[過去ログ] 男「恋愛アンチなのに異世界でチートな魅了スキルを授かった件」 2スレ目 (1002レス)
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522: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/27(土)22:52 ID:mpzK4Og10(1/16) AAS
乙、ありがとうございます。

投下します。
523: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/27(土)22:53 ID:mpzK4Og10(2/16) AAS
男(パレードの前日となった)

男(日中、俺は部屋にこもって明日の計画について細かいところを詰めていた)

男(そして何とか形になったところで、今日も中心街に出ていた女と女友が帰ってくる)

女「ただいまー」

男「おう、おかえり……早速いいか? 二人に読んでもらいたい物があるんだが」
省7
524: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/27(土)22:54 ID:mpzK4Og10(3/16) AAS
女友「すいませんね、ウチのポンコツが。とりあえず指示通り二人で読みますね」

女「ポンコツって何よ!?」

男「そうしてくれ」

男(憤慨する女には取り合わず女友と俺は話を進める)

男(女もしぶしぶ女友と一緒にその手紙を読んだ)
省5
525: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/27(土)22:54 ID:mpzK4Og10(4/16) AAS
女友「なるほど……こういう命令も可能ということですか」

男(女友は直前の奇行も何のその、すぐに冷静に分析している)

男「ああ。見れば分かるが、その手紙には『命令だ、その場で三回回ってワンと鳴け』って書いている」

女友「そしてそれを読んだ私は魅了スキルで男さんの虜になって命令に従う状態ですから、その通りに行動した、と」

男「つまり魅了スキルの命令は口頭だけでなく、紙に書いて伝えてもOKってことだな」
省9
526: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/27(土)22:55 ID:mpzK4Og10(5/16) AAS
女「ううっ……で、でも紙に書いた命令がOKみたいだけど、それだと誰が書いたのか分からない命令にも反応しそうだよね?」

女「でも私も女友もこれまでそんなこと無かったし」

男(女が若干涙目になりながら、疑問を口にする)

男「ああ、それはおそらく認識の問題じゃないか? 俺からの命令って認識するかどうか」

女友「そうですね……ちょっと実験しましょうか。男さん、余っている紙を貸してください」
省9
527: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/27(土)22:55 ID:mpzK4Og10(6/16) AAS
女友「女はポンコツです」

女「違うよっ!?」

男(俺も女友が読んだ紙を見せてもらう。えっと『命令だ、女はポンコツじゃありませんと言え』か)

男(しかし女友はそれ通りに行動しなかった、命令は効いてないということだろう)
省3
528: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/27(土)22:56 ID:mpzK4Og10(7/16) AAS
女友「次は逆の実験をしましょうか。男さんが命令を書いて女に渡し、女が私に渡すと」

女「私は渡すだけね」

男「今度は中身の命令が俺だと分かっていて、でもそれを他人から渡された場合の話ってわけか」

男(さて、どうなるか。さっと俺は命令を書き上げる)

男「ほい、女」
省3
529: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/27(土)22:57 ID:mpzK4Og10(8/16) AAS
女友「女はポンコツです」

女「違うよっ!? って、二回目っ!?」

男(俺が書いた命令は『命令だ、女はポンコツですと言え』って内容だった)

男(そして女友はその通りの行動をした。つまり命令に従ったということだろう)
省4
530: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/27(土)22:57 ID:mpzK4Og10(9/16) AAS
女「それで、これは何がやりたかったの? 私で遊びたかっただけ?」

男(女がヤサぐれている)

男「そんなことない。真面目な話に戻るが、この手紙を使う方法なら姫様に俺が直接命令する姿を大勢に見られることが無くなるだろ」

女「あ……そっか」

男「つまり俺の想定としてはこうだ。明日のパレード、どこかのタイミングで人混みに紛れて魅了スキルを使い姫様を虜にする」
省5
531: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/27(土)22:59 ID:mpzK4Og10(10/16) AAS
女友「ですが姫様は手紙を読むでしょうか? 姫様は権力者ですよ」

女友「郵便物は全て部下が検閲していて、何だこの怪しい文面はとなって姫様に見せないという可能性もあると思いますが」

男「ああ。だから手紙は一つの手段だ。例えば他にも町に偶然出てきた姫様に命令文をちらっと見せてすぐに逃げるとかな」

男「一度魅了スキルをかければ解除不能だから、俺も姫様の評判を気にせず町を出歩けるし」

男「とにかく明日バレないように姫様を虜にしてしまえばチャンスはいくらでもある」
省3
532: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/27(土)22:59 ID:mpzK4Og10(11/16) AAS
女「じゃあもう一つの、人混みの中で魅了スキルを使ったら姫様以外にもかかってしまうって問題点も何か解決策は思いついたの?」

男「いや、何も思いつかなかった。力業で行くしかないだろう」

女友「……まあ、そうなりますか」

男(ずいぶんと後ろ向きな断言に、女友も嘆息を吐いて同意する)

男(人混みに紛れて魅了スキルを使って俺が使ったことを誤魔化す算段だが、周りに姫様以外の女性がいるとその人も虜にしてしまう)
省6
533: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/27(土)23:00 ID:mpzK4Og10(12/16) AAS
男「まずパレード全体の客を観察して、比較的女性が少ない場所を探す。俺たちはそこに陣取る」

男「そして女と女友は姫様が通りかかりそうになったら、少々強引でもいいから俺の周囲5mから女性客を外に出すように誘導してくれ」

男「そのタイミングで魅了スキルを使う……ってところか」

女「強引だね……そんなに上手く行くかな」

男「最悪一人や二人の客に魅了スキルがかかっても全力で謝罪して見舞金を送る」
省6
534: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/27(土)23:01 ID:mpzK4Og10(13/16) AAS
女「でもこの作戦だと一時的に男君が一人になるよね」

男「ああ、女性を5m外に出すために必然的に女と女友は俺から離れるだろうな」

女「人がたくさんいるはずだから、すぐには男君の元に駆けつけられないだろうし……そのときに何か起きたらヤバくない?」

女「独裁都市は治安も良くないし、駐留派が都市内に入ってるかもしれないんでしょ?」

男「パレード中は厳戒態勢だろうし大丈夫だろ」
省7
535: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/27(土)23:01 ID:mpzK4Og10(14/16) AAS
女「男君は絶対に私が守る……だって私は守護者だから!!」

男「守護者って……あの妄言本気にしてるのか?」

男(町長や魔族の言ってた話を思い出す)

女「妄言じゃないよ! だって魅了スキルは女神様が持ってた固有スキルで、今男君が持っている」

女「そして守護者って呼ばれる竜闘士の男性が女神を守っていて、今は私が竜闘士の力を持っているんだよ!」
省6
536: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/27(土)23:02 ID:mpzK4Og10(15/16) AAS
女友「商業都市の時もスパイを断罪すれば終わりだったのにその思いが収まる解決になりましたし」

女友「結婚詐欺の時も傷ついたお嬢様に執事のアフターケアを頼んで」

女友「気弱さんと姉御さんの想いがバラバラになることも防ぎましたし……あながち妄言ではないでしょうか?」

男「いや、でもそれは俺の功績だけじゃないだろ。商業都市のときは女が言い出したことだし、アフターケアは女友が言い出したことだ」
省9
537: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/27(土)23:02 ID:mpzK4Og10(16/16) AAS
続く。次回からボチボチ話が動き出しそうです。
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