[過去ﾛｸﾞ] 男「恋愛アンチなのに異世界でチートな魅了スキルを授かった件」 ２スレ目 (1002ﾚｽ)
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361: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/03/25(月)11:45 ID:vOXoz3si0(1/16) AAS
乙、ありがとうございます。
投下します。
362: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/03/25(月)11:47 ID:vOXoz3si0(2/16) AAS
実況「それでは表彰式の準備が出来るまでに決勝の総評について伺いたいんですが」
解説「分かりました。開幕衝撃波のぶつかり合いから始まった試合、最初の攻防からお互いの戦い方がはっきり出ていましたね」
実況「特攻した女選手に対して、堅実な立ち回りをしていた傭兵選手ですね」
解説「そこからハイレベルな攻防が繰り広げられ……ワンパターンな攻めだと思われた女選手の攻めは罠、搦め手がきっちりと刺さり有利に立ちました」
実況「このまま女選手が押し切るかと思った直後、傭兵選手捨て身の特攻が成功して幕切れとなりましたが……この最後の局面どうみますか？」
省2
363: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/03/25(月)11:48 ID:vOXoz3si0(3/16) AAS
実況「それでは女選手が一転して堅実に攻めようとしたのがマズかったということでしょうか？」
解説「いえ、そうではありませんね。両選手、あの時点で取れる手は二種類に分かれていたと思います。傭兵選手は特攻かカウンター。女選手は積極的か堅実か」
解説「例えば最後の傭兵選手の特攻ですが、女選手が今まで通り衝撃波を追いかけて飛んでいた場合不発となっていたでしょう？」
解説「足を止めて遠距離から攻撃を続けようとしたから餌食となってしまった」
実況「なるほど」
省8
364: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/03/25(月)11:48 ID:vOXoz3si0(4/16) AAS
町長「優勝おめでとう、傭兵君！！」
傭兵「ありがとうございます、町長」
町長「伝説の傭兵の勇名に勝るかは分からぬが、武闘大会優勝、最強の座は君の者じゃ！」
傭兵「もったいない言葉です」
省8
365: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/03/25(月)11:49 ID:vOXoz3si0(5/16) AAS
女「………………」
女（…………）
女「………………」
女（…………）
省2
366: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/03/25(月)11:49 ID:vOXoz3si0(6/16) AAS
姉御「ナイスファイトだったねえ、女」
気弱「見ていてとても熱くなりました！」
女友「お疲れさまです、女」
女「……みんな」
女（仲間たちの言葉に私の意識はふっと浮かび上がる）
省9
367: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/03/25(月)11:50 ID:vOXoz3si0(7/16) AAS
男「女」
女「男君……」
女（男君に名前を呼ばれる）
女（そういえば……負けたことで願い事も無効になったんだ）
省7
368: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/03/25(月)11:50 ID:vOXoz3si0(8/16) AAS
女「え……？」
男「よく頑張ったな、女」
女（気付くと私は男君に抱きしめられていた）
女「どうして……だって私負けたのに」
省10
369: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/03/25(月)11:51 ID:vOXoz3si0(9/16) AAS
女（男君が抱きしめる力をほんの少しだけ強くする）
女（私は男君の胸に頭を埋める）
女「男君の心臓の鼓動……すごい速くなってる」
男「言うな。慣れないことして緊張してんだよ」
女「慣れてないんだ？」
省15
370: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/03/25(月)11:52 ID:vOXoz3si0(10/16) AAS
女（私は抱きしめられるばかりだった体勢から抜け出して、男君を抱きしめ返す）
女「えへへ……意外と男君も肩幅広いんだね」
男「意外は余計だ。女だってこんな細い身体で……」
女「良かった、ダイエットしておいて」
男「そんなことしてたのか……って、違う。それなのにあれだけ戦えるんだなって感心したんだ」
省7
371: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/03/25(月)11:53 ID:vOXoz3si0(11/16) AAS
女「そんなことないよ。それを言うなら商業都市でも観光の町でも私は魅了スキルを持った男君に宝玉のゲットを任せて楽をした卑怯者じゃん」
男「ああ。そういう分担だから、俺も今までは気にしてなかった。でも危険度が違うことを理解したんだ」
男「女が伝説と称される存在と同等に強いから、戦闘なんてただの作業みたいだと思っていたからすっかり忘れていたんだ」
男「今日みたいに負けることがあるってことを。試合だったから良かったものの……本当の戦いだったら……」
女「男君……」
省10
372: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/03/25(月)11:53 ID:vOXoz3si0(12/16) AAS
男「そしてもう一つ謝らないといけないんだ」
女「まだあるの？」
男「ああ。女は決勝で自分が勝つと信じていただろ。だから負けるなんて思ってもいなくて、茫然自失となった」
女「うん、そうだね」
男「俺も女の勝利を信じる、と言った。だから実際に負けたときにそんなの想定していないと……思うべきだったのに」
省8
373: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/03/25(月)11:54 ID:vOXoz3si0(13/16) AAS
女（男君と抱きしめ合っている。それだけで嬉しいけど……これはゴールじゃない。スタートだ）
女（男君は私のことを信じてくれない）
女（今のままでは魅了スキルのことを明かしても『……ああ、そうだと思っていたよ』で終わってしまう関係だ）
女（私はその先に進みたいから）
女（だから私が男君と築かないといけないのは信頼関係だ。男君に全幅の信頼を寄せてもらうようになる。そう決めた）
省4
374: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/03/25(月)11:54 ID:vOXoz3si0(14/16) AAS
その状況を見守っていた三人。
気弱「思っていたより焦れったい二人ですね」
姉御「まるっと暴露したい気持ちだよ」
女友「気弱さんと姉御も似たようなものでしたけどね」
省4
375: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/03/25(月)11:55 ID:vOXoz3si0(15/16) AAS
女「さてと、私も完全復活したかな！」
女（名残惜しかったけど、私は男君から離れる）
男「そうか……なんかすまんな。慰めるつもりが俺も……」
女「もうそういうの無し！ 急いでるんでしょ？」
省13
376: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/03/25(月)11:56 ID:vOXoz3si0(16/16) AAS
続く。
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