【艦これSS】不器用を、あなたに。 (624レス)
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182: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/02/25(月)11:46 ID:WzqKT6fXO携(1/33) AAS
今日は電ちゃんと古鷹さんの誕生日ですね!おめでとう!

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183: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/02/25(月)11:46 ID:WzqKT6fXO携(2/33) AAS
同日19:00 食堂への廊下

暁「今日はお夕飯何があるかな〜」

響「私はボルシチにしよう」

雷「響それ毎日言ってるじゃない...」

電「しかも出てきた事ないのです...」
省2
184: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/02/25(月)11:48 ID:WzqKT6fXO携(3/33) AAS
雷「なんかいつもよりうるさくない?」

電「叫び声が聞こえるような...」

暁「食事中はおし...おしやか...あれ?...。と、とにかくお静かにするべきだって熊野さんも言ってたわ!」

響「お淑やかって言いたかったのかい?」

暁「そう!それよ!」
省2
185: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/02/25(月)11:48 ID:WzqKT6fXO携(4/33) AAS
ちょうどその時、甲高くも非常に強い怒鳴り声が響き渡った。

「言いがかりはやめてくんない!?」
186: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/02/25(月)11:49 ID:WzqKT6fXO携(5/33) AAS
空気が振動するようなその怒声に気圧され、暁や雷は思わず震え立ち止まってしまった。

響「満潮の声か...」

電「またなのです...」

早足で食堂に入った2人が見た光景は、山城と彼女を特に嫌う者達との喧嘩であった。
だが喧嘩というには少し深刻すぎる状態だ。

残念なことに、この鎮守府ではそれほど珍しくはないのであるが。
187: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/02/25(月)11:50 ID:WzqKT6fXO携(6/33) AAS
山城「言いがかりじゃないわよ、私はもっともな事言ってるもの」

夕立「人の粗探しがもっともな事だなんて、クズは考えることが違うね」

語尾を見るに、夕立はすっかり対山城モードのようだ。

山城「あら、それなら普段私に対して舌打ちと嫌味しか言えないあんたらも同じね。クズ仲間が増えて嬉しいわ」

満潮「は?」
省2
188: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/02/25(月)11:52 ID:WzqKT6fXO携(7/33) AAS
最上「煽りでも不幸戦艦の口から「仲間が増えて嬉しい」なんて、ボクの腹筋を破壊するつもりなのかい?」

一方でこちらはケラケラと笑いながら嫌味な皮肉で応えている。

村雨「うふふ、不幸が唯一のお友達というのはさぞかし堪えるんでしょうね」

白露型からは村雨も援護に来ていた。彼女は夕立と並んで、時雨より先に着任した白露型のたった2人のうちの1人だったりする。

時雨「そもそも舌打ちされて嫌われるのは当たり前だよね。今更何言ってるんだい?」
省1
189: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/02/25(月)11:53 ID:WzqKT6fXO携(8/33) AAS
山城「私はアンタらが粗探しと言って脆弱な部分から逃げようとしてることを皮肉ってるだけよ」

山城「というよりお仲間ごっこの茶番ばっか気にする使えない奴らを仲間にして何になるってのよ」

夕立「...今なんて言った」

山城「何度も言ってるじゃない、昔の艦隊だとか絆が何なの?」

山城「それが具体的にアンタらの能力を引き上げるの?」
省2
190: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/02/25(月)11:55 ID:WzqKT6fXO携(9/33) AAS
山城「特に西村艦隊なんて、苦し紛れの寄せ集めでしょ?そんなのに絆だなんて馬鹿じゃないの」

時雨「...っ!」

時雨だけでなくそこにいる全ての艦娘の顔つきに、一層の憎悪が表れた。
特に西村艦隊の面々はこの上ない怒りに支配され、顔を紅潮させている。

・・・先程から彼女らのすぐ後ろで山城を睨み付けるのみで留まっている扶桑だけが、唯一冷静な振る舞いを辛うじて保っていた。

山城「ノスタルジックにおままごとに執着するなんて...哀れね...」
省3
191: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/02/25(月)11:56 ID:WzqKT6fXO携(10/33) AAS
電「行ってくるのです」

少しだけ静観を決め込んでいた電であったが、これ以上は無理矢理にでも収束させるしかないと決意したのか、いつも通り仲裁をしに行く。

雷「き、気をつけなさいよ...」

その時だった。

手を出しかけた彼女達を扶桑が引き戻したのだった。
省3
192: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/02/25(月)11:58 ID:WzqKT6fXO携(11/33) AAS
扶桑も山城のことを毛嫌いするが、無闇に大きなトラブルとするのを良しとしない。

