[過去ログ] 男「恋愛アンチなのに異世界でチートな魅了スキルを授かった件」 2スレ目 (1002レス)
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433: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/15(月)12:13 ID:bY2SeEvr0(1/15) AAS
感想ありがとうございます!
>>429 >>430 >>431 期待に応えられるよう頑張ります
>>432 隔日更新続けることができたのでめちゃくちゃ進みましたねー
5章『独裁都市・少女姫』編開始します。
434: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/15(月)12:19 ID:bY2SeEvr0(2/15) AAS
男(俺たち三人は馬車に揺られて次なる宝玉が待つ地、独裁都市なる場所へと向かっていた)
男「異世界にもこんなところがあるんだな……」
男(車中ですることがなく暇な俺はぼーっと外を見ていたのだが、先ほどから景色が全く変わらない)
男(見渡す限り畑が広がっていて、どうやらこの辺りは農耕地帯のようだ)
女「私たちが最初に訪れた最初の村でも農耕が営まれていたけど……ここはそれ以上の規模だね」
省5
435: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/15(月)12:23 ID:bY2SeEvr0(3/15) AAS
女友「独裁都市のメイン産業が農業だとは聞いてましたが……ここまでの規模だったんですね」
男「え……じゃあもしかして、もう領内なのか?」
女友「そう把握しています。この一帯は独裁都市の管轄のはずです」
男「『都市』って感じじゃないな」
女友「気持ちは分かりますが、東京都にだって畑が広がっている地域はあるんですよ」
省7
436: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/15(月)12:26 ID:bY2SeEvr0(4/15) AAS
男(しばらくして時刻も夕方になった頃、馬車が止まった。目的地にたどり着いたようだ)
男(俺たちは独裁都市の中心街に降り立つ。規模としては前にいた武闘大会が行われた町とそう変わらず大きな方だ)
男(しかしその雰囲気は真逆だった)
男(武闘大会に沸いて活気溢れていたのと反対に、この地は人通りが少なく閑散としている)
男(その理由の一端が夕食を取るために立ち寄った店で明らかとなった)
省8
437: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/15(月)12:27 ID:bY2SeEvr0(5/15) AAS
女「独裁都市の……」
男「何者かに支配された地がユートピアであったことなんて無いしな……つまりは税の取り立てがヤバいってことでいいのか?」
女友「はい。それはもう法外な割合ですよ」
女「そっか……じゃあパンもこの値段で売らないと、店の人がやっていけないってことなんだね」
男「酷い場所だな。そりゃ活気もなくなるわ」
省3
438: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/15(月)12:27 ID:bY2SeEvr0(6/15) AAS
男「…………」
男(税か……一人で生きていくならともかく、人が社会で生活する以上必要なシステムだと個人的に思う)
男(町の整備や治安維持などを個人でやっても限界がある。特にこの世界では人を襲う魔物という存在もいるわけだ)
男(どこかで集約して、まとめて当たる方が効率的だ)
男(しかし、必要以上に取り立てていいはずがない)
省4
439: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/15(月)12:28 ID:bY2SeEvr0(7/15) AAS
少女「今日の夕食はここにするぞ!」
男(店の入り口からそんな声がした)
男(思わずそちらを見ると高貴な装いを身につけた少女がそこにいる)
男(服に負けない美貌と合わさって一つの芸術品のような少女だ)
省6
440: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/15(月)12:31 ID:bY2SeEvr0(8/15) AAS
女「男君?」
男(少女に見とれているとジトーッとした声が耳に入る)
男「……どうした、女」
女「どうした、じゃないでしょ。あの女の子をじーっと見つめておいて」
男「いや、それは……」
省4
441: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/15(月)12:32 ID:bY2SeEvr0(9/15) AAS
男性「姫様!」
男(入り口の方でさらに動きがあり、少女を追うようにして一人の男性が店に入ってきた)
男(30代くらいでくたびれた雰囲気を背負っている)
少女→姫 「遅いぞ。さっさと手配をせんか」
男(倍ほど年の差がある男性相手に、尊大な態度で命令する少女)
省4
442: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/15(月)12:33 ID:bY2SeEvr0(10/15) AAS
男「何だあいつら……」
男(どんな関係なんだと気になった俺が、ボソッとこぼしたそのときだった)
女性「……」
男(ギロリと、少女の側につく女性の視線が俺を射抜いた。その圧に押された俺は慌てて目を逸らす)
男(怖っ! 結構離れているのに聞こえたのかよ!?)
省7
443: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/15(月)12:37 ID:bY2SeEvr0(11/15) AAS
店員「お客様申し訳ありません」
店員「当店は現在より姫様の貸し切りとなるため退店お願いできますでしょうか?」
店員「お代の方は結構ですので」
男「は……んぐっ」
男(『はあ? そんな要求あるか』と俺は言い掛けて、女友に口をふさがれる)
省8
444: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/15(月)12:38 ID:bY2SeEvr0(12/15) AAS
男(こうして俺たちはまだ腹も満たっていないがその飯屋を後にする)
男(最後、店を出る直前にその尊大な態度の少女をもう一度振り返って見たが)
姫「よいよい、余が下々の者に見られながら食事するなどあり得んからな」
店長「もちろんでございます!!」
姫「にしても料理はまだか、余を待たせるとはいい度胸じゃな?」
省6
445: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/15(月)12:40 ID:bY2SeEvr0(13/15) AAS
男「はぁ……ったく、何だったんだ」
男(いきなり店に来てそこにいた客を全て追い出して貸し切るとか、ワガママにもほどがある振る舞いである)
女「女友は何か知ってるの?」
女友「まあ古参商会から一通りこの都市の情報については聞いているので」
女友「まず、あの剣呑な雰囲気を放っていた人たちは近衛兵団でしょうね」
省3
446: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/15(月)12:40 ID:bY2SeEvr0(14/15) AAS
女友「ええ。この都市における権力の頂点に立つ独裁者。少女姫――彼女の言葉はこの都市では絶対の法です」
女友「そして古参商会の調査によると、宝玉を持っているのも彼女のようですね」
男「また面倒そうな案件だが…………宝玉の持ち主が女性だっていうなら……」
男(武闘大会では終ぞ役目が無かったが……どうやら今回は俺の魅了スキルの出番のようだ)
447: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/15(月)12:41 ID:bY2SeEvr0(15/15) AAS
続く。
今章も隔日更新で行く予定です。ではまた明後日。
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