[過去ログ] 男「恋愛アンチなのに異世界でチートな魅了スキルを授かった件」 2スレ目 (1002レス)
1-

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
次スレ検索 歴削→次スレ 栞削→次スレ 過去ログメニュー
499: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/23(火)23:32 ID:Tyn5Y4290(4/13) AAS
おばあさん「しかしあなたたちぐらいの年頃の娘を見ると姫様を思い出すわねえ」

女(おばあさんが昔を懐かしみながら口を開く。……って)

女友「姫様を知っているんですか?」

おばあさん「ええ、昔は親交があってねえ。あの子が小さい頃も知っているよ」

おばあさん「おばあさん、おばあさんって駆け寄ってくる姿は今も鮮明に思い描けるくらいで」
省7
500: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/23(火)23:33 ID:Tyn5Y4290(5/13) AAS
女(その後もしばらく話が盛り上がった後、私たちはおばあさん宅を後にした。本をもらったお礼の言葉はもちろん伝えた)

女(もう夕方になっているので進路は宿屋だ。その途中で私はポツリと語り出す)

女「私さ、ずっと姫様のことを根っからの悪人だと思ってた」

女友「そうですね、私もそう思っていました」

女「でもおばあさんの語りだと普通の女の子のようで……どっちが真実なのかな」
省4
501: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/23(火)23:33 ID:Tyn5Y4290(6/13) AAS
女「怖いなあ権力って。そのせいで普通の女の子だった姫様も今のようになって…………いや、そもそも」

女友「どうかしましたか」

女「どうして普通の女の子だった姫様がそんな権力を持つことになったの?」

女友「今さら気になったんですか?」

女「いや、よく考えてみるとおかしいんだけど、ほら何か疑問に思うタイミングを逃すことってあるじゃん」
省6
502: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/23(火)23:34 ID:Tyn5Y4290(7/13) AAS
女「えー、逆に? ……うーんと、まず日本の総理大臣みたいに選挙ってことは無いはずだよね。普通の女の子が選ばれるとは思えないし」

女友「その通りですね」

女「じゃあ……他に考えられるのは世襲制とか? 姫様は代々この地を治める王様の家系だとか」

女友「半分は正解です。店員さんが言っていた『二年前』おばあさんの言ってたとおり姫様が『当代』となってこの地を治める権力を引き継いだのです」

女「やっぱり……あれ、でも半分って?」
省4
503: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/23(火)23:35 ID:Tyn5Y4290(8/13) AAS
女「えーっ!? どういうこと、気になるじゃん!」

女友「情報漏洩を恐れてです。女は口が緩いですからね、女を経由して男さんに伝わることを阻止するためにもそもそも教えないことにします」

女「それは……確かに昨夜も口を滑らせたけど……でも姫様が何の家系なのかが、男君が魅力的に思うか変わるようなものなの?」

女友「いえ、正直関わらないと思いますが……男さんの基準が正直分からないんですよ」

女友「武闘大会でもあの魔族に魅了スキルをかけようとして、元がおばあさんの姿だったからって理由でかけられなかったでしょう?」
省8
504: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/23(火)23:35 ID:Tyn5Y4290(9/13) AAS
女「でも……使命のためだからしょうがないけど、男君はあの姫様を魅力的に思っていて、魅了スキルをかけるんだよね」

女友「何を今さら言ってるんですか? まさか止めて欲しいとでも?」

女「男君がツンデレが好きだってのは誤解だったけど、それでもあんなに綺麗な人に好かれたらどうなるか分からないじゃん!」

女「この都市をどうにでも出来る権力も持ってるってことは見方を変えたら逆・玉の輿だし」

女「もしかしたら男君もコロッとその気になって『俺たちの旅はここまでだ、俺はここで姫様と共に生きる』とか言い出したら……」
省5
505: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/23(火)23:36 ID:Tyn5Y4290(10/13) AAS
女友「イジワル言いました。告白はまだ止めてください、男さんのトラウマをイタズラに刺激するだけの結果になるでしょうし」

女(女友が発言を撤回する)

女「でも……姫様が……」

女友「大丈夫ですよ、それくらいで男さんが姫様に靡くようなら、既に女に落ちているはずです」

女友「一応女は清楚な美少女だというのに、そのアタックも受け流しているような人ですし」
省15
506: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/23(火)23:36 ID:Tyn5Y4290(11/13) AAS
女友「はぁ……調子に乗ってますね。だから言いたくなかったんですが……」

女「ご、ごめん……」

女友「だからこそトラウマを刺激するのは止めて欲しいんです」

女友「精神的外傷から身を守るのは本能ですからね、男さんと付き合うためにいつかは乗り越えないといけない壁ですが、だからこそ中途半端に刺激するのは良くないです」

女「分かってる、男君と信頼関係を結んでからってことだよね」
省6
507: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/23(火)23:37 ID:Tyn5Y4290(12/13) AAS
女友「……なら私から言うことはありません。男さんだけでなく女も成長したんですね」