それゆえ扶桑の基本姿勢とは山城をスルーすることであり、他の山城を憎む者達もある程度ではあるが、スルースキルが身についてきた。

とはいえ今のように完全に嫌味な挑発を受ける場合でも安易に乗らないのは、もしかしたら扶桑くらいかもしれない。

・・・それに扶桑とて冷静を装う程度で、挑発の度合い次第では今のように嫌味で応酬する。

いずれにせよ仲裁しに行こうとした電は、とりあえずは扶桑に事態の収拾を委ねた。
193: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/02/25(月)11:59 ID:WzqKT6fXO携(12/33) AAS
山城「流石は姉様です。感情に振り回されてすぐ手が出るガキとは違いますね」

挑発されて、扶桑に腕を掴まれている2人はまた爆発しそうになる。

扶桑「時雨、満潮。落ち着きなさい」

満潮「なんでよっ...!」

時雨「...離してっ!」
省4
194: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/02/25(月)12:01 ID:WzqKT6fXO携(13/33) AAS
扶桑「それにさっき夕立から聞いたけど時雨だって昨日あたりから体調悪いんでしょ?」

そう言って時雨の方を少し見る。

時雨「...それは大袈裟だよ、ちょっと寝不足だっただけなんだ」

時雨も、そして喧嘩に参戦した者達も興奮が冷めてきた。

のだが・・・
省4
195: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/02/25(月)12:03 ID:WzqKT6fXO携(14/33) AAS
しかし扶桑を見習ってか、仕方なさそうに嫌々とではあるが、最上が2人を止める。

最上「ボクもあいつ殴りたいけど、ここは扶桑に従っておこうよ」

彼女らはそれでも納得がいかないという顔である。

時雨はといえば、少し山城を睨みつけ1度軽く深呼吸をして自身を落ち着かせた。

時雨「扶桑、心配しないで。一昨日は遠征帰りが夜遅かったからそれで生活リズムが崩れてね...」
省1
196: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/02/25(月)12:04 ID:WzqKT6fXO携(15/33) AAS
時雨「昨日も夜に“仲間を祝う”パーティーがあったから、生活リズムの乱れを今日も治せてないだけなんだ」

扶桑への事情の説明と共に、ちゃっかり先程の仕返しも含ませた時雨。

夕立「誰かさんも居なかったから素敵なパーティーだったっぽい!」

夕立もここぞとばかりに借りを返す。

時雨「それで昨日の朝にダルそうにしてた僕を夕立が心配してくれて、一応明石のとこに連れてってくれただけさ」
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197: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/02/25(月)12:05 ID:WzqKT6fXO携(16/33) AAS
扶桑「そうだったのね!じゃあ今日こそ早く寝て万全な状態にしなさいね」

時雨「そうするよ」

扶桑の誘導もあって、今度こそ彼女達は平静を取り戻し始めた。

激しい憎悪で剥き出しのこの場も、ひとまずは収束へと向かったようだ。

最上「じゃあボクは食事を取りに行くよ、あそこで日向達が待ってるし」
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198: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/02/25(月)12:07 ID:WzqKT6fXO携(17/33) AAS
夕立「夕立たちも早くご飯食べるっぽ〜い!」

白露型も最上に続く。

満潮「扶桑、私たちも席取るわよ」

扶桑「...そうそう、はっきりさせておくけれど」

しかし意外にも扶桑だけは事態の収拾に抗った。
満潮は思わず目を見開く。
省2
199: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/02/25(月)12:08 ID:WzqKT6fXO携(18/33) AAS
扶桑「私は碌でもない人とは完全に縁を切る事が最善だと思ってるの」

扶桑「だからこの子達が暴走しないようにって止めてるのも、そもそも関わって欲しくないからなのよ」

山城「...理性的な考えで素晴らしいですね?」

嫌われてもなお扶桑のことを「姉様」と呼んで(勝手に)慕っている山城でさえ、その言動の意図が掴めないようである。

先程まではヒートアップしていた当事者達も、固唾を飲んで扶桑が何を言うつもりなのかを見守っていた。
200: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/02/25(月)12:09 ID:WzqKT6fXO携(19/33) AAS
扶桑「単刀直入に言うわ。わざわざ相手が一番怒るようなことを引き合いに出して煽るのはやめてくれない?」

扶桑「それがお互いのためよ」

力強く、そして突き放すような冷たい口調で、扶桑は山城に要求をする。

山城「姉様、私は向こうが煽るから私も煽ってるだけですよ?」

扶桑「嫌味なんて慣れてるくせに、よく言うわ」
省1
201: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/02/25(月)12:11 ID:WzqKT6fXO携(20/33) AAS
扶桑「それに自身のせいで嫌われておいて、いざそれに我慢ならなくなったら相手に突っかかるだなんて、本当に救いようの無い性悪ね」

山城「それなら気に食わない考え方をするからといって集団で激しく罵倒しておいて、突っかかられるのは嫌だなんてのもおかしな話ではないですか」

扶桑「...つまりやめる気はないのね?」

扶桑が睨みつけながら問い詰める。

山城「...姉様に逆らうということだけは気が引けますが、やめる道理がありませんから」
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