旧暗夜軍ブレイブヒーロー「よし、ランサーの部隊に後れを取るな!」タタタタッ 「続け!!!」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1572435960/203
204: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2020/08/29(土) 22:52:28.17 ID:ZG7QJwZY0 今日はここまで http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1572435960/204
205: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2020/09/22(火) 17:54:25.42 ID:MTh/Lwyf0 ◆◆◆◆◆◆ ―白夜王国・渓谷出口の村『中央区・東部魔道砲台近辺』― ルーナ「はっ、それ!!!」チャキッ シュババッ! ザシュンッ ザシュンッ! 旧暗夜軍兵士「ぐえ……」ドササッ ルーナ「ふぅ、一段落ね。さて次は――」タタタタッ シュオンッ ルーナ「やば!」サッ ゴオオオッ ドゴンッ!!! ルーナ「ああもう、砲台が鬱陶しい! あたしに何の恨みがあるわけ!?」 シャーロッテ「恨みとか以前に敵なんだから、狙ってくるのが当たり前でしょ」 ルーナ「そうかもしれないけど、もっと集団を狙うとかあるでしょ? ここ、あたしとあんたしかいないじゃん。絶対狙ってるわ」 シャーロッテ「まぁ、たしかにね。よっと!」ブンッ キィンッ 旧暗夜軍弓兵「気づかれた!?」 旧暗夜軍弓兵「ちっ、だが当てればいい、あんな軽装、一回当てるだけでも致命傷に――」 シャーロッテ「それはあんたらも同じだよ、おらあああああっ!!!」ブンッ ブンブンブンッ ズシャッ!!!! 旧暗夜軍弓兵「ぎゃああっ!!!」ドサリッ… 旧暗夜軍弓兵「あの女、武器を投げてきやがった!?」 シャーロッテ「ルーナ残り任せるわ」 ルーナ「はいはい」タタタタタッ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1572435960/205
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