[過去ログ] 男「恋愛アンチなのに異世界でチートな魅了スキルを授かった件」 2スレ目 (1002レス)
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607: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/07(火)20:31 ID:zrxDWYSk0(8/12) AAS
女友「元々女神教の総本山であるこの地は『宗教都市』でした」

女友「神官や信者が多く住み、神殿で祈りを捧げたり、馬車で移動する際に見た周囲の畑で信者が農作業に勤しんだりしていたのです」

女友「さて、今でこそ廃れた女神教ですが、全盛期の女神教は凄まじかったという話は何回か聞いてますよね」

女友「ではその頂点に立っていた存在は何なのかという話ですが、それが女神の末裔、大巫女です」
省8
608: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/07(火)20:32 ID:zrxDWYSk0(9/12) AAS
女「あの姫様が住んでいるのが女神教の神殿……この地に住んでいた女神教の信者は神殿で礼拝もしていたから、この地には教会は無いってこと?」

女友「はい。現在の神殿、姫様の住居は前に一度見たように近衛兵が常に厳しく警備していて古参商会でも内部がどうなっているのか調査できていません」

女友「それでも女神像や宝玉を余所に売り飛ばすような罰当たりなことはしないだろうという見解で、だからあの中にあると考えているわけです」

女「姫様の権力も女神教由来のものだもんね」

女友「そして姫様は女神教の中心にいた者ですから、もしかしたら女神の遣いのことや、太古の昔に起きた災い、魔神について何か詳しいことを知っているかもしれません」
省3
609: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/07(火)20:33 ID:zrxDWYSk0(10/12) AAS
女「でも女神の末裔がいるなら、どうしてその一族が魅了スキルを引き継がなかったんだろう?」

女「余所からやってきた男君の手に魅了スキルがあるのもおかしな話だよね」

女友「そうですね、この前は三人で女神の行いを体現していると言いましたが、それをさせるなら女神の末裔の方がふさわしいのも確かです」

女友「しかし現に男さんの手に魅了スキルがあるのは…………何らかの女神の思惑があるのでしょう」

女「女神の思惑……」
省6
610: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/07(火)20:33 ID:zrxDWYSk0(11/12) AAS
女(パレードの日は夜まで男君は帰ってこなかった)

女(翌日の朝になっても男君は帰ってこなかった)

女(夜になっても男君は帰ってこない)

女(さらに次の日の昼。男君が連れ去られてから丸二日が経って――それでも何の音沙汰も無かった)
611: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/07(火)20:34 ID:zrxDWYSk0(12/12) AAS
続く。
612: [sage saga] 2019/05/07(火)20:37 ID:9TFogztWO携(1) AAS
乙ー
613
(1): 2019/05/07(火)20:39 ID:RHsTLktU0(1) AAS

気になる引きで終わりやがるぜ
614: 2019/05/08(水)00:23 ID:VKqyDi2aO携(1) AAS
乙!
615: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/09(木)20:33 ID:3Ta5RR8N0(1/13) AAS
乙、ありがとうございます。

>>613 お待たせしました。

投下します。
616: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/09(木)20:34 ID:3Ta5RR8N0(2/13) AAS
女「どう考えてもおかしいって! あの神殿に乗り込もうよ!」

女友「検討はしています、がそれは最終手段にしてください」

女(私と女友は一向に帰ってこない男君について宿屋の部屋で話し合っていた)

女(二日前、パレードがあった日はまあそんなに早く帰ってこれないよね、と落ち着いていた)
省5
617: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/09(木)20:35 ID:3Ta5RR8N0(3/13) AAS
女友「そうですね、現在男さんは権力者の姫様に何でも命令できる立場です。姫様の部下を使って、私たちに手紙を届けさせることくらい簡単なはずです」

