清霜「Saxophone Colossus 」 (178レス)
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151: ◆0rjCWOlcd8we 2019/08/18(日)22:18 ID:F8UcP6o90(3/4) AAS
7月31日 午後9時24分
Lazy Bird

客で賑わうLazyBird、今日のプレイヤーはBlue4の四人だった
はじめてのライブをあえて外でやる目論見が功を奏しこのライブはなにもなく終わるはずだった
清霜と同じく、テナーサックスを持った彼女が来るまでは...

「...」

「どしたのよ朧、神妙な顔してるけど」

「ねえ秋雲」

「あん?」

「一緒に吹きたいというか... 音であいつに勝って見たくて横で吹きたいって思った事ある?」

「あー... ちょっとまさか...」

「ひさびさに心を突いてくるプレーヤーに出会えた気がする」

「勝ちたいの?」

「勝ってくる」

「はあ... 行っておいで」

「ありがとう」

「朧」

「何?」

「勝てよ」

「... 言われなくても」

言うや否や朧は楽器を舞台裏にセットしに行ってしまった
もう彼女を止めるものはいない

「あ、ただいま二人とも... あれ? 朧ちゃんは?」

席に戻ってきたのは朧や秋雲と同じくビッグバンドをしている照月だった
いつもは秋月、朧、秋雲の3人だったが今日は秋月が夜間演習のため不在、チケットを非番だった照月が受け取る形になった

「あー照、それが朧のやつ『勝ってくる』なんて言って楽器持って...」

「え、ええっ!?」

「でもさ」

「へ?」

「見たくない?」

「見たくないって...?」

「あの二人がどんな世界作るかさ」

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「...ありがとうございました! Tricotismでした! 続いてが最後の曲になります、ベースの摩耶さん作曲でIGNITION...」

「ねえ」

「!? お、朧ちゃん!?」

朧がテナーサックスを持ちステージに上がる
まるでこれから戦うかのような佇まいを見せていた
そして... 勝ちに行く そんな目をしていた

「一緒に吹かない?」

第11話
おわり
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