【艦これSS】不器用を、あなたに。 (624レス)
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539: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/05/03(金)00:56 ID:BMm/1y0AO携(1/37) AAS
続きを投下します
p.s.遅れましたが令和おめでとう!
540: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/05/03(金)00:57 ID:BMm/1y0AO携(2/37) AAS
−−−
同日 22:00 古鷹と青葉の部屋
青葉「あの...古鷹さん」
古鷹「どうしたの青葉?」
就寝の準備を進めていたルームメイトの古鷹に青葉は声をかけた。
省5
541: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/05/03(金)00:58 ID:BMm/1y0AO携(3/37) AAS
あぁ、またやってしまった。
彼女にはずっと笑顔でいて欲しいのに・・・
いつもそれを壊してしまう自分が、本当に情けない。
青葉はそう自責する。
古鷹「大丈夫だよ。青葉の練度なら、きっと上手くいくよ」
古鷹「青葉はもっと自信持たなきゃ!」
省3
542: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/05/03(金)01:00 ID:BMm/1y0AO携(4/37) AAS
青葉「いえ、その...私はいいんです。気を抜くわけではないですけど、前哨部隊ですから。」
青葉「でも、古鷹さんは攻略本隊じゃないですか...。危険度がかなり違います」
古鷹「...青葉は心配し過ぎだよ」
古鷹は俯いている青葉に近寄って頭を撫でた。
古鷹「油断はするつもりないけど、私だって練度高いんだよ?」
省3
543: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/05/03(金)01:01 ID:BMm/1y0AO携(5/37) AAS
顔を上げれば、古鷹は優しく青葉を見つめていた。
真っ先に彼女の綺麗な左目の光に目を奪われた。
青葉はその輝きに吸い込まれていくのだ。
私がその輝きを受け取る事はできない。
むしろ私がそれに包まれるしかないのである。
青葉「本当は、古鷹さんの隣で戦いたかったんです」
青葉「青葉なりに、少しは強くはなりました」
省5
544: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/05/03(金)01:02 ID:BMm/1y0AO携(6/37) AAS
青葉「古鷹さんを守れるようになりたいのにっ、私は弱いままなんですっ...!」
青葉「今度こそ私が古鷹さんを、って思うのに...!私は自分にすら勝てなくてっ...!」
青葉「こうやって、いつも迷惑しかかけられなくてっ...!!」
耐えきれず泣いてしまった青葉を、古鷹は優しく抱きしめた。
古鷹「大丈夫だよ、青葉。迷惑なんかじゃないよ」
省4
545: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/05/03(金)01:03 ID:BMm/1y0AO携(7/37) AAS
青葉「でもっ...私は古鷹さんに甘えてばっかで...」
青葉「これじゃいつまで経ってもっ...」
古鷹「気にしないでよ、そんな事」
古鷹が青葉の言葉を遮るように口を開く。
古鷹「私はいつまでも青葉の隣にいるよ」
省6
546: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/05/03(金)01:05 ID:BMm/1y0AO携(8/37) AAS
それでも、結局はそうするしかないのかもしれない。
頭の中にしつこく湧き起こるものを消す事はできないのだ。
それは影のように常に追ってくる。
考えないように意識するほど、それを考えてしまう。
私は罪からは逃れられないし、逃げてはいけないのである。
そして私は...未だにそれらを受容できないでいる。
逆に私がそれらに呑まれてしまっているのである。
青葉「今でも...古鷹さんが中破や大破したりすると息が止まりそうになります」
省5
547: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/05/03(金)01:06 ID:BMm/1y0AO携(9/37) AAS
古鷹「...青葉達が前哨戦で敵を減らしてくれれば、その分だけ私達攻略部隊も楽になる」
古鷹「だからさ、そんなに卑下しないでよ。青葉の頑張りはちゃんとみんなの役に立つんだから」
優しい言葉が耳に染み渡る。
古鷹「それに何度も言ってるじゃない。私は青葉が居るから頑張れるんだよ」
古鷹「青葉が居てくれるだけで...私は嬉しいから...」
省4
548: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/05/03(金)01:07 ID:BMm/1y0AO携(10/37) AAS
古鷹「早速明日から大規模作戦に向けての演習が始まるでしょ?」
古鷹「ちゃんと眠って、明日に備えなきゃ」
青葉「そうですね...」
古鷹「青葉が眠るまで手繋いでであげるからね」
そう言うと古鷹は青葉の後ろに回していた手を解いて、再び微笑みながら青葉を見つめた。
省3
549: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/05/03(金)01:08 ID:BMm/1y0AO携(11/37) AAS
−−−
あぁ、またこれだ・・・
暗闇の中を、僕は仲間達と進んでいた。
しばらく進んでいると、僕達は敵と交戦することになった。
もうこのシーンにはうんざりだ。
省4
550: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/05/03(金)01:10 ID:BMm/1y0AO携(12/37) AAS
そしてこれだけでは済まない。
「満潮っ!」
「朝雲っ!山雲っ!」
あっという間に敵の熾烈な砲撃で僕以外の駆逐艦仲間は全滅する。
そして次は・・・
省6
551: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/05/03(金)01:11 ID:BMm/1y0AO携(13/37) AAS
「私を不幸にさせるこんな艦隊、邪魔でしかないわ」
そう言ったその人は、主砲を最上に向けていた。
・・・は?