女「まあね」

女友「あとは事故が起きなければいいんですが」

女「え、ちょっと、そういうこと言うの止めてよー」

女友「だってそうじゃないですか。この旅が始まって以来想定した通りに物事が進んだ方が少ないですよ」
省4
508: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/23(火)23:37 ID:Tyn5Y4290(13/13) AAS
続く。
509: 2019/04/24(水)06:28 ID:YVoSxCylO携(1) AAS
乙!
510: [sage saga] 2019/04/24(水)08:21 ID:KmJOZIGnO携(1) AAS
乙ー
511: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/25(木)20:18 ID:nvQhHZjH0(1/9) AAS
乙、ありがとうございます。

投下します。
512: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/25(木)20:33 ID:nvQhHZjH0(2/9) AAS
男(日々が過ぎ去り、パレードまであと二日と迫った夕方)

男(俺は宿屋の部屋のベッドに寝転んで、あーでもないこうでもないと悩んでいた)

男(パレードの基本的な情報については女と女友の二人が調べてくれたので大体分かっている)

男(計画は初期構想から変わらず、人混みに紛れて魅了スキルを発動することで姫様を虜にするという算段だ)

男(その際の問題点は二つ。俺が姫様に命令する光景を大勢に見られてしまうことと姫以外にも魅了スキルがかかってしまうかもしれないことだ)
省9
513: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/25(木)20:34 ID:nvQhHZjH0(3/9) AAS
女「ただいまー」

男「おう、おかえり」

男(噂をすれば影が差すとはこのことで、ちょうどそのとき扉が開いて女と女友が戻ってきた)

女「もうずっと部屋の中にいるけど、男君大丈夫?」

男「ああ、もう慣れたよ。それでそっちの首尾はどうだったか?」
省8
514: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/25(木)20:35 ID:nvQhHZjH0(4/9) AAS
男(女友は手紙を開封して中身を読み出す)

女「何て書いてるの?」

女友「そうですね、三パーティーとも駐留派と復活派の存在は理解したと。それとは別に現状を綴ってくれていますね」

女「現状っていうと……宝玉を手に入れたかどうかってこと?」

女友「ええ。それによると一つは手に入れることが出来たようです」
省7
515: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/25(木)20:37 ID:nvQhHZjH0(5/9) AAS
男「とりあえず後者については俺も分かるな。あの魔族が固有スキル『変身』で、交渉していたそのクラスメイトの姿に化けて代わりに受け取って逃げたってことだろ」

女「『変身』って……そっか。どんな姿にも化けられて、絶対にバレないから……さも本人のように振る舞って持ち主から譲ってもらった……」

女友「理屈は分かりませんが、あの魔族は宝玉の場所が分かるようですしね。その場所に『変身』で潜入して状況を理解した後に横取りしたと……そういうところでしょう」

男「俺の魅了スキルとは性質が違うが、やつの『変身』も宝玉を手に入れるのにかなり役立つスキルだからな。にしても武闘大会からまだ数日しか経ってないのに勤勉なやつらだ」

男(これで復活派も分かっているだけで宝玉を二つ手に入れた。前から動いていた可能性も考えられるから合計で何個持っているかは分からない)
省4
516: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/25(木)20:38 ID:nvQhHZjH0(6/9) AAS
男「言われてみると……宝玉で悪魔を召喚できることや復活派の存在とか……俺たち異世界召喚者は知らない情報だ」

男「なのにやつが語れたのは………………この異世界でそれを知るものから聞いたからってことか?」

女友「ええ、私はそのように推測しています。ではその異世界人がどのような存在なのか……」

女友「考えると一つヒントがあります。チャラ男さんが気弱さんに使わせようとしていた毒の剣です」

男「あの一発でも当てれば相手の動きを封じれるとかいう。……あ、そういえばあのとき一般には流通していないはず、って女友が言ってたな」
省4
517: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/25(木)20:39 ID:nvQhHZjH0(7/9) AAS
女友「そこにこの手紙です。宝玉を盗んだ強盗グループの一人が捕まったことも書かれているんですが、どうやらその人は『組織』の一員みたいなんですね」

男「『組織』……ん、何か聞き覚えがあるような」

女友「観光の町です。結婚詐欺師が犯罪者グループの一員で、私たちはそのアジトを潰した一件がありましたよね」

男「そんなことあったな」

女友「そのアジトは『組織』の支部だったんです」
省3
518: ◆YySYGxxFkU [saga] 2019/04/25(木)20:43 ID:nvQhHZjH0(8/9) AAS
女「つまりイケメン君はその『組織』を味方に付けたってわけ?」

女友「彼の『影使い』の力を以てすれば訳ないでしょう。どのような立場かは分かりませんが、『組織』のかなり中枢に近いところにいるんじゃないでしょうか?」

女「うーん……でも何か突拍子のない話のような。本当にそんなの味方に付けてるのかな?」

女友「私たち帰還派だって、古参商会の支援を受けているじゃないですか。それと似たような話ですよ」

女「あ、そっか」
省15
1-
あと 484 レスあります
スレ情報 赤レス抽出 画像レス抽出 歴の未読スレ AAサムネイル

ぬこの手 ぬこTOP 0.017s