[過去ログ] 男「恋愛アンチなのに異世界でチートな魅了スキルを授かった件」 2スレ目 (1002レス)
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35: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/02/08(金)20:19 ID:guAYLSu10(1/12) AAS
乙、ありがとうございます。

投下します。
36: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/02/08(金)20:19 ID:guAYLSu10(2/12) AAS
男(協力することになった六人でコロシアムの正面入り口を目指す)

男(れで武闘大会の説明を聞いたり、チャラ男たちと再会したり、今後の方針を決めたりしたが、元々の目的は大会の参加受付をするためにここまでやってきたのだ)

男(というわけで人混みをかき分けて進んでいると、入り口が近づくにつれ筋骨隆々な人や魔法使いっぽいフードを被った人など、見た目からして腕に自信のありそうな人物の割合が増えてきた)

男「さっきまでは観客っぽい人の方が多かったが、大会参加者っぽい人が多くなってきたな」

女「観光客はこっちの方に用事がないってことなんだろうね」
省5
37: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/02/08(金)20:19 ID:guAYLSu10(3/12) AAS
姉御「そうだね、女に敵う人間は誰も……いや、一人だけ思い当たる人がいるか」

男「え、そんなやつがいるのか?」

姉御「あんたたちも聞いたことがあるんじゃないかい? 伝説の傭兵って存在を」

男「あー……そういえば女と同じ『竜闘士』だという」

男(女の職が『竜闘士』であることが分かったときに『あの伝説の傭兵と一緒の……』と言われたことがあった)
省2
38: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/02/08(金)20:20 ID:guAYLSu10(4/12) AAS
姉御「アタイたちが最初に訪れた町がちょうど伝説の傭兵の故郷だった場所の近くで、色々と武勇伝が流れていたもんさ」

姉御「そもそもの話だが、今でこそ平和なこの大陸も二十年ほど前は争いが絶えなかったそうだね」

男「へえ、そうなのか」

姉御「どこもかしこも戦場だったその最中を後に伝説の傭兵と呼ばれる少年は渡り歩いた」

姉御「そのころから竜闘士の職は持っていたみたいで圧倒的な強さだったみたいだね」
省3
39: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/02/08(金)20:20 ID:guAYLSu10(5/12) AAS
姉御「あまりの強さからその存在が大陸中で噂されるようになり、戦争中の指導者はこぞって彼を雇おうとしたみたいだね」

男「そりゃそうだ、一人で戦況を傾けるほどの力があるならな」

姉御「争い合っていた両陣営がどちらも雇おうとして、際限無く金額が釣り上がっていったってのも有名な話」

姉御「戦乱の世の末期は、どこが伝説の傭兵を雇えるかというマネーゲームめいた様相も示すようになった」

姉御「最後は王国が法外な金額で長期に渡り伝説の傭兵を雇い戦乱をどんどん収めていって平和になった」
省3
40: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/02/08(金)20:21 ID:guAYLSu10(6/12) AAS
女友「しかし妙にちぐはぐですね」

男(いつの間にか一緒に話を聞いていた女友が口を挟む)

男「何がだ?」

女友「その話によると伝説の傭兵という人は、金のために戦場を転々としていたんでしょう?」

女友「圧倒的な力を振るうその姿は普通恐れられるはずです」
省5
41: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/02/08(金)20:21 ID:guAYLSu10(7/12) AAS
姉御「圧倒的な力を持つが故に、相手を殺さないように手加減して制圧することも可能だったそうさ」

姉御「それに民間人に被害が及ばないようにも努めていた」

姉御「そして一直線に敵の司令部を抑えて降伏するように迫る」

男「そんな理想論みたいなことを……実行できるだけの力があったってわけか」

姉御「戦争なんてしたがるのは基本的にお偉いさんさ。一般の兵士からすれば気が進まないことがほとんどだ」
省9
42: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/02/08(金)20:22 ID:guAYLSu10(8/12) AAS
男(そのときようやくコロシアムの入り口に辿り着いた。人が多くて思うように進めず時間を食ったな)

男(しかし受付の前も長蛇の列が出来ている。俺たちもその最後尾に並ぶ)

女「その伝説の傭兵って人は現在は何をしているの? 平和になって傭兵の需要も無くなったはずだよね?」

姉御「そうだね、争いが終わったのが十年ほど前」

姉御「その後も戦争を終わらせた立役者とも言える伝説の傭兵は、英雄のような扱いを受けていた」
省11
43: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/02/08(金)20:23 ID:guAYLSu10(9/12) AAS
男「それなら一安心ではあるな」

女「どういうこと、男君?」

男「だって現状一対一で女に対抗できるだろう唯一の人物が伝説の傭兵なんだろ」

男「もしこの武闘大会に参加されたりでもしたら、女の優勝も危うくなるじゃないか」

女「同じ竜闘士と言っても経験とか練度とかで差が出るはずで……」
省6
44: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/02/08(金)20:23 ID:guAYLSu10(10/12) AAS
男(受付の列が進んでいく。あともう少しで俺たちの番になりそうだ)

女友「……。……。……」

男(と、女友が前を見ながら、顎に手を当てて何やら考え込んでいる)

女友「ところで姉御さん。伝説の傭兵は二十年ほど前に少年の歳で戦場に出たって言ってましたよね?」

姉御「ああ、そうだよ」
省7
45: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/02/08(金)20:24 ID:guAYLSu10(11/12) AAS
受付「ステータス開示ありがとうございます。記入させてもらいますね。職は竜闘士で名前は傭兵…………」

受付「……えっ!? まさかあなたは……っ!?」

男(淡々と処理していた係の女性が驚愕する)

男(その声に釣られて周囲の人々もその存在に気づき――この町でもその存在は有名なようだ――口々と声が上がる)
省5
46: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/02/08(金)20:24 ID:guAYLSu10(12/12) AAS
続く。

もちろん楽勝には行きません。
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