まさか・・・やめろっ・・・!
その場の僕の願いは届かず、最上は即座に炎上する。
省4
552: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/05/03(金)01:14 ID:BMm/1y0AO携(14/37) AAS
こうして驚きが憎しみに変わった時、既にソイツは僕に主砲を向けていた。
「さようなら、時雨。アンタらとの関係を終わらせられるなんて...幸福だわ」
そう言って、アイツは僕を撃った。
激しい怒りに支配されながら僕は沈んでいく。
それでも僕は不思議とある種の安らぎを得ていた。
・・・むしろこれでいいのだ。
省4
553: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/05/03(金)01:16 ID:BMm/1y0AO携(15/37) AAS
−−−
12月16日 朝
目覚まし時計の音が聞こえる。
目は開いたが意識まではまだ微睡みから離れない。
この心地よい安息とお別れするのはなかなか気が進まない。
夕立「時雨〜!村雨〜!起きるっぽ〜いっ!」
省6
554: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/05/03(金)01:18 ID:BMm/1y0AO携(16/37) AAS
時雨「はは...そんな所まで競わなくても...」
いつも通り姉妹艦は朝から賑やかだ。
ふと、今日はよく眠れたなぁと思う。
昨日の事があったから、尚更それは意外であった。
夢の内容はあまり覚えてないが、嫌な夢では無かったのだろう。
・・・でも何か僕は夢の中で怒ってた気もするのだが。
省6
555: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/05/03(金)01:19 ID:BMm/1y0AO携(17/37) AAS
昨日のブリーフィングにてついに大規模作戦の詳細の発表があった。
それによると作戦では前哨部隊と攻略部隊に分け、攻略部隊は3つの部隊で構成するとのことである。
その攻略部隊の第3隊の旗艦が山城で、メンバーが西村艦隊組(扶桑、最上、満潮、時雨)と夕立という構成なのである。
この発表が全艦娘にとてつもない緊張感を与えた事は言うまでもない。
白露「いい?時雨も夕立も、また昨日みたいに何か突っかかってこられたらお姉ちゃんに教えるんだよ?」
省3
556: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/05/03(金)01:20 ID:BMm/1y0AO携(18/37) AAS
そしてその際に、山城はまたも腹立たしい言葉を執拗に使ってきたのである。
白露が指しているのはこの事であった。
夕立「大丈夫っぽい!逆に西村艦隊には不幸戦艦の味方なんて誰も居ないっぽい!」
時雨「そうだね。提督には悪いけど...アイツには絶対に容赦するもんか...!」
提督は昨日、あまりに危険なこのメンバーを発表した際に、こう付け加えるように説いた。
557: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/05/03(金)01:21 ID:BMm/1y0AO携(19/37) AAS
−
提督「私は皆お互い仲良くしろと強制するつもりはない。だから今まで一切口出しをしてこなかった」
提督「だが今やここは、非常に危険な海域の敵を殲滅させる任務まで任されるほどの鎮守府に成長した」
提督「こうなると艦隊全体の雰囲気に関わる不仲は、もはや見過ごせないレベルであると捉えるしかない」
提督「仲良しになれとは言わない。だが艦隊の戦術の幅を広める為にも、作戦を共に遂行するに相応しい仲にはなって欲しい」
省4
558: ◆eZLHgmSox6/X [saga] 2019/05/03(金)01:23 ID:BMm/1y0AO携(20/37) AAS
提督の望みはもっともだし、言わんとする事も分かった。
だが、それでもアイツへの嫌悪をどこかに置いておけるわけではない。
そもそも提督が問題に感じている不仲だって、絆を大事にして結束を固めてきた私達を馬鹿にしてぶち壊したアイツのせいなのだ。
アイツが存在しなければ最初からこんな事は起こっていないのに。
今更になって、まるで喧嘩両成敗のような言いぶりをする提督に、時雨は少し不満を感じたのであった。
時雨「まぁ第3隊の編成については...思う事はあるけど...古参勢が会議で認めたって事だし受け入れるよ」
省2
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