女「私はこんなに心配しているっていうのに……!」

女友「こちらの状況に一切気が向かない人ではないはずですが……」

女(昨日こそ『あまり束縛する女は嫌われますよ』と早く帰ってくるように願う私をからかっていた女友も、今日になってからは一緒に心配している)

女「女友、最終手段にはいつ移っていいの?」
省4
618: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/09(木)20:35 ID:3Ta5RR8N0(4/13) AAS
女「心配ばかりしても男君が早く帰ってくるわけじゃないよね……ちょっと切り替えよっと」

女「そういえば昨日、女友は外に出ていたけどそのとき何か気になる情報でもあった?」

女(男君が帰ってきたときに早く会えるようにと、昨日一日宿屋の部屋に籠もっていた私と違って、女友はじっと待つだけなのは苦手だと外に出ていた)

女友「気になるというと……どうやら一昨日のパレード以来姫様の姿を見たものはいないみたいですね」

女友「昨日もパレード当日ほどではないにしろ色々行事予定があったのに、姫様はその全てをキャンセルしたようです」
省3
619: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/09(木)20:36 ID:3Ta5RR8N0(5/13) AAS
女友「後は……そうですね。この地に古参商会の支部は無いですが仕入れの関係でこの独裁都市を通りかかると聞いていたので」

女友「商会員と直接会って情報交換を何個かしたのですが……気になることを言ってましたね」

女「気になることって?」

女友「一昨日の演説で姫様が住居=神殿を金(きん)で覆う資金を確保できたと言ってましたよね?」

女友「そのことの是非はともかく、工事は一大プロジェクトとなるはずです」
省10
620: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/09(木)20:37 ID:3Ta5RR8N0(6/13) AAS
女友「そう考えると神殿の不自然なまでに固い警備も気になります」

女友「総合して考えるともしかしたらあそこはかなりの伏魔殿ではないかと――」

コンコン。

女「あ、男君かも!!」
省4
621: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/09(木)20:38 ID:3Ta5RR8N0(7/13) AAS
主人「すいません、この部屋宛に先ほど手紙が届いたもので……」

女(そこにいたのは宿屋の主人だった)

女「男君じゃなかったぁぁ……」

主人「……?」
省6
622: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/09(木)20:38 ID:3Ta5RR8N0(8/13) AAS
女「じゃあ早く開けようよ!!」

女友「分かっています、ちょっと待ってください」

女(手紙は封筒となっているようだ。封を切って逆さにすると便箋が中から出て…………)

女(コロン、と一緒に何かも落ちる)
省9
623: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/09(木)20:39 ID:3Ta5RR8N0(9/13) AAS
 女友、女。

 突然だが、ここでお別れだ。

 俺はこの都市で姫様と共に生きることにした。

 同封した物は手切れ金代わりに受け取ってくれ。
省5
624: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/09(木)20:39 ID:3Ta5RR8N0(10/13) AAS
女(男君らしいぶっきらぼうな文面)

女(しかし、その内容は絶望としか表すことが出来なかった)

女「どういうこと……?」

女(男君とお別れ、姫様と共に生きるって……それはいつだったか私の出来の悪い妄想だったんじゃないの?)

女(頭がクラクラする。この状況も既に妄想なのか?)
省6
625: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/09(木)20:40 ID:3Ta5RR8N0(11/13) AAS
女(今女友を蝕んでいるのは手紙にあった命令だ)

女(男君の手紙にはこの都市から出て行け、そして二度とこの都市に入ることを禁ずるとある)

女(手紙でも魅了スキルの命令が効くのはこの前試したとおりだ)

女(そのせいで虜である女友は脇目も振らず出て行こうとしている)
省4
626: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/05/09(木)20:41 ID:3Ta5RR8N0(12/13) AAS
女(こんな終わりがあっていいはずがない)

女(直接会って話がしたい)

女(でも、私一人じゃどうしていいのか分からない)

女(何より話をして……本当に男君の口から姫様を選んだことを告げられたら、私は………………)
省2
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