[過去ログ] 男「恋愛アンチなのに異世界でチートな魅了スキルを授かった件」 2スレ目 (1002レス)
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631: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/11(土)16:53 ID:z5qFXi7F0(1/14) AAS
乙、ありがとうございます。

>>630 手紙についてまた触れるのは5話ほど先になります。

投下します。
632: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/11(土)16:53 ID:z5qFXi7F0(2/14) AAS
 時を少し遡る。

 二日前――パレードで男が姫様に連れ去られた直後のこと。
633: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/11(土)16:54 ID:z5qFXi7F0(3/14) AAS
近衛兵「本当にこの部屋まで入って良かったでしょうか? 初めて入りましたが……これは……」

姫「余が特別にいいと言っておるのじゃ、気にするな」

近衛兵「そうですが……ルールはルールですので、早急に失礼します。何かありましたらいつも通り司祭か近衛兵長をお呼びください」

姫「分かっておる。それより早く二人きりにさせよ」

近衛兵「はっ!」
省4
634: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/11(土)16:55 ID:z5qFXi7F0(4/14) AAS
姫「ここでずっと、ずっと、ずっと、ずっと、ずっと、ずっと、ずっと……ずーっと一緒に」

男「命令だ、俺の質問に答えるとき以外しゃべるな」

男(口が自由になったということでようやく命令が出来る)

男(俺は第一に姫様の口を封じた。重すぎるその囁きをずっと聞いてると狂ってしまいそうだからだ。あと単純に怖い)
省8
635: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/11(土)16:55 ID:z5qFXi7F0(5/14) AAS
男「……まあいい。質問です、姫様。宝玉……青い宝石を持っていますよね。見せてもらえますか」

男(早速目的の物をお目にかかることにする)

姫「宝玉……それならこっちじゃ」

男(命令で黙っていた姫様だが質問には答えられる。指し示したのは、ちょうど気になったばかりの奥の扉だった)
省7
636: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/11(土)16:56 ID:z5qFXi7F0(6/14) AAS
男(にしても私室から繋がるこの空間に女神像が設置しているということは……)

男「質問です、姫様。あなたは女神教の関係者なのですか?」

姫「そうじゃ。女神様の遠い末裔、大巫女である」

男「女神様の末裔……か。またすごい存在が出てきたな。この部屋の用途は何ですか?」

姫「日課の祈りを捧げるための部屋じゃ」
省7
637: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/11(土)16:57 ID:z5qFXi7F0(7/14) AAS
男(考え込んでいる内に姫様が勝手に行動を取っていた。女神像から宝玉を外し俺へと差し出したのだ)

男「え……いや、どうして……?」

姫「察するにお主は女神様の遣いじゃろう。ならば宝玉を譲るのが役目じゃ」

男(そうか。姫様は女神教の関係者であり、しかもかなり中枢にいた者のようだ)

男(ならば宝玉を集める者が現れた意味、災いがまた起きようとしていることも分かっているわけか)
省8
638: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/11(土)16:58 ID:z5qFXi7F0(8/14) AAS
男(そう、思ったのだが)

男「姫様、命令です。俺をこの建物から出してくれませんか」

男(気づくと俺は姫様に対してそんな命令をしていた)

男(どうにも嫌な予感がするのだ。俺は姫様に命令を出来る立場を得て、この都市では絶対の力を持ったはずなのに心が休まらない)

男(女と女友と合流したかった。二人の竜闘士と魔導士の力が側にある方がよっぽど安心が出来る)
省4
639: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/11(土)16:58 ID:z5qFXi7F0(9/14) AAS
男(どうして……まさかヤンデレで俺をこの部屋から出したくないという気持ちが強いから従わないとか?)

男(いや、魅了スキルの命令は絶対のはずだ)

男(なら何故動かない、話さない?)

男(……あ、そうか話さないのは)
省6
640: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/11(土)16:59 ID:z5qFXi7F0(10/14) AAS
男「魅了スキルのことも……そうか、当然知っていて」

姫「もっと早く気付いていれば、好意の暴走も落ち着いたのじゃろうが……実際体験してみるとこうも抗いがたいとは」

男「それは……勝手にかけたこっちが悪いですし」

姫「そして……この部屋に招き入れたりもしなかったはずじゃ。あのときはどうにか二人きりになろうと……すまぬ」

男(頭を下げる姫様)
省4
641: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/11(土)16:59 ID:z5qFXi7F0(11/14) AAS
男(部屋を見回したときに気になったもの)

男(それは……どの窓にも格子が付いて外に出れないようになっていること)

男(そして外に繋がる扉の内側にノブが付いておらず部屋の外から鍵をかけるタイプとなっていること)

男(まるで誰かを閉じこめるためのような部屋だということだ)
省1
642: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/11(土)17:00 ID:z5qFXi7F0(12/14) AAS
男「もしかして俺たちは、いやこの都市中の住民がとんでもないペテンに掛けられていたってことか……?」

姫「事情を話……いや、そしたら後戻りが…………だがこの部屋に入った時点でもう……」

男(姫様は首を振った後、力なく俯いた)

男「気にしないでください、そもそも俺が魅了スキルをかけた時点で関係者です」
省4
643: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/11(土)17:01 ID:z5qFXi7F0(13/14) AAS
姫「私は人形。言いなりの人形」

姫「独裁都市の真なる支配者の隠れ蓑として、偽りの権力者を演じる」

姫「この部屋から脱出する権限すらない私は――傀儡の姫です」
644: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/11(土)17:01 ID:z5qFXi7F0(14/14) AAS
続く。
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