【ガルパン】みほ「私は、あなたたちに救われたから」 (734ﾚｽ)
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102: ◆eltIyP8eDQ [saga] 2019/04/22(月)00:00 ID:jQ2XiiXS0(1/9) AAS
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準決勝が明けて、休日を挟んだ後の練習。
既に学園は夏休みに入っているが、間近に迫った決勝の為に練習を怠るわけにはいかなかった。
既に作成されているメニューの通りに練習をこなし、朝から始まった練習が終わったのは夕方に差し掛かる頃だった。
杏「みんなお疲れー。もうすぐ決勝だし、色々詰めていこうね。それじゃあ解散ー」
省16
103: ◆eltIyP8eDQ [saga] 2019/04/22(月)00:04 ID:jQ2XiiXS0(2/9) AAS
杏はやっぱり困ったように笑うと、顔を伏せる。
杏「……ごめんね。でも、私は最後までやらないといけないんだ。優勝して、廃校を阻止出来たら……どんな報いでも受けるよ」
沙織「出来なかったら。廃校が決まったら今度はどうするつもりですか」
杏「……」
省19
104: ◆eltIyP8eDQ [saga] 2019/04/22(月)00:05 ID:jQ2XiiXS0(3/9) AAS
桃「なのに、他人が横から口を出すなんて、そんなの上手く行くわけがない」
沙織「だからっ！！試合の事よりもそっちの方を考えるべきだってっ」
桃「いい方法がある」
沙織「え……？」
省10
105: ◆eltIyP8eDQ [saga] 2019/04/22(月)00:22 ID:jQ2XiiXS0(4/9) AAS
沙織「……西住さんのお姉さんは、西住さんの事を嫌ってる。ううん、憎んでるように見えた。決勝に行って平穏無事に終わるとは思えない」
桃「だったら私たちが守ってやればいい。既に西住の事はみんな知ってる。いまさら暴露したって動揺するやつはいないさ」
沙織「それで、その先はどうするの。エリカさんのままにして、その後はどうするのっ」
桃「……時間が解決してくれるさ」
省9
106: ◆eltIyP8eDQ [saga] 2019/04/22(月)00:25 ID:jQ2XiiXS0(5/9) AAS
桃は廃校が嫌だった。みんなと一緒にすごしてきた学校がなくなるなんて嫌だった。
だから、みほを巻き込んだ。
たとえ恨まれたって学園を守れればそれで良い。そう思っていた。
だけど、今は、
省15
107: ◆eltIyP8eDQ [saga] 2019/04/22(月)00:27 ID:jQ2XiiXS0(6/9) AAS
沙織「もう現状維持なんて無理なんだよ。私たちが西住さんの事を知った時点で、『私たちが知った』事を西住さんが知ってしまった時点で」
どのみち、先なんて無かった。たとえみほの真実を知らなくても、終わりは近づいていた。
そして時は巻き戻せない。どれだけ自分たちが彼女を気遣おうと、どれだけ守ろうと、沙織たちの知ってる彼女は『西住みほ』なのだ。
沙織「今ここで私たちが『エリカさん』を認めちゃったら、『西住さん』から目を逸らしたら、もう誰もあの子の事を見ることが出来なくなる」
省15
108: ◆eltIyP8eDQ [saga] 2019/04/22(月)00:41 ID:jQ2XiiXS0(7/9) AAS
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結局、沙織はそのままみほの部屋の前まで走ってきた。
元より戦車道を始めるまで運動らしい運動なんて体育の授業でしかやってなかった沙織の体は悲鳴をあげ、
その痛みや息苦しさを乙女らしくないかな？なんて軽口を脳内で叩いて無理やりごまかす。
そして呼吸が整うのも待ちきれず、沙織は扉に向かって呼びかける。
省13
109: ◆eltIyP8eDQ [saga] 2019/04/22(月)00:47 ID:jQ2XiiXS0(8/9) AAS
廊下はもちろん、部屋も明かりがついていない。
部屋に向かって沙織はもう一度呼びかけるも、返事は帰ってこない。
物音一つせず、まだ少し荒れている沙織の呼吸がやかましいほどだった。
やはり、勝手に部屋に入るのは……と、踵を返そうとする自分の足を沙織は必死で引き止める。
省18
110: ◆eltIyP8eDQ [saga] 2019/04/22(月)00:50 ID:jQ2XiiXS0(9/9) AAS
ここまでー
すみません延期の上にガッツリ予定時間オーバーしました。
そして来週はお休みでお願いします。
色々と待たせてしまい申し訳ありません
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