[過去ログ] 男「恋愛アンチなのに異世界でチートな魅了スキルを授かった件」 2スレ目 (1002レス)
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688: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/17(金)20:33 ID:UB3nT4PD0(13/19) AAS
男「助かるときは二人でだ、姫」
姫「ですがその方法が……」
男「大丈夫だ。あともうちょっと待ってれば俺の仲間の二人が助けに来る」
姫「仲間……ですか?」
男「ああ。いきなり姫に連れ去られて何も話は出来てないんだが、それでもずっと帰ってこなかったら不審に思うはず」
省7
689: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/17(金)20:34 ID:UB3nT4PD0(14/19) AAS
姫「………………」
男(姫は目を丸くしている)
男「何だ、そんなに驚いたのか? っていうか、女神様の末裔の……大巫女だったか、なら知ってんだろ守護者って竜闘士の存在も」
姫「守護者様の力を引き継いだ者が男さんの近くに……それなら分かりますが……私が驚いたのはそちらではありません」
男「ん?」
省7
690: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/17(金)20:34 ID:UB3nT4PD0(15/19) AAS
姫「その仲間の人は女っていうんですか」
男(姫が俯きながら聞いてくる)
男「ああ、竜闘士の力を授かっていてな」
姫「もう一人はどうなんですか?」
男「魔導士の力を持った女友だ」
省4
691: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/17(金)20:35 ID:UB3nT4PD0(16/19) AAS
姫「私と二人きりなのに他の女性のことを考えていたんですか、男さん」
男「え、いや、どうやってこの状況から脱するかって話で……」
姫「答えてください」
男「否定はしません」
男(そうだ、大人しくなっていたが、魅了スキルをかけた直後の様子から分かるように姫の気質はヤンデレだ)
省11
692: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/17(金)20:36 ID:UB3nT4PD0(17/19) AAS
姫「どうして止めるんですか! 男さんが他の女のことを考えられないようにするだけです!」
男「違うな、薬の方か! ヤバさは全く変わらないけどな! 断固拒否する!!」
男(その後ドタバタがあって、埒があかないと判断した俺は魅了スキルの命令まで繰り出す)
男(するとどうやら姫は愛情込めた絶品の料理で、胃袋を鷲掴みにして自分のことだけを考えさせるつもりだったとのことだ)
省8
693: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/17(金)20:37 ID:UB3nT4PD0(18/19) AAS
<神殿・近衛兵詰所>
近衛兵長「やはりそうか。どこかで見たガキだとは思ったが、一週間ほど前に竜闘士と魔導士の仲間と共に都市にやってきた……」
近衛兵長「ガキはどうでもいいが、このデタラメな力を持った二人は対策しないとな……」
近衛兵長は確認を終えて考え込むのだった。
694: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/17(金)20:38 ID:UB3nT4PD0(19/19) AAS
続く。
695: [sage saga] 2019/05/17(金)21:26 ID:3Ds8zaiFO携(1) AAS
乙ー
696: 2019/05/18(土)00:27 ID:BydkhvHMO携(1) AAS
乙!
697: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/19(日)20:12 ID:M/ByOmx70(1/12) AAS
乙、ありがとうございます。
投下します。
698: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/19(日)20:16 ID:M/ByOmx70(2/12) AAS
男(翌日の昼。パレードから丸一日が経った)
男(状況は変わらず姫と一緒に囚われの身だ)
男(しかし、時が過ぎれば過ぎるほど女と女友が違和感を持って助けに来る確率は上がっていく)
男(流石に今日はまだ早いが、明日には痺れを切らして、その夜には侵入してくるだろう)
男(何としてもそこまで生き残る。そのためには……)
省12
699: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/19(日)20:17 ID:M/ByOmx70(3/12) AAS
近衛兵長「調子はどうだ?」
男「ああ、最悪だよ」
男(入ってきた近衛兵長の言葉に、俺は強気で返した)
近衛兵長「司祭からの伝言を伝えに来た」
省6
700: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/19(日)20:17 ID:M/ByOmx70(4/12) AAS
男「用が終わったか? ならさっさと出て行け」
近衛兵長「囚われの身だというのに、さっきから強気だな」
男「どうせおまえたちは俺を殺せないんだろ。なら下手に出るだけ無駄だ」
男(やつらはまだ『俺が死んだら姫も死んでください』という命令が有効だと思っているはずだ)
男(ブラフだと思っていても、万が一を考えて手を出せない)
省6
701: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/19(日)20:19 ID:M/ByOmx70(5/12) AAS
姫「……っ」
男(姫が息を呑む気配が感じられる)
男(静かにするように命令していて良かった。確かに図星であるが……それを昨日の今日で知ることが出来たとは思えない)
男(これは近衛兵長のカマかけだ。正解はとぼけること)
男「何の話だ、俺に仲間なんていないぞ」
省6
702: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/19(日)20:21 ID:M/ByOmx70(6/12) AAS
近衛兵長「流石に言葉は出ないか。どうして分かったか不思議だろう?」
近衛兵長「タネを明かすとこのために馬車の定期便を廃止させたというわけだ」
近衛兵長「都市に出入りする人間を減らせば把握することは容易い」
近衛兵長「貴様らが一週間ほど前、この独裁都市に入ったことは問題を起こす前からリストしている」
近衛兵長「それを昨日帰った後どこかで見た顔だと確認した結果だ」
省13
703: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/19(日)20:23 ID:M/ByOmx70(7/12) AAS
近衛兵長「ならばどうするか。正面からでは敵わない。だが二人の少女には弱点がある。それが貴様だ」
近衛兵長「最初から使い手の二人が目立ったところのない少年に付き従う歪なパーティーだと思っていたが……」
近衛兵長「その魅了スキルの説明を見て腑に落ちた。二人には魅了スキルがかかって虜になっているのだろう」
近衛兵長「ならば簡単なことだ。貴様に命令させればあの二人は従うしかない」
男(ちっ、魅了スキルについて明かしたことが裏目に出たか?)
省10
704: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/19(日)20:24 ID:M/ByOmx70(8/12) AAS
男「っ……!」
男(瞬間、ある考えが脳裏に浮かびハッとなって近衛兵長を正面から見る)
近衛兵長「……どうした? こちらを見て」
近衛兵長「言っておくが貴様の魅了スキルを使って私を支配しようなんて考えは持たないことだな」
省8
705: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/19(日)20:25 ID:M/ByOmx70(9/12) AAS
男「分かった」
近衛兵長「……? 何がだ」
男「おまえが言い出したことだろ。こっちが出す二つの条件を呑めば、二人が助けに来ないように命令する手紙を書いてやる」
近衛兵長「……ずいぶんな気の変わりようだな。条件とは何だ?」
男(急に従った俺を警戒しながらも近衛兵長が聞いてくる)
省10
706: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/19(日)20:25 ID:M/ByOmx70(10/12) AAS
女友、女。
突然だが、ここでお別れだ。
俺はこの都市で姫様と共に生きることにした。
同封した物は手切れ金代わりに受け取ってくれ。
そういうわけで命令だ。
省4
707: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/19(日)20:26 ID:M/ByOmx70(11/12) AAS
男「こんなもんでいいか」
男(手紙を書き、宝玉も一緒に近衛兵長に手渡す)
男(近衛兵長は内容を一瞥した後)
近衛兵長「いいだろう、用事は以上だ。失礼する」
省1
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